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黒崎新一の推理日誌
作:Daisy Katsura



第5話:スペードは語る(事件編)


放課後・・・。
「もうやってらんないわ!」
いきなり、ぶちギレた真理絵。
「な、何怒ってんだよ、奥村?
お前が悪いんだろ?明日が本番だって言うのに、台詞を全く覚えないんだから。」
「中村、それ以上言うな。」
中村 浩介(なかむら こうすけ)
彼は、明日行われる文化祭の催し物、"スペードは語る"と言う推理劇の監督だ。
「黒崎、お前は口出しするな。
今日という今日は許してはおけない。絶対に覚えて帰って貰うぞ、奥村!」
「(あぁ、まずいよ。お前、絶対殺される。)」
そう、真理絵がキレると、ムカ付く奴は確実にのします。
一度、真理絵に殺され掛けた俺が言うんだから間違い無い。
そう思ったのも束の間。
「文句があんならてめぇでやれ!」
[ズガーン!]
真理絵が中村の顔面を殴った。
「おぶっ!?」
顔面が潰れ、彼はひよこがピヨピヨと頭を回転し、そのまま倒れてしまった。
「(中村さん、ご臨終です。)」
そう思った時、俺と真理絵の目が合った。
真理絵は、俺を見ると微笑み、耳元でこう囁いた。
「もっと、殴らせて。」
おいおいおいおい、まずいぞこりゃ!
中村、早く目を覚ませ!
って、そう言う問題じゃない。
「ま、真理絵、取り敢えず落ちつこう?」
俺は半分怯えながら言った。
「嫌。」
[ズガーン!]
真理絵は、いきなり、俺の腹を殴った。
[ヒューン!]
俺はもの凄いスピードで、壁に向かって飛んでいく。
[コトン!]
足を付け、壁を蹴った。
[ドフィユーン!]
俺の体は真理絵を目掛けて飛んでいく。
が、真理絵は素早く避けた。
[ズドーン!]
床に突っ込む俺。
「し、新一君、何やってるの?」
真理絵がとぼけた顔で言った。
「何してるって、お前に・・・。」
[ズシンッ!]
俺が途中まで言うと、真理絵が足で俺の背中を踏みつけた。
「(いってえええええ!)」
俺は心の中で叫ぶ。
「新一君、自分からやって来て、人の所為(せい)にしちゃ、駄目よ?」
「はい、すいませんでした。」
俺は取り敢えず真理絵に謝った。
全く、この調子で明日の本番は大丈夫なのだろうか?
そう思いつつ、時間は刻一刻と時を刻み、遂に本番当日へ。
「真理絵、台詞覚えて来たか?」
俺は体育館のステージの脇で聞いた。
因みに、この場所は、観客席からは壁が邪魔で中の様子が見えない。
「大丈夫、任せといて。」
「本当だろうな?」
ピンピンした中村が突然現れて聞いた。
「中村君、私を誰だと思ってるの?
私は、世界一天才な美少女よ?」
「待て、世界一天才は俺だ。お前は世界二だ。」
俺はすかさずツッコミを入れた。
「どっちでも良いけど、お前天才なのか?黒崎ならともかく、暴力魔のお前が。」
中村が言った瞬間、真理絵の強烈な回し蹴りが炸裂した。
[ドフォーン!]
中村がもの凄いスピードで、壁に向かって飛んでいった。
[バキ!]
壁にめり込む中村。
「あんな奴、放っておいて早くやりましょ?」
真理絵は中村をアウトオブ眼中。
放置してしまった。
「真理絵、せめて助けて・・・。」
[ズシンッ!]
真理絵のパンチが腹に決まる。
「貴方も、壁にめり込む?」
俺は直ぐに後ろへ退き、土下座をして謝った。
「真理絵様、すいませんでした。」
惨めだ、俺が惨めに見えるぞ。
「きゃあああああああああ!」
突然、観客席から女性の悲鳴が聞こえた。
その悲鳴は、異常だった。
俺は直ぐにそこへ向かった。
「何があったんです?」
「カンちゃんが、カンちゃんが刺されてるんです。」
女性はカンちゃんとやらにしがみついたまま言った。
「離れて!」
俺はカンちゃんとやらから、女性を離した。
カンちゃんとやらは、胸にナイフを刺されて倒れていた。
「亡くなってる。」
脈をはかった俺は、思わず言った。
「(ん、何だこれ?)」
俺は被害者に手に、スペードのトランプが握られている事に気付いた。
スペードのトランプ、一体何を意味するのだろうか?












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