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レグルノーラの悪魔〜滅びゆく世界と不遇の救世主〜 作者:天崎 剣

【25】カウントダウン

112/125

112.狂っていく

 校内は残暑の暑苦しさに支配されていた。
 全開の窓から温い風が入り込み、廊下を歩く俺たちの頬を撫でていく。自然と滲んでくる額の汗を手首で拭いながら、重い足取りで陣の後に続いた。
 部室のある3階に上がる前に、皆息が切れていた。
 特に、この異常な暑さに免疫のないモニカとノエルは、明らかに辛そうだった。
「砂漠も、酷かったですけど、ここは、もっと、酷いですね」
 途切れ途切れに言葉を繋いで文章にするモニカ。部室に着く前に力尽きそうな声でボソリと言った。
「こんな暑いところに住んでるなんて、リアレイトの連中は物好きだよな。涼しくする設備はないのかよ」
 俺より体力の有り余ってそうなノエルも、いつもの覇気がない。
「残念だけど、冷房が効いてるのは一部だけだから。ほら、もう少し」
 励ましながら階段を上がっていく途中で、何人かとすれ違った。あれは華道部の女子か。一応夏休み中も部活をしているということなのだろうか。生けた花の残りなのか、小さな花束を持ってお喋りしながら楽しそうに歩いて行った。
 軽音部の部室付近からは軽快なドラム音と下手なギターの音が聞こえていたし、外では運動部がランニングするかけ声、ボールがバットに当たった音、監督や顧問の怒鳴り声と共に部員たちの返事やらざわめきやらが絶えず聞こえてくる。
 そういえば、夏休み最後の一週間は後期補習もあると言っていた。前期補習で終わりきらなかったヤツや呼び出しを食らった一部の生徒だけが受ける補習だ。俺も一応数日来るように言われていたっけなどと、ふと余計なことを思い出す。まぁ、“表”から存在を消されてしまった俺には全く関係のないことなのだけど、ひと月以上休んで勉強が追いつかなかったことや、このままだと留年するよと忠告されたことが急に頭の中を去来する。
 日常というものが消え、俺にはレグルノーラしかなくなった。
 普通の高校生という立場さえ、テラの封印が解けるのと一緒にどこかに行ってしまった。今はこの学校の生徒としてではなく、あくまでレグルノーラから救世主としてこの場に居る。
 時間は不可逆だ。
 時空嵐に巻き込まれて過去に行っても、結局未来は変わらなかった。
 俺は“表”から消えたのだし、芝山も帰ってこない。
 陣は芝山について何も話さなかったが、恐らく“表”でもヤツは死ぬ。もしくは既に死んでいる。
 砂漠の時間の流れは、他とは違う。だから、今この時間がシバを殺したのより前なのかあとなのかさえ判断が付かない。そのことを考えると空恐ろしくなる。
 陣は始終無言だった。
 それがまた、不気味で仕方なかった。
 文化系の部室が並ぶ廊下を通り、Rユニオンの紙が貼られた戸の前に立つ。芝山がデザインした趣味の悪いロゴは、夏の日差しに焼かれて若干色褪せてきていた。
 陣は三回ノックしてからゆっくりと戸を開けた。
「居る?」
 中から涼しい空気がすうっと染み出てくる。
 ガタンと椅子が勢いよく倒れる音。それから大きな足音が幾つか聞こえた。
「――凌!」
 正面から声がして、陣がサッと道を空けた。
 目に飛び込んできたのは、明るい茶髪。顔を確認する間もなく、俺の胸へと突進したのは紛れもなく。
「美桜……!」
 彼女のか細い腕が背中に回る。俺も彼女の体をひしと抱く。
 そうだ、この感触。
 柔らかい髪、抱き心地のいい身体、優しい匂い。
「凌、会いたかった……!」
 腕の中で美桜は震えていた。それがなんとも愛おしくて、俺は一層力を入れて強く抱いた。
 竜石を探しに行く直前にレグルノーラで会ったばかりだったのに、なんだかとても長い間会わなかったみたいに、俺たちは互いの感触を確かめた。
「ん……、んんっ。お楽しみのところ悪いんだけど、出入り口でそういうの止めて欲しいんだよねぇ……」
 室内からもう一人の声がして顔を上げると、須川怜依奈が不機嫌そうに仁王立ちをしているのが見えた。
 そういや須川は俺に気があったんだった。三角関係大歓迎宣言をしている彼女からしたら、この状態はとても看過できないに違いない。
「そうですね、私たちも早く入りたいですね」
 後ろからもあからさまに不機嫌な声がする。モニカだ。
「あ、ああ、ゴメン。美桜、中入ろ」
 しどろもどろに周囲を見渡すと、陣とノエルがご愁傷様とばかりに哀れみの目で見ていて、妙にチクチクする。
 美桜の抱擁を解き、少し落ち着いたかと声をかけて彼女がうなずくのを確認してから俺たちは部室へと入った。
 日差しが入らぬようカーテン閉めっぱなしで薄暗い室内。扇風機がグルグルと首を振り、必死に室内の温度を下げている。
 長テーブルに置かれた椅子の数が不足していたため、陣が部室の隅から折りたたみ椅子を幾つか運んではそれに座るように声をかけてくる。ただでさえ狭い室内にこれだけの人数が入ると、それだけで室温がいくらか上昇しそうだった。
「数、間に合うかなぁ」
 誰かが言いながら壁際で冷蔵庫を開け、ポンポンとテーブルの上にサイダー缶を上げてくる。古賀が一人暮らしで使っていた冷蔵庫は背が低く、しゃがまないと取り出しできないのが難点だ。
「全部で何人?」
「えっと……、5、6、……7人」
「7つかぁ。お、丁度ギリギリ」
「7人?」
 俺は頭の中で数えたのと実際の頭数が合っていない気がして、首を傾げた。
 俺と、美桜と、モニカとノエル。陣、須川。テラは俺の中だが、まさかそれを加味して。
「なんだかんだ、この冷蔵庫役に立ってんだよね。出所が古賀先生なのが微妙だけど」
 言いながら立ち上がる影がある。
 妙に懐かしい声。
 俺が、二度と聞けないと思っていたその声の持ち主は。

