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第49話 置き手紙

「スバル、どうするんだ? お前の友達も、多分気づいてるはずだ。もうすぐ来るぞ」

「……もうどこにいたって同じだから、この町に戻ります」
「そうか。じゃあ、俺は失礼するよ。ゆっくり休めよ」

 スパークは電波変換し、コダマタウンを離れていく。それを見送った後スバルは、ある事を思い出した。

「……ちょっと待って!? ツカサ君どうなったの!?」

 ツカサはイプシロンと戦い、負けてしまった。スバルやスパークがタイミング良く駆け付けたものの、その時からツカサは放置されている。

「展望台……!」










‐展望台‐

「ツカサ君!」

「スバル君……あのスパークって人が、リカバリーをたくさんくれて……もう大丈夫だよ」
「良かった……」

(スパークさんって、リカバリー何枚持ってるんだろう……)

「でも、久々に戦ったからかな……疲れちゃったよ。もう帰るね……スバル君、また学校で……」

 ツカサは立ち上がり、最後に一言残してから帰っていった。

「学校……」

 ツカサが最後に残した"学校"という単語を何度か呟いた後、スバルも自分の家に向かって歩き始める。










‐星河家:リビング‐

「ただいま〜……誰もいないみたいだ」

 スバルはゆっくりと家に入るが、その時点では人の気配は感じられない。

「今日って休日だよね……みんなで旅行? いや、連休じゃないし……」

『家出か』
「いや、そんなはずは……って! 何でイプシロンが!?」
 スバルの後ろには、いつの間にかイプシロンが立っていた。

『何でって……他にどこへ行けと言うんだ? 行く宛てが無い』

「まぁ、確かにそうだよね……じゃあ強制的に僕のウィザードになって貰うけど、良い?」
『聞いてる時点で強制的じゃないな。あぁ、それで良い。ミュウが死なないで済んだのは、お前のお陰でもあるからな……』

(僕の……お陰……?)

「……あ、テーブルに何かが……母さんの字だ。えっと……"大吾さん、アリスちゃん、菫ちゃんと4人で買い物に行ってきます"だって。じゃあ、待ってようかな……」

 スバルはテレビの主電源を入れてからソファに座り、リモコンでチャンネルを回し始める。休日の、それも3時代のため、あまりスバルが興味を示す番組は無かった。

『置き手紙に違和感を感じなかったのか?』
「え? どういう事?」
 イプシロンはスバルの隣に座ってから尋ねるが、スバルには質問の意味がよくわかっていなかった。

『台所の食器の数から察するに、お前と両親、他2人の……5人家族だな?』

「うん……」
『置き手紙には、"4人で買い物に行ってくる"と書いてあった。星河家が5人家族という事は……あれはお前への手紙だろう』
「あ……!」

 スバルは急に立ち上がり、再び置き手紙を手に取ってよく見た。確かに、4人で買い物に行くと書いてある。

 イプシロンが言っている通り星河家は、あかね、大吾、スバル、アリス、菫の5人家族だ。うち2人は本当の家族ではないが。

 4人で買い物に行くと書いてあるため、この手紙はスバルに向けて書かれたものだという事がわかる。

『お前が今日帰ってくるとは限らなかったはずなのに、そんな手紙が置いてある……おかしくないか? 帰ってきたとわかって、この手紙を書いたという事は、ミュウとの戦いを家の中から見ていた事になる。お前がミュウと戦っている間、この家から誰か出てきたか?』
「じゃあ……家の中にみんなが!?」

 スバルはリビング以外の所も探そうと扉に手を掛けるが……

「ただいま〜……あっ! スバル! 帰ってたのね!」

「あれ、母さん!? ……イプシロン?」
『ウォーロック、ハンターVGにはどうやって入るんだ?』
『おぅ! こうやって……こんな感じだ! やってみろ!』

 ウォーロックにハンターVGへの入り方を教わり、イプシロンは何度か失敗はしたものの、無事にハンターVGへ入れた。それと同時に、スバルから逃げたとも言える。

「逃げた……」
『まぁ、そう怒るな。今のは、ただの推測にすぎないんだからな……』

(まぁ……良いか)

「おかえり、スバル君! あと1日帰ってくるのが遅かったら、私死んでたかも!」
「笑顔で凄い事言うね、お姉ちゃん……スバル君、おかえりなさい」

 アリスと菫は、満面の笑みでスバルを迎え入れている。

「良かった……2人共、元気みたいだね……」

「スバル……この町に戻ってきたのか?」
「父さん……うん! 今日からは、ずっとここにいるよ!」

(やっぱり、みんな心配してたんだ……ここに残ってみんなを巻き込む事より、コダマタウンを離れる事の方が、みんなに迷惑をかけるんだ……この町を攻撃してくるかもしれない……もう、コダマタウンを離れるわけにはいかないね)











「みんな……ただいま!」












あともう少し伸ばしたいですね……

キリの良い話数で終わりたいので(笑)
予定としては、20話ごとにページが切り替わるみたいなので、60話目で第2部を終わる感じにしようと考えてます。
あと10話くらいありますね……

感想待ってます!



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