第一話、現実はファンタジーではない
はじめまして、ティアナ・ランスターです。実は私転生者です。生きていたとき神の試練を果たしたらしく、罪人として現実世界に転生するのではなく、死の先を生きる権利をもらいました。
私はリリなのの世界で生きたいと言ったらスキルを与えた後転生させてくれるそうです。私は『チート能力が欲しい』と言ったのですが、『滅びに向かっているわけでもないのにそんな力など与えられない』と言われ弱くても複数の能力をもらいました。
一つは『失敗しない程度の幸運』です。これは悪くても始まりと同じか少し良いくらいの状態にしかならないという能力です。
もう一つは『未来を予測する程度の能力』です。これを使えば成功するかどうか分かるので成功しやすくなります。
これで危険な世界で生きていけると思ったのですが現実は物語と微妙に違っていました。そう、なのはさんは家族そろってミッドチルダに来ているのです。
無印で管理局が来るまで中途半端な結界魔法を使っていたので人工衛星が魔法を記録してしまったのです。それを知らずに魔法を使い続け、地球の各国が海鳴市に興味を持ってしまったのです。その後、海の上での戦闘で海底の環境が変化し、魚が生活できなくなってしまったのです。
A'Sでは人工衛星が破壊されGPSや気象衛星に影響があり、宇宙望遠鏡で探したところ、調べられない場所を発見したのでした。
日本政府は海鳴市に調査団を派遣したが、それを知った管理局が高町家を保護、ミッドチルダに移民するように命令したのです。
兄は婚約を破棄し、両親は店を閉め、なのははその罪悪感からユーノを憎むようになったのです。
当時、管理局のミスとして有名となり、管理局は高町家が生活できるように補助することを約束したのでした。
次にミッドチルダの状況を説明しましょう。
ミッドチルダには管理局地上本部と聖王教会の本部がここにあります。だから安全だと思っていませんか?それは間違いです。
戦争時、ミッドチルダにも多くの被害が出たため地下に主要施設の建設をしました。鉄道、ライフライン、換気装置、都市、多くのものが造られました。終戦後必要がなくなり壊すことも考えましたが、時間とお金がかかりすぎるためそのまま放棄しました。
犯罪者たちはそこに住み着き、闇取引や違法研究の実験場として利用するようになり、国といえるくらいの組織に成長しました。そして地下国家を『アンダーグランド』と呼ぶようになり、今も拡大し続けているそうです。
地上では管理局と聖王教会が対立し、会議のたびに戦争のような状態になりまったく解決しないのが現状です。
そもそも聖王教会の人間は勘違いしているのです。聖王という厄介な問題を解決するための組織、それが聖王教会なのに管理局に認められた組織だと勘違いしているのです。
魔導師は組織に関係なく働いてはいますが、政治関係の人間は自分の主張ばかりで相手の意見を受け入れようとしないのです。
魔法が使えない一般市民は、聖王と関係がある土地や貧しい土地で恵みをもらう目的などで信仰していますが、それ以外は宗教関係者を頭がおかしい人と思っているようで、話題にもしたくないようです。
ですがその対立により治安が悪化、地上本部と本局が対立、さらなる悪化という悪循環が起こっているのです。
私はそれを解決したいと思い、経済を勉強しました。株取引でお金を増やし、行動するときすぐに行動できるようにしたいと考えたからです。
管理世界の経済は複雑です。世界の経済レベル、得意とする分野、思想、治安、さまざまな問題が常に変化をもたらすので数秒で倒産ぎりぎりまで追い詰められる企業も出てきます。ですが、予想しにくいことから私のスキルを使って一人勝ちもありえるのです。
私は5歳のときから株取引を始めました。法律では戸籍さえあれば誰でもできるのです。もちろん未成年は保護者の同意が必要ですが、兄に頼んで許可を手に入れました。
始めは原作開始までに少しでもお金が欲しいと思っていたくらいですが、スキルを馬鹿にしていました。
一ヶ月で家のローンを全て払えるくらいのお金が手に入り、売り時と買い時を分かるようになると半年で有名になり、直接取引に人が来るようになったのです。そのころには兄に新型デバイスをプレゼントできるようになり、原作であった死亡事件が回避されましたが、戦闘能力は大きく下がり、訓練校で教師をすることになりました。
正直複雑です。死んで欲しくなくて渡したのですが、生き残った後かなり荒れました。私という荷物と夢をあきらめるという現実、男として悔しかったのだと思います。私は励まそうと努力したのですが、まったく役に立ちませんでした。そんなときにやってきたのです、彼女が。
オーリス・ゲイズ三佐、彼女は『低魔力ランクの魔導師が陸で活躍できる戦闘方法を新人魔導師に教えてやって欲しい』と言い、落ち込んでる兄に道を与えました。幼女にすぎない私ではまねできません。
そんなわけでお金を増やし続け、11歳になったころ兄に言われました。
「ティアナ、話があるんだが良いかい?」
「何お兄ちゃん。」
「最近新人教育が忙しくて殆ど見てなかったんだが、貯金が凄い事になっていたじゃないか。ティアナは何をしたくてお金を貯めていたの?」
「気づいていたの?」
「家族だから当然だよ、それにいつも帰りを心配していたこともね。」
