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堕罪 〜Corruption〜
作:雪場



序幕 プロローグ


静かな舞台の上、ライトが照らし出したのは一人の少女。

彼女は、泣いていました。
冷たい床に座り込んで、赤みがかった綺麗な髪を、華奢な肩の上で震わせて。

何度も、何度もしゃくりあげ、その度に、彼の服をぎゅっと強く握り締めて。
頬を伝った涙が、ゆっくりと彼の服に吸い込まれてゆく。

そう、彼女が泣いているのは、愛しい彼の腕の中。
微動だにしない彼の胸に、その可憐な顔をうずめたまま。

一緒に泣くことも、励ますこともなく、黙ったままの彼。

その彼の腕の中で、少女は泣き続けました。


劇のエンドを飾るのは、華奢な彼女の手に握られている、鈍く光る拳銃。
数日前に手にした、彼女に似つかわしくないそれは、6発装填のスミス&ウェッソン。

小道具は、床に転がった一個の空薬莢。

そして、冷たい床に押し付けられた、まだ熱い銃口。
自身の存在を示すかのように、淡い煙が微かに立ち上る。


硝煙の匂いが二人を包む。
声にならない嗚咽が、時折小さな口から漏れる。


電気の消えた室内を、夕日が長い影を作りながら紅く染めてゆく。
二人は、黄昏に染まった後もその場に留まり続けた。

最後の舞台は、米花町2丁目22番地。
ヒロインの名は、灰原哀。
そして、もう一人のキャストは、江戸川コナン。

…最後まで、気づくことができなかった主人公。

舞台の幕開けは、さかのぼること数週間前。
その日が来るまでは、平穏だった日々。

…でも、一度狂った歯車は、最後まで止まることなく回り続けて…。
…気がついたときには、もう手のつけられないうねりとなり、周りを巻き込んでいた。


始まりは、ほんの些細な出来心。
そう、ほんの些細な……。



ども、雪場です。期末テストから開放されて、ようやく投稿、と言った感じです。
今年は学園祭の準備やら夏期講習やらで忙しくなりそうですが、もちろん執筆のほうも本格的始動の夏になりそうです。それにしても暑い…クーラーも必須になりそうです。あ、でも今はまだ扇風機で我慢。夏休みに入るまでは、と自分に言い聞かせてますが(笑)

さて、今回は配色どおり、ちょっとダークに挑戦。
私のことですから、当然至らない点も多々あると思いますが、どうぞよろしくお願いします。











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