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この作品には 〔残酷描写〕 が含まれています。

ノアの方舟オブ・ザ・デッド

作者:左高例

 楽園からアダムとエヴァが追放されて、神によって作られた世界に人間が増え始めた。

 興味を持った天使の一団が人間の娘を己が妻として娶る。
 神の子である天使と、人との間に生まれた者らはあらゆる生き物を食って脳を齧るネフィリムとなった。
 ネフィリムはヘブライ語でゾンビの意味という説もあると噂されている。

 ネフィリムゾンビが噛みつくと他の人間もゾンビとなり、動物や草木を食い尽くすと共食いまでする醜い怪物であった。
 神はこれに心を痛めたので、ある日に正しい人であるノアにのみそれを伝えた。

『ノアよ、全てを洪水で滅ぼすからお前とその家族は助けよう』
「そうですか神よ……ぐびっ」

 突然のお告げに思わずノアは酒を呑んだ。彼は呑兵衛だった。

『巨大な方舟を作って、動物をそれぞれつがいで載せよ。清い動物と、清くない動物を載せよ……』
「清くないのも!?」

 神の預言は意味深長であった。何故生き残らせるのに清くない動物も選ぶのか。
 ノアは若干悩んだが、ともあれ神の言葉は絶対だ。
 家族と共に方舟作りを始めたり、それを他の民に笑われたり注意勧告に来た衛兵の膝を蹴り折ったりして準備を進める。

「やれやれ、もうこちとら人生の半分を過ぎたのに大仕事だなあ……ぐびっ」

 酒を呑みながらノアは作業をしていると、息子の一人であるセムが聞いてきた。

「ノア父さん何歳だっけ?」
「600歳」
「そんなに」
「アダムの子孫は大体寿命がデフォで900年ぐらいあるからな。息子のセムよ。お前も100歳だろう、もう」
「そうだった」

 そして巨大な舟が出来上がり、動物を載せる段階になって神の言葉についてノアは悩んだ。
 三人の息子、セムとハムとヤペテと話し合った。

「清くない生き物って何を載せればいいんだろう……」
「邪悪で乱暴者のユニコーンとか」

 ヤペテの提案に一同は顔をしかめた。容赦なく害獣で、危険な生き物である。そもそも雄のみで雌は居ない。

「そんなの載せて問題にならないかな」
「檻に入れておくしか無いですね」

 無理やり積み込んだユニコーンは大層不満そうだった。檻から出したら間違いなく暴れるだろう。

「他にはゾンビとか」
「ゾンビ載せるの?」
「清くないですし」
「まあ確かに」

 なんということだろうか。
 ゾンビが増えたから神が洪水起こそうとしているのに、うっかりノアはゾンビを方舟に運び入れてしまったのである。
 清くない生き物を載せろ、という神のお告げは絶対なのであった。
 一方で神は洪水の準備をしていたのでそちらに気を回していなかった。全知全能だが、それ故にうっかりすることもまた可能なのが神である。うっかりできない存在は全知全能ではない。
 うーとかあーとか呻くゾンビも檻に入れて、ユニコーンの隣に置いた。ユニコーンが割りとキレているが、いつものことなので気にしないことにした。

「息子ハムよ、何を方舟に置いているのだ?」
「へへへっグリーンハーブですよ」

 あちこちにハーブのプランターを配置している息子に問いただすと、卑屈な笑みを浮かべてそう応えた。
 ハムはハーブ的なものをヤっていたのだ。
 それ以外にも食料とハンドガンの弾などを舟に積んでおいた。
 やがて大雨が降りだして、ノア達は舟に乗り込む。
 雨は何十日も降り続き、世界は水で覆われてしまったようだ。

