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第1章
第79話 ロードレース前半
 
 レースが始まって30分にもなると、先頭を走る集団と後ろの方で固まっている集団に別れた
 俺と中山さんのチームは前の集団の中にいて、他には近藤、中山さんの知り合いのチーム、あと2チームぐらいの14~5人ぐらいの集団だ

「まさかお前がレースに出るとはな」
「どうも、近藤さん」
「あの転倒以来か?」
「あの時はお世話になりました」

 俺は笑いながら答えるとさっきまでニヤニヤしていた近藤はムッとした顔になる

「大丈夫ですよ、今更とやかく言う気は無いですから」
「・・・・」
「それにしても、1人で参加なんて凄いですね・・・まぁいいや。お互い頑張りましょうね。近藤さん」
「そうだな」
「あ、でもこのレースは俺らが貰いますよ?」
「ふん!勝手に言ってろ」
「あ、近藤さんは最後で勝負ですか?」
「なんでお前に作戦を言わないといけない?」
「それもそうですね。でもこっちの作戦教えてあげますね。半分過ぎた辺りからチームでアタック仕掛けますよ。そして、最後に俺がレース貰う作戦です」
「信じられるか」
「まぁ信じるか信じないかは近藤さん次第ですね。それじゃいいレースにしましょうね」

 俺はそう言ってから少しスピードをあげて前の方に行く
 近藤は舌打ちをしてそのままの位置にいた

 レースが始まって50キロ近く走っていくと先頭集団の中から脱落者も出始め、60キロ近くで俺のチームと近藤のチームと中山さんの知り合いのチームしかいない
 そんな状況下で戦闘集団内にいる俺の知らない人が突然スピードを上げて逃げ体勢に入った
 しかし、他のチームはそんな逃げを許すはず無く、中山さんの知り合いのチームの人が追走
 これで、先頭集団が2つに分かれ、前を走る人が3人、残りは後ろで固まって走る状況になった
 前を走る3人はどんどん離れていく
 俺はその背中を見ながら走っていると横に近藤が来て話かけてきた

「いいのか?お前が言った作戦が潰されたぞ?」
「あ~、あんなの嘘に決まってるじゃないですか。信じてたんですか?」
「ふん」

 俺はおかしくて笑いそうになったが、なんとか堪えて話を続ける

「このあと近藤さんはどうするんですか?」
「言うわけないだろ」
「それもそうですね。それじゃそろそろ俺は気合入れますね。付いて来れるなら付いてきてもいいですよ?」
「今からアタックか?バカか、お前」
「あはは、今からじゃないですよ。さっき前を走っていった人たちが捕まったらですよ」
「アホらしい。今更駆け引きなんてしてくるな」

 近藤は鼻で笑って、後ろに下がっていくが、俺は気にせずに前にいる中山さんの横へ行く

「どうだい?九十九くん、調子は」
「予想通りの反応をしてくれるんで嬉しいですね」
「今更だけど君が味方でよかったよ・・・」
「あの人だからできるキャラですけどね」
「あはは。それじゃそんなキャラを演じてくれてる九十九くんのためにもおじさんたちは頑張ろうかな」

 中山さんは大きく背伸びをして、気合を入れると前の方に走っていき、俺たちがいる集団のペースを上げ始めた
 そして、中山さんの知り合いのチームの人もそれに協力してくれ、どんどんペースが上がっていった

次の更新はお昼頃か、明日の0時にしたいと思います。


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