「芝……山……?」

 芝山だ。
 芝山哲弥。
 まだ……死ぬ、前、なのか。
「何だよ。戻ってくるなり妙な顔して。美桜みたいに熱い抱擁で迎えて欲しかったのか?」
 キノコ頭のチビ眼鏡は、そう言って口角を上げた。

 胸が……、張り裂けそうだ。

 脳裏に浮かぶのは肉塊になったシバの姿と、刺した感触。ヘドロまみれの金髪、脳内に響いたシバの声。
 あのとき何度も頭の中で芝山に謝った。自分の声が届かないのをわかっていて、何度も何度も同じ言葉を。
 全身の血が一気に引いていくのがわかる。
 まだ芝山は生きてる。ってことは、これから? 二つの世界で命は繋がっている。だから、“向こう”で死んだら“こっち”でも命を失う。
 芝山はこれから死ぬ。
 つまりは、そういう。
『凌……、どうした。気をしっかり持て』
 テラの声が頭に響く。
『落ち着くんだ。“ここ”は何かがおかしい。冷静になればわかるはずだ。神経を研ぎ澄ませ』
 無理だ。
 落ち着くなんて無理だ。
 全身の震えが止まらない。
「シバ、ヤマ? この方がシバ様?」
 後方でモニカが言うのが聞こえる。
「ご冗談、ですよね。確かシバ様は金髪の長身で。それに、あのとき帆船で」
「シッ……! モニカそれは」
 珍しくノエルがモニカを牽制している。
 芝山はハハッと乾いた笑いをして、
「幻滅した? “表”と“裏”で姿を変えている干渉者は一定数いるからね。陣君もその一人だし。イメージを具現化させてどんな姿にでもなれるなら、格好良い方がいいに決まってるじゃないか」
 どう……しよう。焦点が合わない。
 目の前がクラクラして、腹の奥底から吐き気が襲ってくる。
 俺は人殺しだ。
 魔物を退治するのと同じ要領で、簡単に人を殺してしまった。
 シバを。
 芝山を。
 悪夢を見せられている。