「この舟に居る者しか生き延びていまい……」

 神の怒りとその力に恐れをなしながらも、ノアは呻いた。地を埋め尽くした大水によって、聳え立っていた山々すら小島のようになっている。

「ぐびっ」

 不安に感じながらも、舟に積み込んだ葡萄の酒を呑むことしかやることは無かった。
 その頃──。
 ガリガリと檻を引っ掻き続けているゾンビは、一番奥の船室に居た。その部屋はゾンビの腐った匂いが充満しており、ユニコーンが悪臭で死にそうになりながらぐったりとしている。
 その腐った匂いに連れられて、ネズミが迷い込んできた。
 食料を食い荒らすネズミはノアが舟に載せたわけではないのだが、どの舟にも勝手に乗り込むように雨が降りだしたのを見て避難してきたのであった。
 ネズミはゾンビの檻に近づくと、腐れて爛れ落ちた肉片を齧った。
 するとネズミの瞳の色は徐々に変色をして、酒に酔ったようにふらふらとした動きで部屋を出て行った。
 その間ユニコーンは処女に囲まれてちやほやされるギャルゲーみたいな夢を見ていた。

 暫くして、雨はまだ続いている中で異変は起きた。
 舟に積んでいた心優しい虎の一匹が突然暴れ始めて、雌や周囲の動物を引っ掻いたり噛み付いたりし始めたのだ。
 止めに来たノアの子ハムも腕を僅かに引っかかれて、酷く腫れ上がった。

「どうしたことだ」

 虎は落ち着かず、目脂がだらりとこぼれて口からは吐瀉物と血の混じったヨダレを垂らしている。
 ゾンビの肉を食べたネズミを食ったか、噛みつかれたしたのだろう。既にゾンビ化が始まっていた。
 そしてとうとう、雌の首を食いちぎって殺しその場で食い始めてしまった。

「絶滅してしまった」

 ここに居る分しかその種は存在しないというのに、雄か雌かが死んでしまえば増えることもできない。
 真っ青になったノアだが、見ても居られずに虎を引き剥がした。
 そんなノアにも噛み付こうとしてくるので、

「可哀想だが……」

 と、狂った虎を得意のプロレス技、タイガースープレックスで床に叩きつけた。
 "ノアだけはガチ"。これは聖典にも記されている、預言者の力を示す一文である。
 ゾンビ化した虎を仕留めたものの、既にその虎に引っかかれたり噛みつかれたした動物の呼吸が荒くなり始めていた。
 異様な雰囲気を感じたノアら、八人の人間は動物の居る部屋を出て自分らが寝泊まりする場所へと向かった。

「待て」

 ノアがふと気づいて、廊下で足を止める。

「ハムよ。お前も引っかかれたのではないか?」
「ほんのかすり傷だよ」
「いかん。ネフィリムゾンビに感染したかもしれない」
「だからって夫を置いていくの!? 駄目よ! 夫は感染なんかしていないわ! 見殺しになんて出来ない!」

 ハムの妻が喚きだして、ノアは顔をしかめた。大体こういうのに文句を言うのは女だ。
 舟のリーダーとして強く言わなくてはならない。ノアは酒で口を潤してから告げようとしたが、ハムが意見する。

「へ、へへ。大丈夫さ、親父。こんなこともあろうかと、ハーブを積んでいただろう」

 廊下にあるプランターからハーブを摘みとって、一行は部屋に入った。
 ハムは慣れた手つきでハーブを火で軽く炙って水分を飛ばし、粉状にして手の甲に塗って鼻から吸引した。
 恍惚の表情でキメキメになって、

「これで大丈夫だ。見ろよ、天国だってあるぜ」

 不安そうになる一同である。
 やがて動物らの争う気配が伝わり、そのうちに動物らの居る部屋の扉が破壊された音も聞こえた。

「父さんが象なんか積むから。一日に何十キロも草を食うのに」
「セムよ。お前だって虎なんか積んだだろう。かっこいいからって」

 そんな動物らがゾンビ化して舟の中に解き放たれてしまったのだ。一同は頭を抱えた。
 外の雨は徐々に弱くなっているが、陸地はまだ見えない。
 閉ざされた舟の中では逃げ場も無かった。こうして固まっている部屋に入ってこないよう祈るばかりである。

