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この世界の平均寿命を頑張って伸ばします。 作者:ちちまさ

第一章

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side 若様 前編

 父上の方に集中していてヒデ君が倒れるまで気づかなかった。

「ヒデ君は大丈夫かい?」
「はい、気を失っただけのようです」
「そうか、よかった、僕は父上を連れて城に戻るよ、ヒデ君についていてあげてくれるかい」
「はっ、了解しました」
「うん、頼むね、父上の顔色も良くなった。よかった」

 スキルを使って城の父上の寝室にテレポートする。
「流石に連続はきついな」

 ベッドに寝ていた父上が目を覚ましてこちらを見ていた。
「父上、ご気分はどうですか?」
「ハハハ、ロウソクが消える最後の一瞬の奇跡か?何とも晴れやかな気分だよ」

「よかった、そのロウソクは消えないですよ父上、病気は治ったのです」
「なに、大司教ですら匙を投げたこの病気が治ったと申すのか?」
「ええ、父上の病気は治りました」
「確かに、息をするのも辛かったのが全然ないぞ」

「今、兄上を呼んでまいります」

 ドアの近くに待機している親衛隊隊長のシオンに頼む。
「シオン、兄上を呼びに誰か行かせてくれ、父上が快復なされたと」
「はっ、第一王子様を呼びに向かわせます。陛下ご快復心より、心よりお喜びを申し上げます。失礼します」

 そんなに待つ事無く、慌てた様子の兄上が入ってきた。
「父上、おお、本当だ、本当にご快復なさっているぞ、よかった、本当に良かった」
「父上、兄上、私は父上の病気を治してくれた者にお礼を言いに行ってきます。親衛隊二名も置いてきたままなので」

「そうか、出来れば余も会いたいのだが」
「フフ、恥ずかしがり屋なんで会えるかどうか?」
「そうか、しかし褒美くらいは何がよいか訊いてきてくれ頼むぞ」
「はい、行ってまいります」

 スキルを発動させる。次の瞬間、あの診療所に着いた。

「お、ヒデ君起きたのかい」


+++++++++++++

 まったく、お礼と褒美の品を聞きに行ったのに逆に神器の様な指輪と政治的な切り札まで貰ってしまった。おまけに、一国の王を救った報酬が銀貨一枚でいいとか言い出すし。ヒデ君と話してるとビックリしたり、ワクワクしたり、楽しくてしょうがない。しかし、折角手に入れたチャンスだ。絶対に成功させないとね。


 寝室に戻ると母上もベッドの横に来ていた。
「父上、ただいま戻りました。」
「おお、戻ったか。して、褒美は訊いてきたか?」
「はいあの、ププ、銀貨一枚をとの事です」
「何と、銀貨一枚だと?星金貨の間違いではないのか?」
「いえ、銀貨一枚だそうです。なんでも治療一回、銀貨一枚がそこのルールのようでして」
「はぁ、何とも無欲な者よ」

「まあ、その者の報酬は私の方から考えておきます」
「うむ、任せよう」
「はい、それでですね父上、この指輪をはめてみて下さい」
「何やら大きな指輪だの」
「はい、本来は、ここに控えているダニエルの指輪何ですよ」
「おお、なるほど、そちのか納得出来たぞ」
「その指輪は魔法が施してあります」
「何と魔法具か?」

「いえ、付呪ですので装備品の方ですね」
「ふむ、何の魔法がかかっているのだ?」
「はい、その指輪は毒や麻痺などが軽減と体力の徐々に回復の二つが」
「何と二つもか」
「はい、ですのでひとまず親指にでもはめといてください」
「ふむ、おお、体力が満ちてくるのがわかるとは、凄いのう、これも、同じ者が渡してくれたのか?」
「はい、そうです」
「フム~、その者は人里離れたような所に住んでいるのか?」
「いいえ?普通に街で暮らしていますよ」
「む、それで警備などは如何なっている?」

「え、特に何もないかと、何か気付いた事あるかい君たち」
 後ろで控えている二人に確認する。
「はっ、特に警戒している者はいませんでした。」
「はっ、自分もドアの前に待機をしている時にも特には何も感じませんでした」

「ふむ、イカンな、この力利用しようとするものが必ず現れるぞ、ここに連れて来るのが一番安全なのだが、おそらくその者は拒むであろう?」
「はい、間違いなく。しつこく誘うようなら目の前から消えてしまうでしょう」
「ふむ、シオン選別は任せるお前の部隊の隠密と戦闘に長けているものを就かせよ」
「はっ、直ちに」

