[ ♯2・教室 ]
(哀SIDE)
今日は中学校の入学式、でも少し遅れるかもしれない
博士が風邪をひいたせいで、今日の朝まで看病が大変だったから
けれど博士は大事な人、だからまったく苦ではない
工藤君には遅刻して欲しくないから、一人で学校に行ってもらった
彼は中学校の入学式も2回目だと、ずいぶん面倒にしていた
そしてやはりいつも考える、私は彼にずいぶん迷惑かけてると…
だってもう6年目、なのにまだもとの体に戻せていないんだもの
ごめんなさい…そしてあとひとつ謝らなくてはいけないことがある
それは彼を、工藤君のことが好きになってしまったこと
最初は自分の中で、その気持ちを否定しようとしていた
でも出来なかった
やっぱり彼に出会ってから、私は変わってきたみたい
『工藤君と一緒にいたい!このまま戻れなくてもいい』
そう思ってしまう自分がいる
こんな自分が、私は大嫌い
「おい、哀君!どうした、考え事か?」
「博士…体具合はどう?少しは楽になった」
「もちろんじゃ。哀君が看病してくれておかげで、ずいぶん良くなったわい」
「そう、良かったわ。私これから学校行くわ。薬はそこのテーブルよ」
「了解。いってらっしゃい。新一たちと同じくらすだといいの〜」
「そうね…それも良いかもね」
教室[ 1−B ]にて
私のクラスはB組だった
貼り出してのクラス発表ではなく、各自に紙が渡されてそれに書かれていた
工藤君は何組だろうか?
そしてその他のメンバーは?
私は工藤君とは別の意味の好きで、吉田さん・円谷君・小嶋君が好きだ
3人とも温かく、私には贅沢な友達かもしれない
「あっ、灰原さ〜ん!!」
声の主は円谷君だった
「あら、円谷君おはよう」
「灰原さん何組でしたか?僕と元太君はC組です。ちなみに歩美ちゃんはA組です」
「残念、私はB組よ」
「そうですか。たしかB組はコナン君がいたはずですよ!!」
「!!」
「灰原さん?」
「そ、そう…彼もB組」
「二人がいるから、僕B組にたまに遊びに行きますね!」
そう言うと、円谷君は自分の教室に入っていった
私も自分の教室に入らなくては…
B組のドアを開けると、窓側の後ろから2番目の席に彼は座っていた
ただ窓を見ているように見えた
近頃の彼は、顔も背も大人に近づいて来ている
整った顔に、知的な雰囲気
きっとこのクラスの子も、他のクラスの子も、彼をほっておかないだろう
私も…彼に引き込まれてしまうひとり
私は思い切って彼の肩をたたいた
「あら、工藤…江戸川君もB組?宜しく。他のメンバーは?」
平然を装った…すごくドキドキしている
「アイツらは他のクラスらしいな」
「そう、残念だわ」
「まぁな、でもお前が同じクラスで良かったよ」
私はびっくりした
彼はただ言ってみただけなのかもしれない
けど、なんだかうれしくなった
私もあなたと同じクラスで良かったって、伝えたくなった
「そう?ありがと。あなたがそんなこと言うと以外ね…」
こう言いたかった訳じゃないのに、やはり私は素直になれない
いつか…彼に素直な気持ちを伝えられる日は来るのであろうか |