「念の為に、外の様子を探るべくヘリを出そう」

 ヘリとはヘブライ語で鴉を意味するとかしないとか。
 羽音を鳴らして飛び立った鴉は、再び強まった雨に打たれて落ちた。

「ヘリが落ちた!」
「おお……神よ」

 こうして無茶振りされた鴉は今でも濡れたような黒い羽根の色をしていると言われているし、ゾンビ映画のヘリは落ちるようになった。聖典にもそう書いてある。
 更に雰囲気を暗くした一同は対策を考える。
 家族の中でガチなのはノアだけで、他はまだ100歳の若造共である。預言者としての能力も無く、聖霊の力も弱い。
 しかしノアに無理をさせてゾンビ化でもされたら望みは絶える。ノアとしても、腕っ節に自信はあるが象やライオンに同時に襲いかかられては危険であった。

「こうなればユニコーンを解き放ってはどうだろうか」
「そうか。あいつは相手がゾンビだろうと暴れまわって片付けてくれるかもしれないな。ところでお前は誰だったか」
「三男のヤペテです」
「おおヤペテ!」

 影の薄い三男の意見を受けて、ノアは誤魔化すように彼に抱きついた。
 セムが腕を組みながら言う。

「しかしユニコーンの居る部屋は、万が一ゾンビが出てこないように厳重に閉まっています」
「そうだったな」
「この方舟の三箇所に置かれた宝石を手に入れ、嵌めこまなければ扉が開きません」
「誰だ。そんな面倒な仕組みを作ったのは」
「父さんです」
「そうだったな。ぐびっ」

 目を逸らしてノアは葡萄の酒を呑んだ。

「ユニコーンにも問題はあります」
「お前は誰だったか」
「ヤペテです!」
「お前はユニコーンの話題になると突然出てくるな」
「放っといてください。ところで、ユニコーンは処女にしか懐かないんです」
「ヤペテ……」

 ノアは首を振りながら告げる。

「お前、アイドルは処女しか居ないとかいつも夢のようなことを言っていてこじらせていたが、馬にまで自分の性癖をだな」
「本当なんですよ!」
「聞いたことがない。一角獣の獣は凶暴で象を突き殺すが、処女がどうとかは後世の創作だろう」
「今どうにかしないと後世が無くなってしまいますから気にしないでください」
「そうか……まあいい。だが偶像アイドル崇拝はやめておけよ。傷つくのは自分だぞ」

 ノアの目には百歳になる息子相手に何処か諦めたような色を浮かべていた。

「偶像崇拝してるのはハムの方ですよ」

 一応断っておいたが、そのハムはハーブ吸引でヨダレを垂らしながら眠りこけていた。

「しかしどうするか……この舟には処女なんて居ないぞ」
「女装した可愛い男の娘でもいいらしいです」
「そんなのがどこに居るんだ」

 この舟に乗っているのは、600歳の呑兵衛ノアと100歳の息子三人である。
 暫くノアがきょろきょろと見回していると、皆の視線が自分に集まっているのに気づいた。
 思わず酒を口に含む。

「わし?」

 セムは頷いた。

「大丈夫です。これまで父さんの姿は描写されてませんでしたが、超美形の天使めいた容姿ですので」
「知らなかったそんなの」

 エノク書にはノアの姿について書かれている。
 ノアの祖父であるメトシェラ曰く──雪のような肌で頬はバラよりも赤く、髪の毛は白羊よりも白くて一族の中でも類稀なる美しさを持つノアは天使の子のようだと言う。

「600歳で酒飲みってのも、寿命が超長いロリババアみたいでいいじゃないですか」
「ほらそこはかとなく姿が酒瓶片手の白髪美少女(男)に変わってきてますよ」
「そ、そうか……」

 ノアも調子に乗ってポーズを取ったりすると、息子らから拍手が送られた。ノアだけはガチである。
 妻から女物の服を借りて軽く着こなすノアである。首元に布を巻いて喉仏を隠したり、手や膝のごつごつしたラインを見せないように手袋やロングソックスを履くのも忘れない。

