ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
かくまって!?
「え!?もう行くの?」

メントスが立ち上がるのを見て、マーブルが怯え混じりに驚く。

「なんだよ。悪は急げっていうだろ?」
「それを言うなら善でしょ?悪を急いでどうすんの!?…でもまあここで何かしら話しているだけじゃ、進まないしね。」
「でも、保健室ってあの教室のある棟にアルンだよね。またあそこにもどるのぉ〜?」

半泣きの顔をさらに泣きそうにしながら、マーブルが怯える。
そんな様子のマーブルは普段見慣れないのでカールもメントスもやや困った。

「仕方ないだろ?アポロもサシャもあっちにいるんだし。」
「それにグラナダを探すにしても生徒のいる棟に行かなくちゃね。」
「で、でも…。」

しどろもどろになるマーブルにメントスは少しいらついた。
自分に目的がある以上行きたいのに、他者のためにそれが妨げられるのが我慢ならなかった。

「だったら、お前一人で帰るか?」
「!」
「…メントス。」

呆れたような声のカールに不機嫌にメントスは眉間に皺を寄せる。

「なんだよ。だって、そうなるだろ?行きたくないここにいたくないなら。」
「そりゃそうだけどね。物には言いようってものがあるだろう?」

溜息をつくカールに、まるで子ども扱いされたようでむくれる。
すると、その隣でショックを受けていたマーブルが小声で何か言った。

「……もういいよ。」
「は?」

声が小さくて聞こえなかったため、聞き返すと、マーブルが大きな瞳に涙を貯めてこちらを睨んできた。

「いいよ!いくもん!いけばいいんでしょ?!メントスとカールの馬鹿!」

言い捨ててマーブルが扉に向かって駆け出す。

「ちょっ…!僕は何も言ってないのにばかって…。マーブル!」

呼び止めるが、感情の高ぶっているらしいマーブルは一直線に扉に向かっていく。
そのまま扉の取っ手を掴む瞬間、反対側から扉が開けられ、内開きの扉が勢いよく開かれる。もちろん、扉の前のマーブルはよけられもせず、盛大に扉にぶつかった。

「…みぎゃ!」
「マーブル!?」

勢い小さな体が扉ごと吹き飛ばされ、コロンとしりもちをつく。それに駆け寄るカールが彼女を起すと、鼻の頭が赤くなっていた。

「もう、勝手に走り出すから…。」
「にゅ〜〜〜…。」

涙目のマーブルの無事を確認した後、カールは開いた扉に視線を移す。

「…君は…。」

そこには先ほど錯乱して教室で騒いでいた男子生徒が、肩で息をした状態で呆然とこちらを見ていた。

「確か、さっき他の生徒にカウンセラーのところにつれていかれたんじゃ…。」

そう眉をひそめると、カウンセラーの言葉のところで男子生徒の身体がびくりと跳ね上がったかと思うと、必死の形相をこちらに向けた。

「かくまってくれ!」
「は?」

メントスたちはわけがわからず、目を見開く。
だが、必死の様子の男子生徒はそんな様子のメントスたちに構っている余裕が無いのか繰り返した。

「かくまってくれ。追われているんだ!あいつらに捕まった何をされるか…。」

恐怖に引きつるその顔に、ただ事ではないことを悟り、メントスたちは顔を見合わせた。
特設頁

大賢者の教室入り口





☆小説冊子化します。 イベント配布予定。 詳細はこちら。


ネット小説の人気投票です。投票していただけると励みになります。(月1回)
ネット小説ランキング>異世界FTコミカル部門>「大賢者の教室」に投票



アルファポリスにはコンテンツ登録しています。
よろしければ下のタグをぽちっと投票お願いします。。


site_access.php?citi_id=780070685&size=135