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この世界の平均寿命を頑張って伸ばします。 作者:ちちまさ

第一章

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身内


 ブルースさん達が来てから数日が過ぎて、ゲン達がランクアップ試験を受ける日がやってきた。

「みんな、忘れものとか平気か?もう一度確認した方がいいんじゃないか?」
「ヒデ兄それ何回目だよ~?」
「ヒデ兄が行くんじゃないんだから落ち着いてよ」
「いや、そうだけどさ、あ、あの銀で出来たペンダントちゃんとしてるな?剣の形のハルナは髪にしてるからわかるけど」
「もう、それも朝見せたでしょ?」

「お師匠様、私が試験官を務めますし危険はないですわ、他にも一人付きますし」
「キャリーさん試験官引き受けてくれてありがとうね、安心して任せられるよザルドさんも」
「まあ、ヒデの秘蔵っ子の晴れ舞台だからな、でも、ゴブリン討伐で一人一匹だ見つかりゃすぐ終わるぜ」
「う、そうなんですけどね」

 ミラがハルナ達に話しかける。
「ハルちゃんみんな、頑張ってね私は行けないけどゴメンね」
「もう、昨日も話したでしょ、私達はミラちゃんに別の道が出来て嬉しいんだよ」
「そうだな、ミラに冒険者が出来るか心配だったんだ、だけど俺達にはこの道しか無かったしな」
「ハルナやゲンの言う通りだよ、ミラに冒険者は無理だろうな~って思ってたところにヒデ兄が来て回復師っていう未来が出来て嬉しかったよ」

「うん、ありがとうみんな怪我しても生きて戻ってきて必ず私が治してあげるから」
「プッ、ワハハハ、今のヒデ兄が良く言ってる言葉だ」
「ハハ、そうだ、ヒデ兄がクエストに向かう冒険者にかける言葉だ」
「フフフ、そっくりだった」
「クスクス、いつも聞いてたからうつちゃった」

「忘れものないか?怪我しないで帰って来いよ」
「あれ?いつもの”怪我しても生きて帰ってきてね”じゃないの?」
「それは、友達や患者さん用だよ、み、身内はやっぱり怪我してほしくないよ」

 う、ちょっと恥ずかしい。そっぽむいていたらゲンが突撃して張り付いて来た。

「大丈夫だよ、油断しないよ、兄ちゃん」
 トランとハルナもくっ付いて来た。
「僕だって絶対しないよ兄ちゃん」
「私だって、お兄ちゃん」
 う、お、重いしかし、ここは踏ん張りどこだ。後でコッソリ腰にヒールしといたのは内緒だ。
「おう、待ってるぞ早く帰って来い」
「「「はい」」」

「クッ、年取ると涙腺が緩くて仕方ねえぜ。よし、お前らサッサと行ってゴブリン共倒して早く戻るぜ」
 ザルドさんが上を向いて鼻をすすりながら話す。

「「「はい」」」

「では、お師匠様行ってきますわね」
「「「行ってきます」」」

「いってらっしゃい、気を付けて怪我が無いようにな」
「いってらっしゃいみんな頑張ってね~」
 見えなくなるまで手を振り続けると、たまに振り返って手を振ってくれる。 

「さて中に入ろ、まだ早いしママさんとこに行こうか」
「は~い」

 酒場に向かうとママさんがニヤニヤしながらこっちを見ている。
「まったく、ヒデちゃんは心配性なんだからもう、口うるさい母親みたいだったわよ」
「う、昔言われたのと同じ事言ってるって、自覚はあるんですが言わずにはいられないと言うか、今初めて あの時の親の気持ちがわかりましたよ」
「ウフフ、そういう物かもね自分が同じ立場にならないとわからない物だもんね」

「はぁ、もう森入ったかな?」
「ヒデちゃん……流石にまだじゃない?まだ、街も出てないわよ」
「え、まだそんなもんなの?あ、じゃあさ、コッソリあとつけて行こうかな?今なら間に合うかも」
「まったくもう、ヒデちゃんが森に入る方が危険だわ」

「え、俺だってこんな大きな角の生えたピョンピョンと素早く動く魔物を死闘ののち倒したんだぜ」
「……ホーンラビットと死闘できる人間の方が少ないわよ、ほらほら、気持ちが安らぐお茶入れてあげるからここにお座りなさい。ミラちゃんも」
「「は~い」」

ママさんの入れてくれたお茶をマッタリしながら味わっていたらギルドの玄関で大きな声で叫んでるやつがいた。

「ここに、どんな怪我でも治せるヒーラーがいると聞いたのだが?どいつがそうだ?」

 ポーズを決めて派手な鎧を着こんだ残念イケメンが立っていた。後ろにはビキニアーマー(初めて見た)を装備して剣と盾を背負った女性とミニスカートのようなローブ(初)を着た女の子が男の後ろにいる。

 お茶を飲みながらママさんに話しかける。
「ママさん何あれ?初めて見る顔だね?後、あの人絶対自分の事イケメンだと思ってるよね?」
「あ~上手い事言うわねヒデちゃん、でも、随分装飾の多い鎧ね邪魔じゃないのかしら?」
「あれじゃね?魔法の鎧とか?」
「ん~、いえ、魔力感じないわね」

