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新生満州国
 満州国は昭和6年に日本の関東軍が満州事変後に、ラストエンペラー溥儀を皇帝にして作られた日本の傀儡国家であった。

 しかし、石原莞爾を始めとする一部の人々は満州国を真の独立国としたかった。彼らは満州に理想郷たる国家を、本気で望んでいたのである。

 しかしながら、欲に駆られた政治家や軍人達は己の利権と野望にしか興味はなかった。それでは、満州国が真の独立国となれる可能性など、有り得なかった。

 そんな状況が一変したのは、閲兵中の事故で東條首相が倒れた時であった。

 この時新たに組閣された米内内閣の陸相であった永田大将は、前任の東條首相と違い広い視野で物を見ことの出来るる軍人であった。それによって不満分子のテロを受け、今まで療養中であったがようやく軍務に復帰した。そして東条の退場によって彼とともに復帰した石原中将とともに、後の歴史を大きく変えていく事となる。

石原中将が現役に復帰し、関東軍参謀総長の職に就いたのは1942年6月であった。

 彼は満州国の首都である新京の関東軍司令部に着任すると、まず支那戦線の整理に着手した。

 さすがに講和は無理であったが、取りあえず、戦線整理を名目に部隊の後退を開始した。また、人事異動も断行した。この時、樋口季一郎中将も関東軍に戻っている。

 一方、彼が理想とした五族共和実現へも動き出した。企業における賃金の是正や横暴な日本人への取り締るなど、現地人と日本人の格差を埋めるために奔走した。また満州国をより独立国へ近付けるため、憲法の制定や戸籍の調査、満州国軍の拡張等を行っていった。

 さて、そんな満州国は日本にとって欠く事の出来ない物資・兵器工場でもあった。大量の食料を作り出す広大な田園地帯に石炭、鉄等の資源を掘り出す巨大な鉱山。戦車やトラックを生産する自動車工場。

 その中で取り分け重要だったのが奉天にあった満州航空機製造公司だ。この工場はボーイングシアトル工場並の広さと規模を誇り、日満政府に中島を始めとする航空機会社が出資して創設された工場で、後には月産機数が中島太田工場以上となる。

 この工場では、日本向けの機体以外も生産していた。それが満州国空軍の主力戦闘機「飛龍」である。この機体は陸軍で没となった元キ43で、改良型を合わせて合計700機が生産された。これらの機体は、タイ空軍やインドネシア空軍でも使用された。

 一方、その満州国軍も急速に増強された。昭和17年には17万だった兵力は後に40万にまで拡大されることとなる。また、関東軍が部分撤退し、日本人の横暴が減少していったため、士気も高いもののとなり、後の中満戦争やソ満戦争での勝利の原動力となる。
 満州航空機製造公司は学研の双頭鷲の紋章が元ネタです。

 この話の世界では、陸軍の南方進出の予測が早まっており、そのため長距離単座戦闘機の採用も早まり、陸軍はキ43の完成を待たず、既に生産が始まっていた零戦を陸軍使用にして採用しました。だから、開戦時に台湾からフィリピンへの空襲も行っています。


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