――『これからが本当のお楽しみだ』

 ドレグ・ルゴラはそう言った。

――『私は本気で君を、君が大切にしてきたモノを潰す』

 まさかそのために、わざとこの時間軸に寄越した?
 シバを殺させて、それより少し前の時間に俺たちを飛ばして、俺がまた苦しむように。
 引いていた血が一気に逆流していくのがわかる。自分が激しい興奮状態にあって、それを理性でコントロールできなくなる寸前まで膨れあがっているのが。
 我慢しろ。ダメだ。
 感情を高ぶらせてはいけない。
 落ち着け。落ち着け俺。
 心拍数を抑えるんだ。
「大丈夫? 凌」
 隣で美桜が聞く。
「何が」
「腕が……竜化、してきている」
 ――ハッとして自分の右腕を見た。
 マズい。美桜に刻まれた刻印の上に鱗が浮き出ている。
「あ、ああ。悪い。ちょっと……まだコントロールが」
 歯が噛み合わないのを必死に返事して誤魔化しながら折り畳みの椅子に座り直し、長めに息を吐いた。擦ると鱗はサッと引いて、元の肌色に戻っていく。
『替わるか?』とテラ。
 いや、もう少し。かの竜が何を企んでいるのか見極めたい。
『そうか。無理はするな』
 わかってる。
 座ってみたのは良いものの、震えは全く止まる気配がない。普段とは違う俺に、モニカもノエルも異常を感じているようで、俺の近くに腰掛けて、やたらと視線を送ってくる。
「それにしても、まさか“表”に戻って来てくれるとは思わなかった。あ、みんな座って。冷たいものでも飲んで落ち着こう」
 陣が言いながら適当に席を決め、皆を座らせていく。よりによって芝山は俺の真正面。窓からの逆光で顔は見えにくいが、目を向けることができない。
 缶ジュースの形状を初めて見たモニカとノエルが、これはどうするんでしょうと助けを求めてくるが、俺はそれに答えられる精神状態になかった。代わりに手を差し伸べたのは須川で、彼らが“表”の人間でないのを知ってか知らずか、はいどうぞと一つずつ開けては差し出していた。
「凌のも開けるね」と、須川がテーブルの向こうから身を乗り出して空けてくれる。
「ありがとう」と社交辞令程度に返すために顔を上げると、嫌が応にも芝山の姿が目に入り、俺は慌てて目を逸らした。
「冷たい!」
「ふぅ~、これは美味しい。さっぱりしますね」
「やっぱり夏はサイダーに限るな」
 皆が口々に言うのが、妙に気に障る。
「凌、飲まないの? 炭酸抜けちゃうわよ」
 気を遣って美桜が言うのさえ、素直に受け取れない。

