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不正破壊者の我侭姫 作者:桜崎あかり

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エピソード32-2


 ジャック・ザ・リッパーのバトルは特に面白みがある訳ではなく、あっさりと決着した。
開始前には盛り上がったのだが、蓋を開けて見ると――あっけない幕切れだったのである。
 バトルは1分強で決着した。確かに決着はしたのであるが――審議の末に相手側の不正手段使用で失格と言う何時も通りの決着。
『確かにジャックのバトル自体は久々だが――』
『この決着では、盛り上がりに欠けるな』
『白けると言うよりは――』
『やはり、チートプレイヤーが参加するのを禁止にするべきか?』
『何でもかんでも禁止にした方が、逆に興ざめだ。限られたルールの下でプレイを楽しむと言う方針は同意するが』
 中継が終了した辺りでは、様々な声があった。ある意味でも反応が様々と言う証明だろう。
今回のバトルをこれからの運営に関しての転換点になるのかどうかは分からない。
しかし、これ以上チートプレイヤーが増えていけば――その末路は容易に分かるだろう。


 改めて7月22日、ジャックはあの時のバトルを――特定プレイヤーの排除を目的にした見せもの――と、思っていた。
まとめサイトの記事は二の次、最も重要なのは発言力の高いプレイヤーを排除しようと芸能事務所が動いている事である。
だとすれば、他のプレイヤーも対象となるはずだ。自分は有名プレイヤーとしても、チート狩りがメインではない。
チートキラー色が濃いのは、デンドロビウム、北条高雄ほうじょう・たかおと言ったメンバーなのは言うまでもないはず。
「こうなったら――」
 ジャックは、ふと最終手段を思いついたのだが――実行すれば、それこそARゲームへの風当たりが最悪なものになるだろう。
それに加えて――ARゲームプレイヤーの情報レベルが弱い事を露呈しかねない。
 結局、それを口に出したり実行しようと考える事はなかった。あくまでも自分の脳内で想定しただけ、である。
しかし、それを思いついて実行した人物が別に現れる事になるとは――この段階のジャックでは想像できなかった。


 7月23日午前8時、大手のつぶやきサイトを初めとしたSNSで緊急メンテナンスが行われた。
ブログ等の1世代前辺りのSNSは特に緊急メンテが行われる事はなく、正常にサービスされている。
しかし、これはほんの序章でしかなかったのだ。これから起こるであろう大事件の前には――。
 午前8時30分からつぶやきサイトや無料通話アプリ等のメンテが終了し、順次サービスを再開した。
午前10時までには緊急メンテを行った9割のSNSでサービスが再開した事になる。
「何だ? 圏外になってる――」
 ある男性がつぶやきサイトのタイムラインをチェックしようとしたのだが、突如としてスマホその物が圏外になったのである。
なお、通話に関しては可能だったのだが――つぶやきサイトや無料通話アプリ、チャット系のSNSは全滅と言ってもいい状態だった。
その現象が確認されたのは――草加市内のみと言うのも気になる所だが、草加市以外ではネットが使えるので通報する事はなかったと言う。
ARゲームの電波に干渉すると言う理由でスマホが強制切断されるような場所もある位なので、ARゲームのシステムを改善した結果で納得する人間が多かった。
 しかし、ごく一部では一斉に草加市で大規模テロが起こったという様な――まとめサイトが取り上げそうな話が拡散されている。
まるで、つぶやきサイトを使うユーザーの方が偽の情報に釣られやすい事を全世界に拡散したのも同然だ。


 今回のシステム変更を行ったのは――誰なのか明らかにはなっていない。
このレベルのジャミングは、ARガジェットのシステムを書きかえるレベルの為、どう考えても素人では不可能である。
「つぶやきサイトを使用不能にすれば、コンテンツ炎上を防げるというゴリ押しに出たか――」
 この行動に関して、不快に思ったのはデンドロビウムである。彼女はつぶやきサイトに関して、賛否両論はある物の――完全排除はするべきでないと思う部分はあった。
しかし、今回のシステム変更は明らかにつぶやきサイトが出来る前のインターネット時代に戻そうと言う意図さえ読める。
あるいは、つぶやきサイトよりも高性能なSNSへの強制乗換だろうか? どちらにしても――この人物がやろうとしているのは芸能事務所と同じと言ってもいい。
 アンテナショップに到着したデンドロビウムは、店内を見ても大きなトラブルがない事に関して不思議に思った。
まるで、つぶやきサイトの話題を周囲が知らないような――浦島太郎状態とでもいうべきか? あるいは、自分だけが未来の情報を知ってしまったのか?
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