同盟国海軍
戦争が始まったばかりのこのころ、はっきり言って日本のアジアにおける同盟国海軍の状況はあまりよくなかった。
この時期、日本の同盟国で海軍を持っていたのはタイ王国、中華民国南京政府、満州帝国、インドネシア臨時政府、仮自由インド政府であった。
このうち、タイ王国政府が一番有力な海軍を保有していた。タイ王国はアジアにおいて数少ない、植民地化を免れた国であった。
後にドイツ経由でフランスから戦艦を一隻購入していたし、またイタリアからタクシン級軽巡2隻を買い込んでいた。それらに加えて戦前から整備してきた海防戦艦や水雷艇、スループ、哨戒艇、潜水艦なども揃えていた。
しかし肝心の兵の練度は高いとは言えず、また購入した戦艦も第一次大戦中のものであった。そのため、この時期は専ら帝国海軍から委託された船団護衛を行っていた。
中華民国南京政府は、海軍というよりも河軍と言ったほうが正しく、保有しているのは河川用砲艦と高速艇だけであった。そのため、この時期戦局に寄与するのは不可能であった。
満州国も領海は渤海と黄海だけで狭く、保有しているのは日本から譲渡された旧式の2等駆逐艦を5隻と、漁業保護艇1隻、その他数隻の小艦艇という構成であった。
他に黒竜江にも艦隊はあった。しかしながらこちらは数こそ揃えていたが、渡用能力の無い河川艦隊であった。やはり戦局にはあまり寄与していない。
インドネシア臨時政府は、インドネシア占領部隊司令の今村中将の後ろ盾のもとに成立した政府で、占領直後から一応陸海空軍が整備されつつあった。
陸軍は主にオランダ軍の鹵獲兵器を使用していた。空軍は、日本から赤トンボを供与されてパイロットを訓練していた。
海軍はこの時期まだ大型艦はなく、日本から小型の漁船改造の哨戒艇が数隻供与されただけであった。しかもそれすらも、訓練艦としてや警備任務に使われているだけであった。
海軍の場合は艦艇を操る技術が必要不可欠だが、空軍や陸軍に比べてその人員を要請するのには時間が掛かる。少なくとも半年や1年では沿岸警備隊に毛が生えたような部隊を作るのが関の山だ。
最後に仮自由インド政府は、チャンドラ・ボースの指揮の下に成立していて、陸軍は主に元英兵中心の歩兵から成っており、それなりに強力であった。しかしながら、設立されて日の浅い空海軍はインドネシアと似たような状況であった。
しかし、これらの海軍は太平洋戦争後半においては、日本海軍にとって重要な伏兵となって行く。
この話の中では、東条首相が訓練閲兵中の事故の怪我で退陣を余儀なくされており、首相が米内海軍大将に成っております。なお、欧州の同盟国は欧州編で載せる予定です。
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