Stage2
―――とある日の午後6時。
コナン達の姿がそこにはあった。
目の前には豪華客船。
先端部分には、“Princess vina”と記入されていた。
・・・そう。
ここは、“神楽財閥御令嬢誕生パーティ”が開催される、豪華客船前。
コナンと蘭、小五郎と園子は当たり前にその場にいて。
その他には、和葉や平次の姿があった。
他にも、周囲には有名財閥の一族や有名コックなど・・・さまざまな人々が集まっている。
「これがプリンセス・ビーナ号なんか!?」
めっちゃ大きいやん!
「こりゃ、またバカでかいわなあ・・・」
「い・・・いいのかな」
こんな豪華な船に乗っちゃって・・・。
人それぞれの感想。
「いいのいいの!一応、招待されたんだから!」
遠慮なくいきましょ、今日は!
「―――プリンセス・ビーナ号の御乗客の皆様、客船の方へお乗りになられ下さいませ」
港に響く、案内の声。
その声に従い、人々も動き始める。
「さあ、行きましょ!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「―――今夜は、我が娘のためにお集まりいただきまことにありがとうございます・・・」
中央にぶら下がった豪華客船ならではのシャンデリア。
下の絨毯は一面の赤で、数十箇所に白い円の形を模っているテーブル。
見て分かるように豪華な宝石などを着飾っている女性や、高価なスーツを着込んでいる男性。
高校生の彼らは、園子やコナン以外全員浮いていた。
「この娘が、私の娘、神楽礼子でございます」
「―――初めまして・・・神楽礼子と申します・・・今宵は、私のような者のためにお集まりいただき、本当にありがとうございます・・・」
神楽礼子は、胸元にキッドが狙っているスターサファイアを身に着けている。
着ているドレスは、純白だ。
「・・・それでは、今夜はこそ泥のことなど忘れて・・・パーティをごゆるりとお楽しみ下さい・・・」
2人は一礼すると、舞台から下りて行った。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「宝石、綺麗だったねえ」
「ホンマ!あたし、青ってめっちゃ好きやねん!」
「え?あれ、青っていうより蒼でしょ?」
「でも、碧ともいえるよね」
女というものは、綺麗なものに目が行くものだ。
特に、今回のスターサファイアは綺麗に6つのスターの線を引いていた。
・・・コナン達は、語り合う3人を見て眉間を顰めていたが。
「―――ねえ、部屋行かない?」
「そうだね。夕食も食べ終わったことだし」
「行こ行こ!あたし、部屋めっちゃ気になる!」
豪華なんやろなあ・・・。
和葉は浮かれ、蘭は預かってもらっていた鞄から鍵を取り出す。
「さあ、行きましょ。きっと豪華よ〜」
・・・・・・本望じゃないけどね。
「園子・・・・;」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
―――部屋の数箇所に取り付けられたライト。
下の床は赤い絨毯が一面に広がっていた。
ベットは右側に、化粧台は左側にあって。
その間に丁度、パーティ会場に置いてあったテーブルが置いてある。
窓の外にはベランダがあり、その向こうに見えるのは一面の青い海だった。
「う・・・わあ・・・」
それぞれ小五郎と平次とコナン、蘭と園子と和葉という風に部屋は別れている。
まあ、当たり前なのだが。
「凄い!ねえねえ、園子!海が見えるよ!」
「そりゃあ、海だからね」
「・・・園子ちゃん;」
「でも、こんなに一望することってあまりないじゃない?」
ホラ、私達が住んでる所って、都会だから・・・。
珍しそうに、蘭と和葉は海を見つめる。
「ウチが住んでるとこは、海はあらへんけど山はあるで!」
「都会じゃあ、海どころか、山も珍しいから・・・」
「じゃあ、今度みんなでハイキングに行こうよ!」
「ええなあ、それ!計画して行こ!」
歩美ちゃんとか、哀ちゃんとか・・・佐藤刑事とか!
どうせ行くなら、みんなで行こ!
楽しい談笑。
楽しい計画。
・・・だが、彼女達は知らないのだろう。
大切な人が消え、大切な人が帰ってくるのだが・・・その先は危険に充ちていることを―――。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「ったく・・・何で俺がこんな所に・・・」
ましてもキッドの用で来なくちゃいけねえんだ・・・。
「でも、おじさん、綺麗な女の人見てにやけてたじゃん」
コナンの最もな言葉に、小五郎は不機嫌そうな顔を隠しもせずに頭を殴った。
「―――つっ・・・」
「オイオイ、おっちゃん・・・手加減しぃや・・・」
相手は子供やで。
「んなこと知るか!第一、俺はにやけてなんかいねえ!」
(・・・・・・思いっきりにやけてたやんか・・・)
小五郎は、パーティ会場で美人な女性達ににやけていたのだ。
・・・ここまで来れば、ただの変態だ。
(あれのどこを否定しろっての・・・)
はあ、と2人は溜息を吐いた。 |