 逃げたい。
 逃げ出したい。

 殺したはずの芝山が目の前に居る。
 それだけで心が壊れそうなのに、これから何が待ち受けているか考えると。

「ところでさ」
 声を上げたのはノエルだった。
「かの竜の使いが“表”にいるってのは、かなりヤバいんじゃないのか。“向こう”ですら不吉な存在なのに」
 噴水からリザードマンが現れ、古賀明に変化(へんげ)して去って行ったことが余程衝撃的だったのだろう。ノエルの声は暗かった。
「ヤバいどころの話じゃない」
 答える陣の声もまた、暗かった。
「二つの世界を繋ぐ“ゲート”付近での異常はかなりのものだ。“裏”からも何人か応援を貰ってるけど、思うように封印できない。一度開いてしまった“穴”を閉じるのは一苦労だ。最初から開かないようにするのがベストなんだろうけど、そうも上手くいかないのが現実というもの。皆頑張ってくれてるけど、生身の人間だし、どうしても限界は出てくる。同時に二つ以上の“ゲート”が広がりだしたら、それだけでもう、どうにもできなくなってしまう。竜の力を得た凌ならば、僕たちとは違ってすんなり穴を封じられるかもしれない。相変わらず同化したままなんだろう?」
 視線を感じて陣を見る。
「あ、ああ」
 うなずいてみせるが、本当はグロリア・グレイに無理やり剥がされたことによって、分離が以前より楽になっているということを、ここでは黙っていた方が良さそうだ。
「今ここにみんないるってことは、“ゲート”は大丈夫ってこと?」とノエル。
「そういうこと。探知機があるわけじゃないけど、感覚で。ただ、四六時中監視しているわけにもいかないから、そこが難しいところ。夜間早朝は“裏”の人間にお願いするようにしてるけど、この異常な“穴”の広がりが、学校以外の他の“ゲート”でも起きるようになったら、どうにもできなくなってしまう。応急処置しかできてないからこそ、不安で不安で仕方ないわけだ」
「今のところ、リザードマンは古賀先生だけに見えるけど」
 と、話し始めたのは芝山だった。
「もしかしたらもっと多くのリザードマンが“こっち”に来ているかもしれない。穴だって、ボクらの知らないところでたくさん開いているかもしれない。そう考えると、休んでなんか居られないだろ。どうにかしてかの竜の目的とやらを探らなければいけない。そのためにも、いち早く砂漠の果てまで向かわなきゃならないんだ」
 ――砂漠。
 落ち着きかけていた胸がまた高鳴ってくる。
 砂漠。帆船。(おさ)
 剣を振るう俺、魔法を発動させる俺。
 弾ける魔物。飛び散る肉塊。
『ダメだ、考えるな凌』
 テラの警告。
 わかってる。わかってるけど、自然と頭の中に光景が。
「砂漠には……行くな」
 自分の意思とは関係なしに、俺はそう言っていた。
「行くな? 何を言ってるんだ来澄」
 芝山が反論する。
「そういえば前にも言ってたな。砂漠の果てに行くのは諦めろ、だっけ? ボクは寧ろ、砂漠の果てにこそ真実が眠っていると思っている。いくら君が救世主の肩書きを手に入れたとしても、そこは譲れない。這ってでも砂漠の果てに行くつもりだ」
「ダメだ。絶対に……、行くべきじゃない」
「しつこいな。君は何の権限があってボクに指図するんだ。帆船を動かしているのはボクだ。ボクがボクの意思で砂漠の果てに向かう。それだけのことだろう?」
『凌、これ以上シバと話をしても無駄だ。運命は変えられない。それより、“ここ”は何かがおかしい』
 おかしい?
 俺がおかしいのか?
 これから芝山が死ぬかもしれないと思うと、何も考えられなくなる。
 誰かが芝山を殺すのか? 殺すとしたらやっぱり俺なのか?
 それとも自殺? 事故?
 例外なく“向こう”で死んだら“こっち”でも死ぬ。
 時間は不可逆だ。
 元には戻らない。
 芝山は死ぬ。運命は変えられない。止めちゃダメなのか? 何をしても変わらないのか?
『考えるな、凌! 君は病んでる。後戻りができないなら、前に進むしかないと、自分でもわかっていたんじゃなかったのか?』
 後戻りはできない。後悔はする。