「父上、ヒデ君は、あっ」
「フフフ、まだまだ、甘いのう、わかっておる、だから隠密の長けた者の選抜をさせたのだ。後で送ってやれ、病気を治し、このような物貸してくれた者に決して望まぬことはせぬよ」

「はい、お心遣いありがとうございます。後、それは、この者がヒデ君から貰ったものです。父上のは今度お願いしてありますので」

「何と、この様な物を簡単に人に譲渡するとは」

「あれ?そうですね、言われてみれば、なんか簡単に作って渡されたものでなんか、感覚がおかしくなってる?」

「まあ、よい、いつか会ってみたいものだ。ダニエルよこの指輪しばし借りるぞ」
「はっ、陛下のお役に立つのでしたらご存分にお使い下さい」

「うむ、よし、余は第二王子の持って来た神薬によって快復したと噂を流せ。そして、奴らの監視を怠るな」
「「「はっ」」」


「では、父上、失礼します。兄上、後でお話がありますのでお部屋にお邪魔しますね」
「うん、わかった、けどドアから入ってきてくれよ」
「了解です」


 母上以外の人間が父上の寝室を出ると後ろから力を抜くようなため息が聞こえた。
「フ~、陛下の前に出るのは相変わらず緊張しますね」
「フフ、そこまで緊張しなくてもいいのに」

「いいえ、ヴァネッサ気を抜くのが早すぎですよ」
「ひっ、隊長」
「全くあなたは、もう少し物事に置いてもっと平常心をーーー」
「まあまあ、それより、選別は終わったのかいシオン」

「はっ、セバス準備は出来ているか?」
「はい、既に控えさせております」
「うむ、殿下こちらは何時でも大丈夫です」
「わかった、直ぐに行くから会いに行こう。どこにいるんだい?」

「アオ、出てきなさい」
「はい、ここに」

 いつの間にか僕の隣に一五歳くらいで髪を肩くらいで切り揃えた黒髪の女の子がいた。
「え、今までここにいたの?気付かなかったよ」
「アオの隠密は部隊の中でも、親衛隊副長のセバスの次に実力を持っています。戦闘もなかなかです」

「そう、僕の友人をよろしく頼むね。ヒデ君なら見つかってもそんなに怒らないから、いざとなったら姿を見せても良いから守ってあげてね」
「御意」
「直ぐ行って平気かい?良ければ今すぐ飛ぶけど」
「アオ、準備は終わってますか?」
「はい、いつでも」

「うん、じゃあ、行こか、行って帰ってくるだけだから護衛はいいよ」

「いえ、自分一人だけでもお連れください。いや、あの是非、お願いします。そして、早く行きましょう」
 ヴァネッサが一歩前に出て後ろを気にしながらせっつく。

「うん、わかった、じゃあ、行こうか」

「ヴァネッサ、後で隊長室に出頭するように」
 この世の終わりのような顔をしながら
「り、了解しました」

「じゃあいってくるね」

 スキルを発動させ、ギルドの裏の道に出るように操作する。

 「ヒデ君いるかな?」
 診療所の窓から覗いてみたけど誰も居なかった。ギルドの玄関から中を覗くと酒場で何やら話をしていた。

「いいかい、あそこにいるのがヒデ君だ」
「あの、モヒカンの大男ですか?」
「いやいや、隣の君と同じの黒髪の男の人だよ」
「……はい、護衛対象を確認しました」
「じゃあ、頼んだよ。僕たちは帰るから」
「え、もう帰るんですか?もう少しゆっくりしていかないですか?」

「いやいや、さっき、ヒデ君にあんまりこっち来れないとか言ったのにもう来たとか言われたら恥ずかしいよ。ヴァネッサも覚悟を決めなよヒデ君から秘儀教わったんでしょ?」
「いや、あれ、やろうとするとモゾモゾ動くなってゲンコツが飛んでくるんですよ」
「はいはい、頑張って耐えてね。じゃあ、アオ君頼んだよ」
「御意」

急いでスキルを発動して帰って来た。

「ただいま、あ、ダニエルも今日はもういいから通常任務に戻て」
「はっ、失礼します」
「失礼します。やだな~ダニー、一緒に行かないか?」
「嫌だ、そればっかりは何と言われても嫌だ」

さて、兄上の所に行くかな。





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