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不正破壊者の我侭姫 作者:桜崎あかり

ステージ3

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エピソード40.5


 あの時、ビスマルクのチームにいたプレイヤーは攻撃力等は高いものの、チートと言えるような武装ではなかった。
最近になってバランス調整が行われ、若干弱体化したという経緯を持つガジェットだが――。
それでも北条高雄ほうじょう・たかおはチートと切り捨て、今回の乱入を行ったらしい。
事前に情報を仕入れなかった結果が、今回のビスマルクの逆鱗に触れた可能性も高いのだろう。
 しかし、本当に今回の一件は高雄の独断行動だったのか?
一部の勢力が高雄の動きに便乗するかのように行動していた事は、つぶやきサイト等で確認されている。
これが、タダ乗り便乗だったのか――本当に高雄が単独で行動を実行し、それをネットで便乗したのが正しいのか?
残念ながら、それを議論しようと言う人物は全くいなかった。
ある意味で高雄が自滅行為を行った――という考えが半数をしていたのが理由だったのだろう。
「結局――高雄は自滅と言うよりも――」
 事務所でビスマルクの動画を視聴している人物――それは別所から戻って来たばかりの山口飛龍やまぐち・ひりゅうだった。
彼が向かっていた別所とは、秋葉原である。午前中に別目的があって秋葉原へ向かい、先ほど草加の方へ戻ってきた。
動画を見て彼が思ったのは――高雄がビスマルクに負けたのは焦りで自滅したのではないと言う事である。
 仮に自滅だけが理由だとしたら、この動画にコメントが付けられている内容が――。
【芸能事務所側の陰謀だな】
【あの芸能事務所は、政治家を味方に付けたのか?】
【超有名アイドルは絶対的な神であると――マインドコントロールでもする気か】
 どう考えてもタダ乗り便乗の炎上コメントで独占されるはずがない。
まとめサイトでも、超有名アイドルの宣伝をするかのような誘導記事となっており――その後は言うまでもないだろう。
単純に高雄が今回の釣り勢力等に利用されるような事を無警戒で行うのか――それも何か違うと彼は感じていたのだ。
「超有名アイドル側でも、転売屋からのチケットでライブへ行こうとした人間が逮捕されたというニュースが――」
 山口はスポーツ新聞の記事に目が行くのだが――その記事は一面ではなく、三面程度の小さい物だった。
しかし、こうした超有名アイドル商法を批判するような記事は一面では書けない事情でもあるのだろうか?
その真相を知ろうとした人物は物理的に消されるとも言われているが、その真相は定かではない。


 午後1時、草加市内では複数機種でロケテストが行われているという光景が目撃された。
これらはSNSでの拡散が推奨されている機種だった為、またたく間に話題がロケテストに関する物で独占される。
しかし、こうした宣伝に関してはネット上で疑問視されているのだが――それは、超有名アイドルに関する話題から目をそらさせる為、かもしれない。
『これが限界とは――どうした物か』
 一連のネット炎上は鎮火しているのだが、どれも方法がお粗末すぎる。そう考えていたのはヴィザールと呼ばれている人物だ。
この人物の装備は青騎士のソレと似ていると言われるような気配がするが、デザインや細部はがらりと違う。
それに、以前にアーケードリバースで姿を見せたであろう青騎士とも装備が違うので、もしかすると向こうも便乗勢力な気配がしないでもない。
 この人物の声は加工されており、男性声で変換されている。もしかすると、この人物の正体は女性かもしれない。
声のトーンとしてはそこそこ有名な声優と言う訳ではなく、ボイスソフトで利用されている機械的な声と言える。
『まとめサイトを作成すればバイト代が出るとも――スパムメールに書かれているのだろうか』
 闇のバイトで芸能事務所が自分達のアイドルを売る為、様々な手段を使うと言う話がネット上では都市伝説として広まっていた。
普通に裏のバイトと言うと、それこそ犯罪行為に等しいのだが――ここで言われている闇のバイトは、麻薬や銃火器に代表される密輸や暗殺と言った物ではない。
【CDを10000枚購入し、CDランキングの水増しにご協力ください。CDの購入費用は負担します】
【○○と言う作品に対する炎上記事をまとめサイトとして作成できる方募集。詳しくは大手芸能事務所Aまで】
【超有名アイドルグループAに関して、神コンテンツとして売り込んでくれる書き込みをしてくれる方を募集】
【特定アイドルグループの夢小説を募集】
【ARゲームのプレイヤーのBL小説を――】
 大規模な破壊行為等は日本の法律や様々な事情から踏まえると、速攻で逮捕される。
それに、アイドルのファンがそうした事件を起こしたとなれば風評被害も計り知れない。
そうした事情もあって、こういう風な書き方で犯罪ではないと強調しているのだろう。
『どちらにしてもグレーゾーンであるのは明らかだろう。何故、炎上マーケティングをしてまで芸能事務所は自分達のアイドルを――』
 ヴィザールはそれが明らかに犯罪行為である事が分かっており、芸能事務所からお金が出るからと言っても――こうした行為に手を貸すのは違法である。
一連の超有名アイドル商法に関わる事件は、アカシックレコードにも書かれており――忠告もされていた。
それでも犯罪に手を貸すような事をする人間がいる事に、ヴィザールは――。
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