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ARゲームに挑む我侭姫とプレイヤーたち(旧タイトル:不正破壊者の我侭姫) 作者:桜崎あかり

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エピソード35


 7月24日の午後、様々なARゲームでイベントの発表が相次いで行われた。
AR対戦格闘では、トーナメント開催の告知が行われたのが大きいだろう。
【まさか、リアルの格闘技でも大きなイベントがある中で――ARゲームの方でもトーナメントを行うのか!?】
【トーナメントのカードがなくても、有名プレイヤーは多い。これは期待してもいいだろうな】
【格闘ゲームなのに、リアル格闘技と同じ形式でも成立するのは珍しいな。カードは今後の発表待ちか?】
 格闘ゲームに関してはリアルの大会が盛り上がっている関係もあり、相乗効果と言う物があるようだ。
これによって、お互いのイベントが切磋琢磨しているのも――ある意味で予想外の効果を生み出しているのかもしれない。
【ARレースの方は、まだ調整中だが――ロケテストを行う機種があるらしい】
【ARリズムゲームも新曲や連動イベントもある。これは盛り上がるな】
【他にも色々と発表が多い1日だな――情報を追うだけでも一苦労だ】
 こういう時こそまとめサイトが役に立つ――という空気だが、一連の芸能事務所によるマッチポンプやネット炎上で敬遠されている。
それ以前にARゲーム公式のニュースサイト以外で、機能しているようなまとめ記事がないのもネックなのだが。


 あるロケテストが行われているアンテナショップ、そこではARデュエルと言う武器格闘ゲームのロケテストがゲリラ方式で始まっていた。
ギャラリーもそこそこ集まっており、順番の割り込み等のマナーの悪いプレイヤーもいない。しかし、プレイしている人間は少なかったのである。
決して、クソゲーのような類で集まっていない――という事ではないのだが、明らかにプレイヤーは少ない。
「これで何人目? いい加減、まともなプレイヤーに出てきて欲しいのだけど――」
 プレイヤーが少ない原因、それは偶然ロケテスト現場で不正プレイをしていたプレイヤーを倒したビスマルクだった。
彼女の装備は他のARゲームやアーケードリバースで使用している物ではなく、ナギナタに似たようなARガジェットである。
ロケテスト中の為に試作ガジェットが使用されているのだが、それでもビスマルクの強さは常識を疑う物だったと言う。
 彼女としては、ある程度のゲームシステムやルール、プレイの感覚を得られた。
これ以上は――疲労でプレイ感覚が鈍る可能性も高いだろう。普通の人間であれば、10回近い対戦がヘビーであるのは火を見るより明らかだ。
ARゲームで1プレイごとに小休止を推奨されているのは、この為なのかもしれない。
一方で、ARゲームでなくても身体を動かす系のゲームでは小休止が重要だと言う意見もある。リズムゲームは顕著な例だろうか?
「こちらとしては十分なデータも取れました。それに――」
 男性スタッフは、別のプレイヤーが現れて欲しいと考えていたのだが――ギャラリーは、ビスマルクがゲームを独占しているように見ているとも考えている。
この辺りの反応の違い、それが周囲の空気を――と言う流れにしているのかもしれない。
「こっちも本来であれば――」
 ビスマルクが周囲を見回すのだが、プレイしようと言う人物は現れない。
このゲームが対人戦前提でロケテストをしていたのも――原因の一つかもしれないが。
格闘ゲームの場合は、CPU戦よりもプレイヤー同士の対戦の方がデータが取れるらしいという話もある。
こうした事情が、今回のロケテストで採用されているからこそ、CPU戦はオミットしているのかもしれない。
 その後、ビスマルクは別のプレイヤー2名が来るまでの間、対戦プレイをする羽目となった。
ゲームのスタッフ側もビスマルクの様なプロゲーマーが来る事は予想しておらず、対応が後手後手になったのも――。


 ロケテストが行われているアンテナショップとは別のアンテナショップ、そこは竹ノ塚と谷塚の間にあるような位置に存在している。
こちらでは様々なARゲームのガジェットやサプライグッズ等が販売されており、休日となれば100人規模の客がやってくる有名店だ。
ここでは聖地巡礼と言う訳ではないのだが、定期的に何人かの団体客がやってくる。
その理由は不明だが、アニメ等の影響ではないのはネット上のつぶやき等からでも分かっていた。
「なるほど――聖地巡礼される程の影響力があるのは、こういう事か」
 私服にサングラス、色々と正体バレをしないような服装でアンテナショップ内を見て回っていたのはアイオワだった。
彼女はARガジェットのパーツなどを探していたのだが、ネット上では非合法のパーツやチートガジェットも検索で引っ掛かる程に――検索しにくい状態である。
ピンポイントでメーカーを指定すれば何とか見つけられるが、それ以外だと非常に厳しい現実もあった。
ネット上の情報を全て鵜呑みにするべきではないのは、今に始まった事ではないのだが。
 そんなアイオワがパーツを探している際、背後を通り過ぎたのはメイド服姿の女性だった。
顔はアイオワも見ていないのだが――黒髪は微妙に見えたかもしれない。
しかし、正確な顔を確認しようとした時には彼女の姿は既にアンテナショップにはなかったと言う。
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