『やったか!?』
炎の竜巻が段々晴れてくる
しかしそこにあるのは青年の焼死体ではなく平然とたたずんだ青年本人だった
『ダメだったのか?』
ユーキが呟いた
『ちくしょう…』
近藤が泣き崩れる
『まてお前ら!』
ケンクが叫んだ
『ケンクさん?』
『よくみてみろ』
ユーキと近藤が見上げた時にはもう青年が片膝をついていた
『殺るなら今しかない!!』
近藤が叫びちらしながら青年に突進していった
『死ねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!』
近藤が自分の拳に魔力を込め、青年に殴りかかった
『んぐぅ…』
しかし近藤の拳は堅いメタルフィストに防がれ、思わず退けぞった
『ぐうっ…畜生が!!』
近藤は両手で殴り続けるが青年は残った体力で防いだ
『そこまでにしとけ!』
近藤と青年の動きを止めたのはナズチだった
『ナズチさん…』
その瞬間青年は両膝をつき、崩れた
しかし青年は倒れながら呟いた
『……合格だ』
『…え?』
パーティ全員が耳を疑った
『もう良いだろう?村長!』
言葉が放たれた先を見ると岩影からひょこっと村長が現れた!!
バトルスタート!
『まてまてまてまて!!?』
村長が必死に止めた
『こらこら勇者ナズチよ、事情を全て知っておる貴様がなぜすぐに戦闘体制に入った!?わしが乗ってしまったらどうするつもりだったんじゃ!?えぇ!?』
『死にたいか?』
『ごめんなさい』
冗談はさておきいよいよ村長の説明が始まった
『え〜…つまりは、合格じゃ』
パーティ一同が唖然とした
『は?』
そういうリアクションをとるのはいつも近藤だ
『まぁ…わしらはお前達を試験しておったのじゃ』
そこでユーキが口を開いた
『さしづめそんなことだろうとは思っていた』
『さすがじゃな』
『だてに大詠師ではないんでな、先ほどのケンクとナズチの話はまるぎこえだ』
ケンクが困ったように呟いた
『えー……』
そして近藤
『じゃあナズチさんの敵って言うのは…』
『フェイクじゃ』
そんなぁ…と呟いている近藤をしりめに村長は話を続けた
『果たしてこのパーティはバーバリアンに勝てるのかと心配になってな…そこでたまたま帰ってきたこやつに頼んだんじゃ』
そういって村長はすでに起き上がった青年を指差した
『だからって村長…』
ケンクが呟く
『まさかこいつだなんて…』
ナズチも呟いた
『結晶の帝王か…』
『結晶の帝王!?』
近藤が驚いた声で叫んだ
残念ながら昌也は喋れそうにない…というか死にそうだ
『なんであの裏切り者が!?』
『近藤!!』
ケンクが止めた
近藤も空気を察したのか黙る
『とにかくこやつがこのパーティに加わる!よいな』
ナズチ、ユーキ、ケンクは頷き、昌也はぐったりとしている
しかし近藤だけは頷けなかった
『お主もよいな!“パチ”!』
『あぁ…』
近藤は不満を隠せなかった
パチが仲間になった
『ふぅ〜…』
時は過ぎ夕刻、パーティ一行は近くの村、ウエストウッドの宿にいた
そして近藤、昌也は大浴場で疲れを癒していた
『もうすぐグリーンゴブリンがいる灯台だな…』
近藤が呟いた
『だな…』
昌也も呟くように返した。先ほどの傷はユーキの呪文“ヒール”により回復していた
『実際どうおもう?あのパチって奴のこと』
『まぁいいんじゃねぇの?強いし』
近藤は不満そうに
『でもお前だって聞いたことあるだろ?結晶の帝王っていえば…』
『しっ!!…それは禁句だぞ…』
『分かってるけどよ…』
近藤はお湯で顔をゆすぎいだ
『ナズチさんたちはあいつと同期なんだよな』
昌也が言った
『あぁな…』
『後でケンクさんあたりに聞いてみろよ、なんか知ってるかも知れないぜ』
『そーだなぁ…』
近藤があがろうとしたその時ナズチが入ってきた
『よぉ…』
『ナズチさん…』
するとナズチの視線は下に行く
『なんだぁ?そのかわいいランボスは?』
近藤の顔がみるみる赤く染まっていく
『ど、どこ見てんですか!?ナズチさん!!』
ハッハッハとナズチは笑いとばす
『じゃあナズチさんはどうなんですか!?』
昌也が身をのりだしナズチのタオルをめくった
『な……なんて立派なドスファンゴ……』
またナズチはハッハッハと笑いとばした
悔しさに震えるなか次にパチが入ってきた
『………!!!』
近藤が絶句する
『どうした近……!!』
『ティ………ティガレックス……!?』
と、ナズチが呟いた
そしてそのあとに入ってきたケンクを近藤と昌也、ナズチはまじまじと見つめる
ごくり…と三人は唾を飲んだ
そして現れたモンスターは
『キャタピー………』
拍子抜けだった
そしてこっそりと入ってきた大詠師ユーキは実はラオシャンロンだと言うことはだれもしらない
そのなかひときはオーラを放つ者がいた
『おい!ケンク!…あいつは…』
『あぁ…間違いない』
『東のハンターガーディアン…』
ユーキがしめた
それはともかく全員の視線がハンターガーディアンの一部分に集中する
『いったいどんなモンスターが…』
ハンターガーディアンが湯船に入るその一瞬、見えた
『な…なんということだ…』
ナズチが嘆いた
『畜生が!!』
ケンクが湯船を叩く
『こんなことが…』
ユーキは天を見上げた
近藤と昌也は泣き崩れ、最後にパチがこう言った
『………モンスター?いや違う………あれは………ガンダムだ!!!!』
色々な意味で種が割れた
翌日パーティ全員がまぶたを腫れさせ宿をでた
『…………』
会話がない
そのままパーティ一行はウエストウッド灯台に到着した
『ここだな』
皆が到着を見上げる
『ここにグリーンゴブリンが……』
近藤の顔が歪み、みるみるうちに憎しみと化してゆく
『皆さんお願いがあります、グリーンゴブリンは俺に討伐させてください』
パーティの空気がどっとかわる
『お前一人じゃ…』
ケンクがナズチの肩を掴み止めた
そしてアイコンタクトでナズチに近藤の意思の強さを伝える
『わかった…ただし危ないときには手をだす、いいな?』
『はい!!ありがとうございます!ナズチさん』
近藤がナズチに深々と頭を下げる
『けっ…』
そこでパチが地面に唾を吐き捨てた
『なんだよ?』
近藤がパチを睨み付ける
しかしパチは相手にしなかった
『お前…!!』
『やめろって!!』
昌也が近藤を止めた
『喧嘩してる暇があったら行くぞ!』
嫌な空気の中パーティは灯台へと進みだした
近藤とパチの関係は錆びきっているが討伐には関係ない
果たしてグリーンゴブリンと近藤の間に何が!?
そしてパチの過去とは!?
それになぜ大浴場にハンターガーディアンが!?
次回に続く! |