「いける?」
「メッチャ可愛いです」
「現役って感じです」

 動画をアップしてそうな感じの女装子が完成した。
 これならばユニコーンも騙せるだろう。それにノアは少なくとも処女だ。

「では行ってくる」
「お気をつけて」

 初期装備に酒瓶だけ持ってノアは部屋を出て、宝石を取りに行った。
 ゾンビ化した動物が跋扈する巨大な方舟の中を進み、アイテムを探すのは大きな苦労を伴った。
 暇だったので様々に作った仕掛けがノアの行動を阻み、また謎めいた記録の残された石版を発見してレポートに加えたりした。
 ハムがバビロンに天まで届く塔を作ろうとしているとか恐るべき計画もあったが恐らくはハーブのやり過ぎからきた妄想だろう。
 ゾンビ化の影響で巨大化したワニを倒して赤の宝石を、クランクを使って開けたシャッターの部屋から青の宝石を、ハムの配置した偶像を所定の位置に移動させて開いた仕掛けから緑の宝石を手に入れた。
 幾度と無くゾンビに襲われたが、得意のプロレス技でなんとかした。ハンドガンの弾は拾えたがハンドガンが無かった。そもそもなんだハンドガン。この時代にハンドガンは存在しない。
 女装預言者ゾンビ無双という新ジャンルのスタイリッシュなプレイで宝石を集めて、一旦皆の居る部屋に戻ったのだが……

「なんということだ、神よ……」

 部屋の中は、なだれ込んだゾンビクリーチャーに蹂躙されて、皆は食い荒らされていた。
 とりあえずノアは皆の仇とばかりに部屋に居たライオンゾンビを、得意のプロレス技ライオン・サルトで始末した。
 生き残っているのは、ハーブをキメて最初から倒れていた息子のハムだけである。彼だけは抵抗も逃げもしなかったので殺されるのが後回しにされていたようだ。

『ノア……ノア……聞こえるか』
「神よ! もはやおしまいです。人も動物も滅んでしまいます!」
『それもお前がネフィリムを方舟に載せたからだ……ノアよ、この舟に巣食うネフィリムを全て殺してしまうのだ。そしてその死体を焼いて供物に捧げよ。そうすれば、儂の聖霊的な力で清く正しいままに蘇らせよう』
「わかりました」

 その為にはやはりユニコーンを開放しなくてはならなそうだ。幾らノアがガチとはいえ、猛獣相手に連戦するのは危険がある。
 己の背に人類歴史の未来が掛かっていることを意識しながら、酒をぐびっと呑んで女装ノアは部屋を後にした。ハムは魘されたように寝こけながら、腫れた腕を掻きむしっているがひとまず生きているので無視した。 
 ユニコーンの居る舟の下部へ向かう為にマンホールのような縦穴を降りると、船底が僅かに浸水していて水が入ってきていた。

「これはいかん」

 アララト山かシナイ山にでもぶつけたのだろうか。
 ノアは慌てて修理に取り掛かるが、浸水部分を破壊して入ってきたゾンビ化したサメが襲い掛かってくる。得意のプロレス技レフトスーパーシャークで投げ落として仕留めた。
 巨大なタンカークラスの舟を自分と息子三人だけで作り上げるノアだ。壊れた部分はあっという間に直り、浸水を止めた。
 水をかき分けてユニコーンの居る部屋を目指す。
 やがて、如何にもな宝石を嵌める穴の空いた扉の部屋を見つけて、これまで集めた宝石をつけた。

(これぐらいの薄い扉なら素手で壊せそうだったな)

 思ったが、今更仕方なかった。
 部屋に入ると饐えた臭いと、ゾンビがあーとかうーとか呻いている音だけがしている。
 ゾンビの檻の隣で息絶える寸前だったユニコーンは、ノアの気配を感じてむくりと起ち上がった。
 じっとノアの方を見て好みかどうか判断する。
 神が作った完全な人間であるアダムから数えて10代目であり、更にその中でも特別に容姿が美しかったと描写されるノアの女装はガチで神話級美少女だったので一発でユニコーンは惚れた。
 ノアがやや酒に焼けた声を咳払いして喉仏を引っ込めて少し綺麗にしつつ、手を合わせてしなを作り頼んだ。応えてくれユニコーンと祈りながら。