「そうなんだ、・・・・・私ね、テレビやネットで次元世界のことを知って思ったの。武力ではなく別な方法で安全にできないかって。でも調べれば調べるほど裏取引とかそういう事件ばかりで無理なのかなって思ったの。」
「ティアナ・・・・・」
「だからね、警備会社を経営しようと思ったの。」
「警備会社?でも低ランクの魔導師しかしない職業だぞ。それに給料低いし。」
「株取引で仲良くなった企業と業務提携して専用デバイスを作るの。最近ミッドチルダ式魔法対応のカートリッジシステムが売られているから魔力制御装置を付け足したインテリジェントデバイスの劣化品を作るの。そうすれば少ない技術と魔力で戦えるし、魔力を使わない戦闘を管理外世界出身の人に聞けば戦力が上がるわ。」
「そんな人間にあてがあるのか?」
「有名な一族がいるじゃない、高町家がね。」
「なるほどね、お兄ちゃんは応援しているよ。」
「ありがとう、お兄ちゃん!」
お兄ちゃんに頭をなでられるとうれしくなります。私は負けません、この世界の治安を上げて平和にして見せます。
〈高町 なのは〉
「ディバインバスターーー」
なのはの攻撃で犯人の逃走車両が横転、他の局員が逮捕しに向かっている。
「お疲れ様です、高町二等空尉。」
「ありがとう、後よろしくね。」
「報告書は自分が書きます、お任せください。」
『高町なのは』彼女は白い悪魔と呼ばれていたが、魔王と呼ばれるようにまで成長している。もちろん良いことではない。
闇の書事件の後、家族に迷惑をかけてしまい、ユーノとは連絡をとっていない。それに管理局には大きな借りを作ってしまい、そう簡単にはやめられなくなってしまったのである。
「何で家族にあんな事言ったんだろう。」
『私は小さいころ一人ぼっちだった。』
『お父さんが元気になっても私は家族の輪に入れなかった。』
『今まで私が我慢してきたんだよ、今度は皆がしてよ!』
兄が結婚できなくなって荒れたとき言った言葉だ。一瞬私を睨んだが、バリアジャケットを装備して戦闘準備が整っているのを見て兄は悲しそうな眼をした。今なら分かる、あれは父が大怪我した後の自分より悪い眼だと思ったのだと。
家族が移住してから大変だった。言葉、法律、文化、環境、あらゆる問題が魔法が使えない自分達に降りかかってきたのだ。
実際に生活できるようになるまでに一年かかった。その間、管理局からのお金を食いつぶしていたが、収入はなのはが稼いだお金だけだった。
喫茶店を開こうと調べてみると、常識が違うため食事をするだけでも苦労した。リンディさんがいなければ管理局を呼ばれていたかもしれない。
結局時間がたっても事務員にもなれず、清掃員としか働けなかった。でも一番つらかったのはそれではない。
今まで一族が守ってきた剣術、それが危険だと判断され、訓練することも禁止にされたのだ。『自分の代で終わらせる』その現実が辛いのだ。
「給料もたくさんでたし、久しぶりに旅行に誘おうかな。」
なのはにとっては家族サービスだが、皆にとっては苦しい思いつきである。自分達が必死でいるのに本人にとっては簡単なことなのだから。
〈ユーノ〉
僕は後悔している。管理局にお願いすればもっと早く第97管理外世界に来てくれていたのに自分の心がそれをしなかった。その結果現地の女の子『高町なのは』に助けられ、自分の心は救われた。
だがその代わりに彼女と家族を不幸にさせてしまった。ミッドチルダへの移住、それは子供であった当時の僕でも大変な事態だと理解できていた。
結果として家族となのはの間に溝を作り、家族は『なのはに養ってもらっている』という現状に不満をいだいていても頼ることしかできないのは理解できていた。
「スクライア司書長、次の資料請求が来ました。」
「分かった、こっちに持ってきてくれ。」
あの後僕は無限書庫にスカウトされて働いている。正直『なのはの役に立っている』という逃げ道が欲しかったという気持ちがなかったわけではない。それを知ってかどうか分からないが、なのはは僕を憎んでいて謝罪する機会すら与えてくれない。
「なのははすごいね、僕はこんなに醜いのに。」
どれだけ罪の意識を持っていても聞いてもらえなければ意味がない。会いたくても階級が邪魔して会う機会を与えてくれないのだ。
「一度でいい、なのはに謝りたい・・・・・」
その願いはおそらく無理だろう。結局のところ他人の力を借りないと何もできないのは昔も今も変わらなかったのである。
〈フェイト・はやて〉
二人は事件がきっかけでなのはと友達になれた。しかし今でもユーノと連絡を取っているのは二人だけだった。
「なのはとユーノまだ話もしていないんだって。」
「なのはちゃん、まだ恨んどるやろな。」
二人はもう一度ユーノに会うように言った事がある、そのとき言われた言葉が頭に残っている。
『ごめん、でも今会ったら殺傷設定で魔法使いそうだから。』
今でもそのときの表情を覚えている、闇の書との戦闘より恐ろしく感じたのだから。
「はやて、いつになったら仲良くなれるのかな。私悲しいよ。」
「せやな、何とかせないかん。このままだとどちらかが犯罪を犯してしまう。」
「私嫌だよ、友達を逮捕するの。」
「うちもや、せやから行動せないかん。お話しないと友達になれないんやから。」
「ふふふ、なのはみたいだね。」
「せやな、頑張るでフェイトちゃん。」
「うん、そうだねはやて。」
止まったままの関係を動かそうと二人は行動を開始したのだった。
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