責任重大てるてる坊主縦書き表示RDF


1000文字以内で小説を書いちゃう超短編小説シリーズ第二弾です!
責任重大てるてる坊主
作:ランデブー


 雨がザーザー降ってます。そりゃもう土砂降りで、滝と言った方が適確な表現かもしれません。
「ママ……明日のピクニック大丈夫かな?」
 サトミちゃんの泣きだしそうな声が静かな部屋に響きました。僕は第六感を感じ取ったのか、突然背筋が寒くなる。ブルブル!
「大丈夫に決まってるじゃない、だから安心して! 明日お天気になるように、てるてる坊主を作ったんだから」
 嫌な予感は当たってしまうモノだ。でも僕はお天気にする事が仕事だから、この雨風が荒れ狂う状態をどうにかしないとイケません。これは僕にしか出来ない責任重大な任務なのです!
「てるてるがお天気にしてくれるの?」
 サトミちゃんは元気の良い声で言いました。
「そうね明日ベランダから空を見上げれば、そこには青空が広がってるでしょうね。でもサトミちゃんが良い子じゃないと、てるてるはやる気を無くして自分は必要とされてないのかな〜と思って自らゴミ箱に向かっちゃうよ。だけどサトミちゃんがママの言う事を聞いてピーマンを残さずにちゃんと食べれたら、てるてるはご機嫌になって良い子にご褒美をくれるかもしれないわよ」
 ママさんは楽しそうにそう言って、小走りで僕の隣にやってきて呟く。
「アンタって使い捨てだけど意外と凄い奴だから、サトミがピーマンを食べられた時は褒美をあげてね。今度はポケットティッシュじゃなくて、特別にボックスティッシュで作ってあげるからさ」
 言い終わると小走りでキッチンへ向かい、ニコニコしながら冷蔵庫を開けた。
それにしてもママさん、別に小走りしなくても良いですよ。
「……ピーマン美味しくないから嫌い」
 泣きだしそうな声。瞳はウルウルだ。
 サトミちゃんはテーブルの上に置いてあるお菓子達を見やり、直ぐ様今度は僕をじ〜っと見つめた。
「ママー。明日ピクニックに行けなくなったら、このお菓子はどうするの?」
「私が全部食べる。一つも残さずに食べてやる」
「そんなの駄目! ピーマン食べるから早く持ってきて!」
 涙を流し鼻水を垂らし、サトミちゃんは叫んだ。



 翌日――。
 空を見上げればそこには、三日ぶりに姿を現わした太陽が光り輝いていた。














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