挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
不正破壊者の我侭姫 作者:桜崎あかり

ステージ2

37/157

エピソード29


 7月17日、前日のニュースサイトで話題となったふるさと納税の一件でネットが大騒ぎと思われたが、それはあっという間に鎮火する。
その理由として――特定芸能事務所からの要請があったと言われているが、詳細は不明だ。
一つだけ言えるとすれば、ふるさと納税にアイドルと一緒に行く観光ツアーと言う物が計画され、それを悪しき傾向と批判――それを封じたのかもしれない。
「自分達に都合のよい案件は炎上を阻止し、都合の悪い案件を炎上させるのか――芸能事務所の上層部は」
 この一件に関して、納得がいかないガーディアンの一人がスマートフォンの通話アプリである人物に連絡しているのだが――。
『芸能事務所の狙いは不明だが、そうとは限らないだろう。芸能事務所が、全てAとBの系列事務所オンリーとは違うだろう』
 声に関してはボイスチェンジャーか何かで変えられている気配がする。男性の声だが、何か違う可能性も――?
「草加市が芸能事務所のアイドルとは対立関係にあった件、あれがネット上で話題になった事も知っているはずだ。それでも、彼らは――」
『海外では全くの無力な芸能事務所が、大規模な武装をして一般市民に危害を加えるのか? それこそ、WEB小説の世界とは思わないのか?』
「そんな事をすれば、芸能事務所は確実に解体されるのは確実だろう。日本の法律的な意味でも――」
『そう言う事だ。フィクションと現実の区別がつかないARゲームのプレイヤーが増えているのは、こちらとしても無視できないが』
「その法律を芸能事務所の力で変える可能性は?」
『――その考えは、非常に危険な思考に該当する。過去にアカシックレコードで書かれていた超有名アイドルが唯一神コンテンツになると言う――』
「しかし、唯一神コンテンツ思想は滅んでなどいない。歴史は繰り返されるのだ――その他のコンテンツは、芸能事務所2社の超有名アイドルのかませ犬であると」
 ガーディアンの方は電話主の発言に対し、エキサイトしている状態である。しかし、この声は外部に漏れる事はない。
その理由は、ガーディアンの人物がARメットを装着し、周囲に声が漏れないようにしていたからである。
『時代は変わりつつあるのだ。唯一神コンテンツと言う考えが古い考えとして衰退するのと同時に、新たな可能性と言う物が――』
 遂には途中で何かを言おうとしていた電話主との通話を途中で切ってしまった。
それほどまでヒートアップしていた可能性もあるが、理由はもっと別な所にあったのである。
 ガーディアンの男性を沈黙させた人物、それは青色のARアーマーを装着し、過去に都市伝説とも言われていた青騎士ブルーナイトその物を連想させた。
この人物が使用していたのはARアーマー及びARガジェットなのだが、周囲にARフィールドが展開されていた形跡はない。
それを踏まえれば、ARゲームと無関係のプレイヤーに危害を与えた事で警告を受けるのも当然と――周囲の人物の誰もが思った。
気絶させた手段は――何とスタンガンである。これではARゲーム外の出来事なので、運営も手出しが出来ない。
 その人物は無言で立ち去った。周囲の人物は視線を合わせる事を避けるかのように――青騎士からは自然と離れていく。
都市伝説としての青騎士は、最低でもネット上での評判は良いとは言えない。風評被害と言えなくもないが、その真相は謎に包まれている。
一体、これだけの規模の情報をどうやって操作したのか――ネット上のまとめサイトや芸能事務所の関与も噂されているのだが、芸能事務所側は当然否定していた。


 7月18日、青騎士の報道は報道規制の類ではないのだが――その一切が伝えられていない。
最低でもテレビ局のニュースでは報道する形跡すら存在しない程である。逆に超有名アイドルグループの週刊誌報道等を――と言う状態だ。
「芸能事務所が黙殺するような話題ではない以上、どういった理由で報道しないのか――」
 コンビニでスマホのワンセグテレビでニュースを見ていたのは、アルストロメリアである。
今回は筋肉が目立たないような服を着ているので、周囲が怪しむ事はない。
コスプレイヤーでも堂々と歩いて問題ないような草加市でも、さすがにボディビルダーの様な業種が違う様な人間に対しては、警戒するだろう。
ジャパニーズマフィアも一斉排除し、悪質な客引き等を警戒するかのように監視カメラ、更にはドローンを使って見回りをするような場所であっても――その傾向はあるらしい。
草加市民でも、ふるさと納税やARゲーム人気で各所で問題になっていたゴミや騒音、様々な諸問題を解決しているのだが――。
ARゲームが草加市の環境変化に貢献しているとはいえ、古き良き時代とは明らかに異なる手法に反対している市民が存在したのも事実。
「草加市が、こうした事件に対して色々と困る環境を生み出したのも――原因の一つか」
 顔色を見て報道の可否を決めている訳ではないのだが、明らかに市民を刺激しないような配慮をしているのは事実だろう。
そうした環境を生み出す事になったARゲーム、それこそ町おこしにおけるチートを生み出したという市民もいるかもしれない。
現状を変えるには――どうするべきなのか?
アルストロメリアは、ふるさと納税がARゲームに関係している事情を知っている数少ないアーケードリバースのプレイヤーとして――。
 彼女にとって、悩むべき問題は市民のARゲームに対する意識もあるのだが、ARゲームではびこるチートプレイヤーの存在もあるだろう。
しかし、そちらはデンドロビウムを初めとしたチートキラーに任せても良いのでは――とも一概に言えない。
「誰もがチートプレイヤーだけをターゲットにしている訳では、ないのか」
 アルストロメリアが悩む問題、それはチートプレイヤーの排除と言う目的を履き違えて通常プレイの範囲で好成績を出しているランカーの排除だった。
ある意味でもリアルチートと言う事で排除を行っているのだが――一般的なチートとリアルチートを同一と見ている段階で、明らかなネット炎上勢や便乗勢力が関係している可能性は高い。
その偽者のチートキラーが返り討ちに合っている様子がまとめサイト等で取り上げられ、それがネット炎上すると言う悪循環も生み出している現状を、彼女はどう見ているのか?

+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