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13ノ者
作:daigonn



6ノ者・『王様』


ここは西の果てにある魔術師が集まりできた国。
名前はRosenkreuzer(ローゼンクロイツ)
高度な知能を持ち、神から得れる自然を研究し、高尚な魔法円を用いて未来を占った。
しかし古風なやり方を守り続けるRosenkreuzerに嫌気がさした一部の者達は独立し
隣に国を作り住んだ。
そのうち主張の違いにより大規模な戦争がおきた。
それで国との間には深い谷がつくられ橋すらもなく行き来することが不可能になった。
人々の心のなかにも深い、深い、谷ができてしまった。

隣の国はウロヴォルスと名乗り、近代技術を用いて魂と機械の融合化を研究し、高度な機械技術で未来を予想し、高度な機械技術でロボットを作り出した。

ウロヴォルスは未来への期待へと溢れ、古風な事しかできないRosenkreuzerを批判した。

Rosenkreuzerは自分達が正統で機械と魂の融合など邪道とウロヴォルスを批判した。

より、両国の対立はひどくなり、それから対立しはじめて500年ほど経過した。
今だに戦争はつづき、出口が見えそうになかった。



=Rosenkreuzer=
ローゼンクロイツ賢者館・会議室兼王室
『定例会議のご出席ありがとうございます』
皆、私に跪き、この言葉を口にしていた。
長い会議室に置かれている重厚な椅子達は国の1級魔導機関、いわゆる貴族達が座る場所。
一番遠い所の席は私が座る
自慢じゃないが私は、ローゼンクロイツの84代目の王だ。
国内5000万人の魔術師から最も優れている者が王になれる。
私は王になどなりたくなかったが、まわりからおされ
半ば強引にこの座についた。
私の座る席の裏には国の創造主の巨大な肖像画がある。
『我が国、創造主様に敬意を示し、今回の会議ができる感謝の意を』
いつも進行役であり私の秘書の役割を持つベルス・ミレッサー卿はそう言い、心臓に手を置き肖像画にむかって跪く
すると他の貴族達も跪き最後に私が跪く。
1分ほどこの行為をすると椅子に腰掛ける。
こんな馬鹿げた事をしているがこの国ではこの創造主を第二の神と崇めているからだ。
なんでも水銀から10t以上の金を作り出したり様々な魔術が使えるとかで崇められている。
この国は私のような庶民が王になれたように
優れている者が貴族などになれる。
まあ、そんな話はどうでもいいか
この定例会議は研究報告会みたいなものだ
何が完成した。この研究に成功した。
そんなものだ。
だが、今日は重々しい雰囲気でそうゆう系列じゃないようだ。
『さあ、家具達、資料をお配りするのです。』
タキシードを着た灰色の肌をしたゴーレム達が資料を配りはじめた。
『皆様、ウロヴォルスから宣戦布告状が我がローゼンクロイツに送られてきました。』
会議室にいる貴族達は顔を見合わせ耳打ちなどをしはじめた。
なんでこうもウロヴォロスと戦争が盛んなのか、
戦争なんぞしても意見の主張などかわらないものを…
『宣戦布告状にはこう書かれております。』


Dear〜Rosenkreuzer
ご機嫌麗しゅう、ローゼンクロイツの高尚なる魔術師様方。
魔術の研究のご調子は如何ですか?
私達、ウロヴォルスはローゼンクロイツ様のような高い知能は持っていないゆえ、研究成果は点数をつけるのならば90点ほどしかありません。
高尚なる魔術師様方には恐れ入ります。
私達、ウロヴォルスでは機械新兵を開発いたしましてお世話になっているローゼンクロイツ様方限定でこの機械新兵の味を確かめてもらいたいと思うのでございます。それ以外に様々な品を用意しております。
高尚なる魔術師様方なら、このようなお遊びは容易いとおもうのです。
では、知的かつ優雅な時間をお過ごし頂ける事を願います。


ウロヴォロス国長AlalatoSubeso

『なんなんだその文は!我が国を侮辱するにもほどがあるぞ!』
貴族達は一斉に騒ぎはじめものすごい熱気に包まれた。
ウロヴォルスもいい加減挑発はやめればいいものを…
『気持ちはわかりますがお静かに皆様方……相手はウロヴォルスです。機械技術が発達しており兵器などを使い我が国を攻撃するでしょう。それに対抗するには人を超えれる魔術でしかありません。皆様でそれを考えゴーレムの作成など兵力の支持を要求させてもらいます…。』
宣戦布告されてしまってはローゼンクロイツも下がれないか…
貴族達は全員合意した。会議室にはより重々しい空気が流れていく
一人の貴族が挙手をした。
『…ウロヴォルスは最新の機械技術の力で……この国を攻め入るのでしょう…?さすがに……魔術だけでは対抗できないのではないでしょうか……あ!いえ、魔術はもちろん一番でございます!高尚な魔術が私達には確かに使えます!だ、だけれど!戦力的にはウロヴォルスのほうが勝ってしまっているとおもうのですっ!私には大事な家族がいます!この国を思う気持ちと同等の家族がいます!その…ウロヴォルスに家族まで滅ぼされてしまうのではないか…そう考えると……悪魔の感情が…私の弱みにつけこんで…うッ…うぅううう!』
その人は泣き出してしまった。
他の貴族達は一瞬怒りの表情を出したが誰も彼を咎めようとはしなかった。
それがみんなの本心だからだ。
ウロヴォルスは強敵で不死身の機械兵を持ち空から炎を降らし戦力は想像を超えるものだった。毎回、引き分け状態で戦争は終わったがローゼンクロイツに比べるとウロヴォルスは日々進化しており戦争の回数を得るごとにどんどん強くなっている。
前おこった戦いはほとんど負けに等しいくらいだった。
このままいけば今回でローゼンクロイツは滅んでしまう…自分の家庭までを壊したくない、そう言いたいのだろう。
ベルス卿は悲痛そうな表情をしているが重い口を開けた。
『…お気持ちはよくわかります。だけれど降参したら…どんな事をしてくるか……ウロヴォルスはそれを承知の上でこのような事をしているのでしょう…。』
また一人の貴族が挙手をした。
『機械は断じて使ってはなりませぬ、それでじゃ、1つ今回の戦争を回避できる希望の星がありますぞ、』
貴族達は首をかしげなんだろうと言い合っている
『ありゃ、皆さんお忘れかな、Melaly・Basutou卿(メラリーバストウ)を』
皆の顔が硬直した。
そのメラリーバストウ卿という人は大昔の王座についており国を再建しなおしたと言われ、強大な魔術で煉獄から来た使者達にも一人で打ち勝ったと言われている創造主と同等なほどに強大な伝説の人物。彼が王だったのはおよそ1500年前。
だが、彼は不死身な体を持っており10年くらい前には国に隠居としてひっそりと住んでいた。だが現在は国から黒魔術を使ったとして捕らえようとした所、逃亡しており森あたりで住んでるといわれてる。
メラリーバストウ卿は、かつて栄光を得ていたが黒魔術を使ったとして歓迎できる人ではない。その名前を口にする事は禁じられていた。
『…そ…そんな怖い顔でわしを見ないでくだされ…それしか、方法がございませんでしょう…わしも言おうか迷いましたが……これしか勝つ手は…ないじゃろ…』
みんな否定しなかった。それが本当の事だから。
一人の貴族が挙手した。
『確かにそうだな…。だがメラリー卿は黒魔術を使ったような人だろ?強い事は誰でもわかる。だが悪魔と同等で心まで闇に犯されているんじゃないのか!そんなのを歓迎できるわけがないだろ!』
一気に呼ぶべきだ呼ばないべきだと貴族が対立してしまい
さっき発言した貴族はすまないと言い顔を下にむけてしまった。
ベルス卿がなだめるようにとジェスチャーをしている
『お…落ち着いてください。王はどのような意見でしょうか?』
私に話をふってきた。
戦争は反対だ。なぜ平和に和解などをすることができないのか…
和解…?そうだ。この手だ。
私にいい案があります。戦争は私は嫌いです。殺し合いはやめて違う方向の戦いにしてみませんか?
貴族達が首をかしげている
『違う方向の戦いですか……と言いますと何に…?』
お互い、主張があるのです。殺し合いではなく、論争をして見てはいかがでしょう。
研究発表をするようにお互いで論争をし、最終的には和解という形にしてお互い仲直りという形をとってみてはいかがでしょうか。
貴族達から歓声があがる
だが、何人かの貴族が挙手した。
『確かにいい案ですな、ですがウロヴォルスがそれを受け入れるかどうかですぞ。相手は戦いを好んでおりましょう。』
『そうですよ、王。うまくいくとは思いません。』
『わしもそう思うの、うむ、王にはすまんがわしは反対じゃの』
ベルス卿が落ち着いてといい口を開けた
『私も反対です。いい案ではありますがウロヴォルスが受け入れないとおもいます。受け入れなかった場合、よりお互いが険悪になると予想します。』
貴族達は悩みの表情を出しはじめた。
交渉は私が行いましょう。高尚なる魔術師の代表にたてれるのなら私も光栄ですが
『…王、自ら交渉なさるのですか……貴族の皆様方はどう思われますか?ご意見を…』
『わしは賛成じゃ…王が先頭に立ち交渉するならば心強い…。』
貴族達は賛成の意をこめ拍手をしはじめた。
最後にベルス卿が拍手をした。
『では定例会議はこれにて終了とさせていただきます。皆様ご出席ありがとうございました。これから紅茶などをおだししますのでゆっくりと意見交換などをしてもらっても結構です。』
私はこれからの交渉を考えるため自室に戻ることにした。

=ウロヴォルス=
ウロヴォルス中央庁・国長室
Alalato・Subeso(アララト・スベソ国長)
ローゼンクロイツ……ご先祖様はなんでこんなにも憎むのかねぇ?
まあ、わしだってそんな事をいいながら宣戦布告状なんか出しちゃったわけだがね
うふふ…戦闘技術的には我が国、ウロヴォルスのほうが圧倒的に勝ってるんだ。

だが、内心こんな事したくはない。
開発費だって馬鹿にならんし、何の目的で戦争をしているのかも不明だからな…
そろそろ…対立なんてやめたほうがいいのかもしれん…
だがわしも喧嘩腰で布告状だしちまった…
それに今までひどい事をしてきた。
仲直りなんてことできっこないさねぇ…
それに最近疑問を感じてきた。様々な書物を読めば読むほどローゼンクロイツのほうが正しいと思えてしまう…それに前なんか機械と魂の融合に失敗して大爆発がおきた。
ウロヴォルス国内の最高賢者の話ではなんとも、魂と冷たき鉄との融合という無理を強いたためにおきた神の怒りではないかと言っておったな…

なんなんじゃ…まったく…これじゃウロヴォルスがただの悪人になっちまうじゃないか…

ん…なんか飛んでくるな…コウモリか…
ありゃ…何かもっとるぞ
この刻印は…ローゼンクロイツからか?


ウロヴォルス様へ
ウロヴォルス国長アララト・スベソ様へのお手紙のご返事。
私達、ローゼンクロイツは無意味な戦争、殺し合いは望みません。
ローゼンクロイツは、ウロヴォルスからの宣戦布告状は受けないとします。
ただし、ローゼンクロイツ公開会議場にて
お互いの意見を象徴しあう論争を行う事を告知します。
論争を受けてくださるならば週末に来ていただけると幸いです。

ローゼンクロイツ・84代目王


こんな都合よく話がきまるもんなのかね。
ちょうどわしも考えてたようなことがきたじゃないか。
よし、週末か…行ってやろうじゃないか…うっふふふ!


こうして論争が行われ、ウロヴォルスとローゼンクロイツはお互いの悪しき所を認め、和解をした。
谷には橋がつくられ、人々の心の谷は年月とともに跡形もなく消えた。
西のはてに存在するこの国。
この2つの国の人々は戦争に怯える事なく自由に暮らす権利がえれた。
ローゼンクロイツの王は偉大な考えだした人物として栄光を得た。
みんな、笑顔がたえなかった。








13ノ者・王様『完』












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