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インド洋通商破壊戦  後編
 
 インド洋に入った31駆逐隊をはじめとする各部隊は、早速行動を起こした。まず、先行した特設空母の「安松丸」がアフリカ沖に進出し、その艦載機をもって英船団に攻撃を仕掛けた。

 「安松丸」は商船改造の軽空母で、元は陸軍が空母として改装していたが、結局手に余って海軍に譲渡された船である。搭載機15機、最高速力18ノットという低性能だったがこの時は善く活躍し、商船3撃沈、空母(イラストリアス)1中破という戦果を上げた。

 ちなみに、「安松丸」はこの後攻撃的な任務には一度も投入されることはなく、終戦まで船団護衛や航空機輸送に使われている。

 続いて、特設巡洋艦と2隻の平甲板型駆逐艦からなる部隊が独行のノルウェー船籍のタンカーを拿捕した。この船には航空用ガソリンが満載されていて、思わぬ収穫となった。しかも、船自体も新しい物であり、タンカーの不足に悩んでいた日本海軍にとって、大いに役立つ船だった。

 後に、この船は給油艦「豊後」となっている。

 一方、軽空母「太鷹」は駆逐艦と哨戒艇各1隻ずつを引き連れベンガル湾に突入、沿岸部飛行場への空襲を行った。

 これによって、英東洋艦隊は出撃した。しかし速力の遅い戦艦中心の部隊だったため、結局日本艦隊を補足することは出来なかった。逆にインド洋に潜入していた日本の潜水艦の雷撃により、戦艦「レゾリューション」を雷撃によって失うこととなった。

 続いて、軽巡「久里浜」を中心とした部隊が、哨戒中の英軽巡「ベンガル」と遭遇、これを砲戦の末に撃沈した。また、特設巡洋艦3隻と駆逐艦2隻からなる部隊も、英軽巡「エンタープライズ」と遭遇、「愛国丸」が中波したが、手数で圧倒してこれを撃沈した。

 この他に、輸送船を数隻ばかり撃沈したが、もともとインド洋は大西洋ほど交通量の多い海域ではないため、戦果はここで止まった。各艦隊は各々任務期間の終了のため引き上げた。

 結局、この作戦の戦果は潜水艦部隊と合わせると、戦艦1、軽巡2、駆逐艦1、輸送船7撃沈。輸送船3拿捕、空母1中破と、当初の目的であった通商破壊戦は中途半端に終わった。

 ただし、ドイツ海軍が期待していた英護衛艦のインド洋への誘引は、英海軍のこの方面への護衛戦力の増強を決定したことにより成功した。

 また、英東洋艦隊に対しても大きな混乱と燃料の出費を強いた。そして、この後入れ替わるようにやって来た小沢機動艦隊によって、さらに英東洋艦隊は大打撃をこうむることとなる。



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