ボクの蘭(おんな)に手を出すな
作:ともゆき



プロローグ


 皆さん初めまして。
 私は…、いや、今は名乗らないでおきましょう。
 どうせ私の名前は皆さんも後で知ることになるのだしね。

 さて、今回は私が最近遭遇した、ある事件についてお話しようかしら。

 私がその子の事を知ったのはその子がモデルになった絵が展覧会に出品された時だった。
 その画家の実力も確かに凄かったわ。私もちょっと絵にはうるさいんだけれど、その私が見ても相当の実力を持っていると思われる画家だった。
 でも、私はその絵の別のところに魅かれた。そのモデルの女の子に何か魅かれるものを感じた。
 確かにその子はどこにでもいそうな女の子だった。
 でも、私はなぜかその子に魅かれるものを感じた。
 その女の子を見たとき、私が今回の仕事として、その画家の描いた「絵」とそのモデルの女の子を狙おうと思った。
 別に私はその子を殺そうとかそういった事を考えてはいなかった。
 私はその子の美しさが何であるのかただ知りたかっただけ。
 その子を私の元に置いておきたかっただけ。
 その位、その子は私が見てもとても綺麗で可愛い女の子だった。

 でも、結局はその仕事は失敗に終わった。
 まさか、「あの子」が私の邪魔をすると思わなかったから。
 そして、何故私が「あの子」にあんな感情を持ったのかわからなかった。

…そのくらい「あの子」は私にとっても大変厄介な相手だったことは間違いなかったのだから。

(第1話に続く)






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