子供なんだな…
僕は“ ハーネス ”の残党を連れ“ セリーヌ ”に帰る事にした。
『なぁ、お前名前は?』
僕は歩きながら問いかけた。見た感じ年上そうだし“ お前 ”って言うのも気持ちの良いものじゃないし、そんなに偉くもない…。
『俺はダルスって言うんだ!宜しくな!』
相変わらずヘラヘラしたヤツだな…。
『おま…君の名前は?』
『僕に名前はないよ…。』と呟き歩き続けた。
僕の後ろを歩くダルスは、黙って付いてくる。
『なぁ…教えてくれよ…な?』
ダルスは立ち止まり、弱った様な顔をしながら呟いた。
『……セシルだ!』
僕は人に名乗るなんて初めてだった…一人になってからは。面倒臭いし何だか恥ずかしくもあった…。
『そうかぁ、ありがとなセシル!これから宜しく!』と僕に手を差し出すダルス。
僕はこのダルスの行動の意味が分からなかった…。
『何だ?この手は…。落としてくれって事か?』
僕は真顔で答えた。
『うわぁぁ…違うよ!握手だ…仲良くしようなって言う挨拶だ!』
僕は“ ふ〜ん ”って顔をし、ダルスの手をがっちり掴み握手を交わした。
『これでいいか?』
『……あぁ。』
少し不安そうなダルス。微妙な顔をしながら後を着いて歩いた。
無駄口を叩きながら歩くダルス。うるさくもあったが、楽しくもあった。
僕は仲間というものを初めてもって思った。案外良いものなんだな…仲間って。
一人でいる事が当たり前だった僕。人と話す事、触れ合う事、楽しかった。僕の知らなかった情報、状況、勢力、政府…。色々知っているダルス。戦いは出来ないが戦略的な知識は豊富なヤツだ。仲間にして良かったのかもな…。
話してる間に家に着いてしまった。
『セシルさぁ、戦ってる時は怖いけど、普段の表情は…やっぱ子供だな!』
『うるさい!』
歩きながら話していたダルス。人懐っこいというか、馴れ馴れしいと言うか…。でも、そのお陰でピリピリした空間はなくなりかけていた。お互いに笑いながら話す様になった。ナイフに手を添えてはいたが…。
|