 後悔して後悔して後悔して自分を責めて責めて責めて責めまくる。
 俺は親友の命一つ救えないクズ野郎だ。クズで生きる価値も存在すらも否定された単なる繰り人形。
 世界を救う? 一人の命すら救えないのに? それどころか自分の手で奪ったというのに?
 最低最悪、不要な存在だ。
 肩書きだけは立派なものを付けられたが、中身は相変わらずのヘタレだ。
 自分の意思で決めただなんて言っておきながら、本当は周囲に左右されてばかりで、どうにかこうにか逃げる手立てがないかずっと考えている。
 芝山のことだってそうだ。
 逃げたい。信じたくない。全部嘘だったなら。当然のように考える。
 ドレグ・ルゴラは俺を恨んだ。
 恨んで恨んで恨みまくって、俺が一番苦しむところにどんどん引っ張っていく。
 ダメだ。
 溢れていく感情を止めておくことができない。
「力尽くでも……引き留めるべきだった。できなかった俺が一番悪い」
 自分の力が実体化して広がっていくのがわかる。それが何色の光を帯びているのか、自分自身ではわからないが、恐らくあまり良くない色。美桜や陣に言わせりゃ、嫌な臭い、妙な気配。
 必死に気持ちを抑えつつ、ゆっくりと顔を上げて芝山を見る。
 焦点を合わせると、俺の表情に驚く芝山のうろたえた顔が目に入った。仲間を見ている顔じゃない。自分に敵意を向けたものから逃げようとしている顔。
「おい……、来澄。どうしたんだ」
 芝山の頬が引きつっている。
『凌、いい加減にしろ、落ち着くんだ』
 テラも言うが、意味がわからない。
 落ち着く? 俺にどうやって落ち着けと?
「どうしたの? 凌。まずコレでも飲んで……」
 開けっぱなしだったサイダー缶を美桜がそっと寄越してくる。短く息を吐き、缶を奪うようにして手に取った。
 落ち着く? 飲めば落ち着くのか?
 煽るように一気に喉に流し込む。冷たい。この熱した身体を全部冷やしてくれれば。思いながら最後まで飲む。
 バンと空になった缶をテーブルに置き、腕で口元を拭った。
 落ち着く? 落ち着いた?
 冷たいものを飲めば落ち着けるのか?
 落ち着いて冷静に、自分が殺した相手を見られるのか?
 芝山を見る。
 芝山が目を見張る。
「砂漠には行くなよ」
 興奮している。
 俺は確実に興奮して、芝山に凄んでいる。
 芝山はガタンと椅子を倒して立ち上がり、窓際まで後退っていく。
「な……んだよ、来澄。その目は。なんでボクをそんな目で見る」
 そんな目? どんな目?
 わからない。
 俺はただ、芝山を救いたくて。
 立ち上がり、長テーブルを迂回する。その合間に美桜やノエル、モニカが道を塞いだり邪魔したりするが、俺は全部はね除けていた。
 ただ、芝山だけを見ていた。
 もうどうすれば良いのか全然わからない。
 あのとき俺はシバを殺した。芝山も、俺の手で殺さなければならないのだろうか。
『やめろ凌。呑まれるな。……この大馬鹿野郎が! 身体を、貸せ……!』
 身体の中でテラがもがいている。俺がテラを受け付けようとしないからだ。
 誰かに殺されるくらいなら、俺が殺す。
 あのときはそう思った。
 今は?
 わからない。
 自分でも何がしたいのか、何が大切で、何を失っちゃいけなくて、今後どうすればいいのか。
 芝山を見ているうちに、どんどんわからなくなる。
 全てをはね除けて芝山の真ん前に来たとき、俺の頭の中は真っ白になっていた。キノコ眼鏡が俺のことを怯えた顔で見つめている。それが何を意味するのかさえ、全くわからなかった。
「凌! 止めろ!」
 右方向から声がする。陣だ。
「“ここ”に来てから君はおかしい。何があった。正気に戻れ!」
 どんな顔をしていたのか。
 どんな気配を発していたのか。
 陣は珍しく、飛び道具を構えていた。銃だ。小型の銃を構え、俺に銃口を向けている。
「いい加減にしろ、凌。シバに何をするつもりだ。君は狂っているのか? このままでは僕は、君を撃たなければならなくなる」
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