6 流歌=楓・・・?
「流歌っ!!!」
みくるは夢中で流歌の元へ駆け寄った。
「流歌っ! 流歌!! 流歌あぁぁぁ!!」
何が、起こった??
自分の親友に、何が?
必死で、名を呼んだ。
無我夢中で、彼女を揺すった。
「流歌!!」
何度目かに名前を呼び、何度目かに体を揺すった時。
「ぅ・・・・・・」
微かに反応があった。
「流歌・・・」
安堵の息をついた。だが、流歌は起き上がろうとしなかった。
「・・・・平気・・・・?」
「う・・・・・・・く・・・・・」
「どこか痛いの? 大丈夫?!」
「ぅ・・・・・・っく・・・・く・・・ぁ・・・っく・・・・」
「流歌ぁ!!!」
「く・・・・・っくっくっくっくっく・・・・・・・!!」
ゆっくりと、流歌は起き上がった。
彼女のものではない、微笑と共に。
「・・・流・・・・・・歌・・・・?」
「きゃはははははははははははははは!!!!」
笑いと同時に、その場の空気が凍った。
「・・・・流歌・・・じゃない・・・・・」
その事実に気づいたみくるは、首を振りながら、彼女から離れた。
「あんた・・・・・楓?!」
「え〜?何言ってんのぉ〜? あたしだよ? 流歌でしょ?」
と言いながら、流歌は立ち上がった。
「違う・・・違う!! あんたなんか流歌じゃない!!」
みくるはあとずさった。
居る。
今まで、ずっと自分を苦しめてきた奴が、そこに居る。
「流歌は?! 流歌を返してよ!!」
「えぇ〜?? だから、あたしが流歌だって、言ってるじゃん?」
「何でこんな事に・・・なっちゃったの・・・?」
「・・・・・・だって・・・・・・」
流歌は一瞬唇を噛みしめ、うつむくと、
まったく違う表情で、再び顔を上げた。
「・・・あの時の事、あたしは忘れられないんだもん・・・?」
その瞳には、悲しみと、哀れみと、小さい怒りが浮かんでいた。
「・・・みくるちゃんも、忘れてないんでしょ・・・?」
「・・・・その口調・・・・。あんたやっぱり楓なんでしょ!?」
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