足音がひとつ(9/12)縦書き表示RDF


足音がひとつ
作:睦月☆



9 流歌=楓



美術室。
楓は、床にぺたんと座っているみくるの前に立っていた。

「結局最後までみくるは助けなかったし・・・・」
いきなり楓が口を開いた。失望したような口調だった。
「楓は・・・・・エスカレートしたイジメに耐え切れなくって・・・」
みくるは怯えきった表情で楓を見ていた。
「その命を絶った・・・・・・・・。知ってる? 首をつるって・・・苦しいんだよ」
楓の顔が本当に苦しそうにゆがんだ時、みくるは目に浮かべた涙を一粒落とした。
「でも・・・」
ふっ、とふいに楓の表情がやわらいだ。
「イジメの苦しさよりはましだったって事だよ・・・?」



「今さらこんな事言っても手遅れだけど・・・あの時味方が一人でもいれば・・・・・・」
また楓の顔が一瞬ゆがんだ。
と、思うと眼から一筋の涙が流れ落ちた。
「楓は今、みくると一緒に美術部ココに居たかもしれないのに・・・・・」
グスッ、と一瞬泣いた後、楓は服の袖で涙を拭いた。

「今度はあたしが、みくるに仕返し・・・」
一度手を後ろに隠すと、また出した。
そしてその手には、柄はこげ茶、刃は銀色。
そして・・・先の方は鮮やかで、艶やかな・・・・・・赤。
血のついたナイフを握っていた。


「楓・・・・・・・ごめんね・・・・・ごめんねぇ・・・・・」
みくるは泣きながら、後ずさりながら、必死で謝った。
「みくるに復讐するのは、無理かもしれないけど・・・・・・・・あたし、頑張ってみるね?」
「ねぇ・・・許してよ・・・・・。お願い楓、ごめんねぇ・・・・・」
ナイフを手に持って近づいてくる楓に対して、みくるは恐怖も抱いていた。
だが、それよりも、楓に対してのすまなさでいっぱいだった。
恐怖と、すまなさで、みくるは謝った。
だが・・・
「クス・・・・無理・・・・・」
楓は微笑を浮かべながら、みくるに向かってすごい速さで近づいてきた。
「お願いお願い・・・・! ごめんねぇ・・・・・!!!」
「クス・・・クスクスクスクス」
とうとう目の前に来た楓は、ナイフを振りかざした。
「フフッ・・・キャハハハハハハハ!!!!」



「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」



世界が真っ暗になる直前、
ナイフが自分に向かって来るのを、みくるは見た。













と、いう事です・・・。
まぁ、ありきたりな終わり方ですよねぇ〜(笑)
流歌はどーなってしまうのか?!
みくるの運命は?!
と言うわけで、次回、『10 うちが・・・?』。
↑の答えが分かります。
そろそろ終わりに近づいてきました。
引き続きお楽しみくださいw











ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう