幻艦記 大東亜編(37/58)PDFで表示縦書き表示RDF


幻艦記 大東亜編
作:山口多聞



北太平洋海戦 続下


 




 北太平洋海戦2日目。両軍は夜明けからそれぞれもてる索敵能力を総動員し、敵艦隊の捜索を行っていた。
 しかし、この時米軍は偵察に鈍足なTBF艦上攻撃機やSB2C艦上爆撃機を使用した。このため、偵察に時間を食ってしまった。一方の日本側は最新鋭の彩雲や瑞雲を使って偵察を行っていた。
 そして、重巡利根より発進した機体がついに米機動部隊を捕捉した。
 日本側はただちに、3つの機動部隊から延べ360機からなる第一波攻撃隊を発進させた。
 一方の米軍もほぼ同時刻日本機動部隊を発見した。しかし、これは主力部隊後方の補給部隊であった。この時、補給部隊には商船改造の海鷹、翔鷹、そして航空給油艦の鷹野級3隻がいた。
 鷹野級は言ってみれば給油艦に飛行甲板を取り付けたもので、搭載機は零戦9機、97艦攻5機であった。そのため、不慣れな米搭乗員が正規空母と見誤った。
 米軍はこれを主力部隊と誤認。この部隊へ向かって270機からなる第一次攻撃隊を発進させた。しかし。この30分後に、偵察機から訂正電と、別の機からの主力部隊発見の報を受け、急いで第二次攻撃隊200機を発進させようとした。ちなみに、第一次攻撃隊は既に燃料を消費していた為、結局最初の目標に向かった。
 しかし、米軍の不運は続いた。第二次攻撃隊5分前になって、日本機の大編隊がやってきたのだ。
 これではもう攻撃隊を出すどころではない。ただちに対空戦闘に移った。
 複数の防空駆逐艦を連れ、それらが作る輪陣形の中心部にいる米空母に向かって日本機は果敢に攻撃を仕掛けた。
 結果、艦爆の3割、艦攻の4割が撃墜されるか、帰還後廃棄されるという大損害を喰らった。しかし、彼らもただやられたばかりではなかった。
 まず旗艦であったエセックスには500kg爆弾4発、魚雷3本を命中させ大破させた。続いて同級のホーネットに爆弾ばかり7発を命中させた。これによりホーネットは大火災が発生、しかも一発がダメコンチームに被害を与え、復旧が送れ結局ホーネットは沈没した。
 この他に、軽空母プリンストン、モントレーが沈没。正規空母レキシントン、エンタープライズが大損害を受けた。また、対空砲火を行っていた巡洋艦1隻と駆逐艦3隻が沈められた。
 空母9隻中6隻が航空機の運用不可能となり、事実上米機動部隊は壊滅した。
 しかし、米攻撃隊も一矢報いていた。

 


 鷹野級は学研の旭日の戦旗より出しています。











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