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夏の怖い出来事
作:竜蒼


 これは僕がある夏の日に体験した恐ろしい出来事です。



 当時、中学生だった僕は夏休みという事もあってかなりうかれていました。
 そんなある日友達と肝だめしすることになったんです。
 場所は、僕達が住んでいる地域では有名な心霊スポットの、廃病院になりました。
 肝だめし当日。メンバーは僕の学校の生徒六人と、僕の友人を通じて別の学校の生徒四人、計十人です。そのなかには女子も二人いました。
 そしてメンバーが集合次第、僕達は予定通りその廃病院に向かいました。ですが着いてみるとそこは、入り口や窓など、全てが板で塞がれており人間が入る隙間など全くありません。
 仕方なく僕らは他に良い場所がないか話し合いました。
 皆思い浮かばす悩んでいるなか、一人がある場所を言ったんです。
 そこは一部の人間には有名なそうで、なんでも戦争で亡くなった兵を奉った慰霊碑があるそうでした。
 そしてそこでは夜になると無惨な死を遂げた兵の霊がでるそうです。
 僕らは、そこがいいじゃんということになり早速向かいました。
 その場所は山の麓にあり、僕らは歩きました。
 途中通る山道には街灯は一本もなく一人が持ってきた懐中電灯一つで進みました。
 歩きながら僕らは互いの恋愛話や噂話で盛り上がりました。
 しばらく歩くと看板が見えてきました。『この先100m』
 看板をみて皆少し緊張と興奮の面持ちで歩みを進めます。
 メンバーの中でもとくに仲の良かった僕と友人達四人で先に早足で目的地まで向かいます。
 そしてついに目的地に先に着いた僕ら四人は慰霊碑の周りを一周し何もいないことを確認してから再び皆の元へ戻りました。

 皆の所に戻ると一人の女子が調子悪そうにかがみこんでいました。僕はどうしたのとたずねました。
「ここやばいよ……早く帰ろう」
 そういうのです。
 僕らは具合の悪い彼女を無理に連れまわすのはよくないと思い、すぐに帰ることにしました。
 しかしその時です。
 友人の一人がなにか変な感じがすると言い真っ暗な道の方をじっと見つめ始めたのです。そしてだんだん何かの影が凄い速さで近付いてきます。
 僕らは息を呑みました。






 近付いてくるものの正体は、はいはいしてくる血だらけの赤ん坊でした。
 皆口々に何か叫んだりして走り出します。もちろん僕も。皆全速力で走ります。どれだけ急いでも赤ん坊はグングンと近付いて来ました。
「もう駄目ぇ!」
 さっき具合の悪そうにしていた女子が走りながら叫びます。
「ひとまず街灯がある所まで頑張って走るんだ!」
 僕は彼女を励ましながら走りました。
 そして皆やっとの思いで街灯の所まで走りきり、後ろを振り向きました。
 そこに赤ん坊の姿はありません。それを確認し、皆ホッとした様でした。
 だけどさっきの女子か突然こう言ったのです。
「なんか体が重い……」
 皆一斉に彼女の方を見ました。悪い予感は的中し、彼女の背中には血だらけの赤ん坊がしがみついていました。ただ無言で。再び皆何か叫んだりして走り出します。
 しかし僕は彼女を一人放っておくことが出来ず、霊に言葉がつうじるか分からなかったけど赤ん坊に向けて叫びかけました。
「おい! 彼女から離れろ!!」
 僕が叫んだその瞬間赤ん坊はフッと消えました。その後僕は体が軽くなり動けるようになった彼女を支えて走り、無事皆のもとへ辿りつきました。
 その後皆は彼女を置いて逃げたことを謝り、一応全員無事に帰ることが出来たのでした。彼女の友人のもう一人の女子も泣きながら謝っていたようです。
 その後は町中まで移動しそこで解散したのでした。
 僕は家に帰り思い出すのもおそろしかったけれどあの赤ん坊について考えてしまいました。どうしてあんな場所で赤ん坊の霊がでたのか。そしてあの恐ろしい姿をよく思い出してみると、ベビー服をきていたのです。決して戦時の服装ではありませんでした。
 結局どれだけ考えても答えは見つかりませんでした。
 あの赤ん坊は今も母親を探し続け、山のなかをさまよっているのでしょうか。


これはフィクションです。怖い話二作目。文章が下手であまり怖くないかもしれませんが楽しんで頂けたら幸いです。













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