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北太平洋海戦 下
 





 日本機動部隊の攻撃隊が米機動艦隊へ痛撃を与えたのと前後し、米第一波攻撃隊も日補給部隊に襲いかかった。
 補給部隊は持てるだけの戦闘機を上げ、艦隊を密集させ猛烈な弾幕を張った。
 結果、日本側の零戦は64機中31機を失いながらも、対空砲と協力して実に米軍機79機を撃墜した。これは快挙と言えるが、それでも全ての米軍機を止めるのは不可能だった。
 結果、対空戦闘を行っていた軽巡那珂、駆逐艦2隻、そして給油空母竜飛、給油艦鳴門が失われた。その他にも3隻が損傷するという被害を受けた。
 日本側にしてみれば、たとえ補助艦といえど失われていい筈がない。特に、艦隊随伴可能な高速給油艦は数が少なく貴重であるのに、それが2隻も失われたのは大きな打撃であった。
 一方、補給部隊への攻撃に遅れること数十分。日本主力機動艦隊も、米第二派攻撃隊の空襲を受けた。
 こちらは艦隊が新型の電探を装備し、なおかつ直掩戦闘機の数を充分に揃え、さらに新型の防空駆逐艦を含んでいた為、120機中87機撃墜という大戦果を挙げた。ただし、重巡三隈が不運にも敵急降下爆撃により弾火薬庫に直撃弾を受け轟沈した。また、対空戦闘に気を取られたのか、米潜水艦の接近に駆逐艦が気づけず、空母加賀への雷撃を許す事となった。加賀は3本の魚雷を受けた。その後燃料タンクからの火災がひどく、味方巡洋艦の艦砲で処分された。
 加賀の撃沈は、海戦以来、無敵機動艦隊であった6隻のの一角が崩れ去った事を意味し、艦隊の兵士の士気にダメージを与えた。
 結局、この海戦で日本は米空母の3分の2に被害を与えたものの、補給部隊への攻撃で給油艦を失ったことにより艦隊の燃料が不足し、敵機動部隊へのとどめの攻撃を行えぬまま撤退した。
 一方の米軍にしても、再建途中の機動部隊の空母3分の2と、ようやく練成が済んだ多くのパイロットを失ったことは痛恨事であった。
 この海戦後、日本海軍は次期艦戦である烈風と流星の開発を急がせることとなる。
 また米軍も新型対空砲弾のVT信管つき砲弾の正式採用を急がせる事となる。
 
 


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