「ユニコーンさん、どうかこの舟の中に居る邪悪なネフィリムゾンビを退治してください」
「ブフォン」
「退治してくれたらノアちゃん抱きしめちゃうぞ☆」

 ユニコーンの全身が血走ったように赤く煌めき、まず隣の檻にいるゾンビを光る一角で檻ごと叩き切って捨てる。
 乙女から頼まれごとをされたユニコーンは強かった。
 縦横無尽に舟の壁を無視して切り裂き、優れた嗅覚と聴覚でゾンビを発見次第、抹殺デストロイしていく。
 ゾンビ象もゾンビキングコングもゾンビアナコンダも相手にはならなかった。ひと睨みで動きを止められ、輝くサーベルめいた角で粉砕されていった。

「これがユニコーンの力……」

 同時に、危険な力でもあった。一時的に自分の言うことを聞いているだけで、生かしておけば自分と息子の妻に対して害をなすだろう。
 あらかたユニコーンがゾンビを退治し終えたのを確認して、ノアは手を広げてユニコーンに歩み寄った。

「ありがとう、綺麗な白馬さん」
「ブフォン」

 角の発光を止めて、大人しい馬の姿に戻ったユニコーンがノアに擦り寄ってくる。
 ノアはユニコーンの頭をそっと抱いて、

「だが──やり過ぎたんだよ、お前は」

 声が急に渋くなったのにユニコーンが気づいたときは遅かった。
 容赦なく首の骨をへし折って瞬時に窓から舟の外に投げ捨てた。最強の獣だがノアとて人類最強の男だ。不意を付けばどちらが有利かは明白であった。
 ざば、と大洪水の中に落ちて沈んでいくユニコーン。こうしてノアが滅ぼしたことで、ユニコーンは世界から姿を消した。代わりに海には一角の鯨が見られるようになる。
 ノアはその後、雨が上がり水位が下がるのを待って舟を降りて、集めた動物と家族の死体を焼却するように供物に捧げる。 
 その煙が天まで届くと、神は布に包んで天からノアの家族と死んだ動物らを下ろして来た。

「おおっ、姿形と記憶が完全に再現されたわしの家族よ!」

 どこか引っかかる物言いで、ノアはひとりひとりに抱擁をしていった。 
 蘇った家族らは皆笑顔で、動物らも喧嘩をすることなく新しい大地に散らばっていく。

 しかしただ一人生き残った息子であるハムは、変色した腕をぼりぼりと掻きながらどこか胡散臭げに見ていた……


 その後、女装ノアが酔っ払って全裸になっているのを目撃して息子らが興奮したりしていた中で、ハムにはゾンビ因子が呪いのように残っていた。
 ハムの子孫であるニムロドが治める土地は、後に預言者アブラハムがやってきて散々に暴れて偶像を片っ端から破壊した。
 ハムの息子カナンが興した土地は、後に預言者モーセ率いるイスラエルの民に滅ぼされ支配されることになる。
 それもこれも、彼から遺伝したゾンビめいた邪悪さを持つ民であったからだと言われた。

 呑兵衛のノアは洪水の後、950歳まで生きて預言者の立場とガチな強さを十代先の子孫であるアブラハムに譲って死んだ。

 アダムの子孫として寿命が900年を超えるのはノアまでで、徐々に子孫の寿命は普通の人間並みになっていったという。

 後世の人は、ノア以前とノア以後に世界は変わったものと考え、大洪水から世界に広まった人類はノアの子孫として呼ばれるようになっていった。  

 そして語り継がれていく。女装した男の娘でガチな強さを持つ呑兵衛のノアのことを────。


 ノアの方舟オブ・ザ・デッド

 『完』







『アブラハム、アブラハムよ』
「神よ、私は聞いております。なんでしょうか」
『ソドムとゴモラの街でネフィリムゾンビのハザードが起きている……儂はこれに核を投下して滅ぼそうと思う』


     Coming Soon....

 

 
最後の描写はゾンビ映画ってすっきりしなかったりなんか次回作あるようなことを匂わせる終わり方するよねってネタなので
Coming Soonはしないです

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