医者「あなたは本当にルークさんですか?」
あの後、ルーク達はアルビオールに乗り、無事にべルケンドまで来ることができた。そしてさっそくルークは前に自分がフォニムが乖離するときに世話になった医者に診てもらい、冒頭の言葉に至る。ちなみに、仲間達は今外で待ってもらっている。
ルーク「あの、先生、そういうふうに聞くの止めてもらえません?結構傷つくんで・・・」
以前のルークだったら、すごくショックを受けてしまっただろう。しかし、成長したルークは、簡単にはそうショックを受けることはなかった。
医者「しかし、あなたの体は絶対にありえないことが起きているんですよ!たとえレプリカの体であったとしてもです!」
ルーク「・・・」
医者の言葉を黙って聞いていたルークであったが、やがて彼の中で整理がついたような顔をした。
ルーク「けど、前みたいな状態じゃないし、普通に生きていく分には問題ないんでしょう?」
医者「まあ、あれを除いたら、検査上はないですが・・・」
ルーク「だったら、俺にとっては十分です」
そう言いながら、ルークはイスから立ち上がった。
医者「しかし、気をつけてくださいよ。何があるか分からないのですから・・・」
ルーク「分かってます、ありがとうございます」
ルークは扉を開けて廊下にでた瞬間、仲間達がそこにやってきた。
ティア「ルーク!どうだった!」
ルーク「ああ、とりあえず生きていくことに問題はないってさ」
ガイ「ホントかぁ?」
ガイ達は疑うような目でルークを見る。
ルーク「なんで疑ってるんだよ?」
アニス「だってルーク、前も似たようなときに嘘ついたから」
ルーク「ガッ!!!」
確かに言った。フォニムの乖離のときに心配して欲しくなくて、嘘をついた。そのことを言われ、ルークは精心に傷がついた。自業自得だが。
ルーク「はあ・・・大丈夫だって。普通に生きていくには間題はないって言ってたから」
ナタリア「本当ですのね!」
ルーク「ああ」
ー同はほっとした。
さっきから会話に入っていなかったアッシュとジェイドだが、ジェイドが突然会話に入ってきた。
ジェイド「そうですか、では・・・〈普通に生きること自体以外での問題〉はどうですか?」
瞬間、ルークの顔が曇った。全員がそのことに気がついた。
ルーク「あんたは相変わらず鋭いな、ジェイド」
ジェイド「お褒めに頂き光栄です」
ちょっとしたふざけがあったが、すぐに真面目な顔になった。
ジェイド「で、どうなんですか、ルーク?」
ルーク「確かに、人として生きることには何の問題もなかった。けど、根本的なところでありえないことがあったんだ」
ティア「それって・・・?」
ルーク「・・・生まれた瞬間に、死ぬまで絶体変わることのない音素振動数と遺伝子が変わってた」
ジェイド「ッ!?」
一同「「「「「・・・?」」」」」
ジェイドは事の重大さがすぐに分かったが、他のみんなはまだ漠然とした理解しかできてないようだ。
アニス「ええと、つまり~~?」
ルーク「要は、全っく別人の体になっちまっていたってことだ」
ー同「「「「「!?」」」」」
ようやく分かってくれたらしい。
ナタリア「では、あなたはルークじゃ(ルーク)「ちゃんとルークとしての記憶もはっきり覚えているんだけど?」・・・!?」
余計に混乱してしまったらしい。
アッシュ「どういうことだ!屑!」
さすがにアッシュも無視はできなくなったのか、会話に入ってきた。
ルーク「う~ん、まあ、大体見当はついているんだけどね・・・」
ティア「本当っ!?」
ルーク「ああ、まあ・・・」
ガイ「なんなんだ、それは!」
ルークは落ち着きながら、まずアッシュのほうをみて、確認をとった。
ルーク「なあ、アッシュ。確か俺はフォニムの乖離を起こしてお前の体を再構築したって言ってたよな?」
アッシュ「貴様は何も覚えてないようだがな」
アッシュは不機嫌そうな様子で言った。
ルーク「となると・・・その後、別のフォニムを使って俺の別の体を構築したって考えるのが自然だけど・・・」
アニス「そんなことがありえるのぉ?」
ルーク「まあ、それ言ったら、再構築して生きてるアッシュにも当てはまっちゃうんだけど・・・」
結局、はっきりと分かった訳ではなかったが、納得いく理由も上がらなかったためそういうことにしておいた。
ルーク「ほら、さっさと帰ろうぜ」
そう言いながら、ルークは先に外へ出ていった。
ティア(無理・・・していなきゃいいけど・・・)
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