 そんな話をしてたらイラついたようなで大きな声で話す。
「チッ、ここには人間の言葉がわかる奴はいないのか~」

「何か凄い事言ってるよ?時間的に人が少なくてもそこそこは居るのにね?腕っぷしに自信があるんだねきっと?」
「う~ん、どうかしらね~?」
「ん?どういう事?」
「ほら、見ててごらんなさい今席立ったのこないだCランクになった子よ」

 言われた通り見てみる、ここからだと声までは聞こえないが、派手な鎧の男が殴り掛かったのを軽くいなして往復ビンタをくらわしていた。殴られるより屈辱じゃねそれ?あ、何か涙目でビキニの子に命令してる。

「あ~あれは、無理ねちょっと女の子の方が強いかもね、ヒデちゃん行ってあげないの?」
「え?何で俺が行くの?」
「だって何でも治せるヒーラーって言ってたじゃない?」
「うん、言ってたねでも俺ヒーラーじゃないもん」
「え、そうなの?」
「うん、俺出来るの治すだけ身体強化とか出来ないし」
「でも、あれ間違いなくヒデちゃんの噂聞いて来たんじゃないかしら?」
「ん~、まあいいか間違いなくあれはハーレムPT作るつもりみたいだし」

 おれは、腰を浮かせながら声をかける。
「ヒーラーじゃないけど回復師をしてる者だったらいるよ~」
「はあ?回復師をしていて何でヒーラーじゃないんだ?」

 文句を言いながらこちらに向かって歩いて来た。ママさんを見て「ヒッ化け物」とかほざいてた。気持ちはわかるがそれは、NGワードだ。

「あ、先に良い?何で女の子達そんな装備なの?」
「答える義理は無いが教えてやる。こいつらは俺の奴隷だからだ」
「えっと、お金で買った、戦闘系奴隷って事?」
「そうだ、足りない脳みそのおまえにも理解できたか?」
「戦闘させてるならキチンと装備させてやれよ、初めて見たはビキニアーマーとかミニスカローブとか」
「ふん、貴様には関係ない余計な口を出すな」

「ハイハイ、まあ、そこ座りなよ立ち話もなんだからさ」
「ああ?何で男と同席しないといかんのだ?」
「あそ、まいいや、じゃあ立ったまま話聞こう、お前がな」
 おれは、浮かした腰を元の戻した。

「チッ、お前が立てばいいだろうが」
「しらん、男と座らないのは、お前の主義だろ?俺関係ないしねで、ヒーラーがどうしたって?」
 ワザとふんぞり返るようにして座る。
「チッ、貴様俺が誰だか知らんのか?」

「その顔、その身体、え、まさか、あの超有名な自分をイケメンだと思って毎日毎日、鏡の前でポーズの練習を全裸で二時間はやっている全裸先輩ですか?」

ブッ、周りで聞き耳を立ていた連中とイケメン君の後ろに立っていた女の子たちが口元を押さえていた。

「貴様、おちょくっているのか?二時間もやっていない」
やってはいるのかよ
「なんだ、違うのかじゃあ知らんな誰だ?ああ、俺はヒデだ、よろしくしたくないが、よろしくな」

「何と、無礼な男だまあい、俺の名はガイだそしてーーー
「お前それ偽名だろ?」
「……な、何を言っている偽名のわけあるはずがないじゃろが、馬鹿めが」
めっちゃ動揺してる、言ったこっちが驚いたよ。

「まあ、名前なんてどうでもいいけど、仲間は大事にしないと戦闘中二人に何かあったら君、死んじゃうよ?」
「え?何故、俺が死ぬのだ?」
「いやいや、こんな紙装備でモンスターの攻撃とか受けて二人が怪我して戦えなくなったらどうすんの?」
「その時は俺様が戦う」
「二人より弱いのに?この人たちがかなわないのに勝てるの?」
「…………」

「え、まさか考えてなかったの?パッねえっす全裸先輩、後ねギルド来て喧嘩売らない方が良いよ冒険者ってみんなで助け合って情報を共有して生きていく世界だからね、一匹狼気取るのは自分がもっともっと強くなってからにしなさいね、二人のお姉さんにその辺の流儀教えてもらった方が良いよ」

「…う…さい」

「ん?何?」
「うるさい、うるさい、お前なんかパパに言ってこの街にいられなくしてやる僕のパパはなあ侯爵様、何だぞ、バーカ、バーカ死刑にしてやる」
 涙目になってギルドから飛び出していった。

「ありゃ?言い過ぎちゃった?」
「ウフフ、ヒデちゃん私の為に怒ってくれたのかしら?
「……そんな事あるわけないです」プイ
「ウフフ、まあいいわ、ありがとう、でも大丈夫かしら?あんな戦闘奴隷を買えるくらいのお金持ち怒らせて侯爵っとか言ってたけど本当かしら?」
「う、やめてよ、今さら心配になって来た」


 この自称ガイ君が王都に着くころにはパパ(デブルッチ侯爵)は反逆罪で捕まって処刑されているのを、この時はまだ何も知らなかった






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