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Cheeky Snow 作者:レルバル
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第四話

次の休み、僕はまた図書館に足を運んだ。
別に理由なんてない。
あるとするなら、それはシャロンの事だ。
ここ一週間話しかけても話しかけても無視され続けてきたからね。
もう意地でも声を聞いてやろうって思って。
案の定図書館のいつもの場所にシャロンは座っていた。
そして僕も当たり前のようにその対面に座る。

「やあ、シャロン。
 今日もいい天気だね!」

「…………」

挨拶しても本から顔を上げようとすらしない。
別に何か特別なリアクションをすることもない。
何をしても何を話してもシャロンは僕を無視し続ける。
ひどいよね。

「そういえば……」

「…………」

また日は落ちて。
暗闇の中彼女を送っていく。
その道中でも彼女は僕に応答してくれない。

「あのさ。
 やっぱりこんな時間になるまで外にいるのは――」

バタン。
切ない気持ちと共に玄関のドアが閉められる。

「はぁー……。
 参ったなぁ。
 さすがに心が折れそうだよ」

また一週間がたった。
友達と遊ぶことよりも何よりも僕は楽しみなことがあった。
だから図書館へ通った。
学校で話しかけることは出来るだけ控えるようにした。

「セズク、お前最近付き合い悪いよなぁ」

「ごめんごめん。
 またいつか埋め合わせはするからさ」

図書館に通うために友達の誘いを断る。
ぶーぶーいう友達をなだめながら僕は図書館へと向かう。
シャロンも言うほど無視しているわけではない。
朝の挨拶ぐらいは軽く会釈をして返してくれる。
人の目があるからだろうか。
休みのたびに合っているのだから少しよそよそしすぎないかな。

「それでさぁ……」

「…………」

「シャロンはね。
 もう少しねぇ――」

「…………」

――また一週間がたった。
あっという間だ。
夏の休日はすぐにやってくる。
もう少しで長い夏休みに突入するだろう。

「あっついなぁ……」

照りつける日差しを手に持ったうちわで遮り僕は呟く。
何とまぁ暑いことだ。
この調子だと八月は五十度を超えるんじゃないか、というぐらいに暑い。
たまったもんじゃないなぁ、まったく。
ぼやきながらも僕の足は図書館へと向かっていた。
というか、もうこれが日課のようになっていた。

「あれ?」

図書館の扉は固く閉ざされていた。
その扉には「Close」と看板が一つ揺れていた。
ああ、そうかぁ。
休館日なのだ。

「そっかー……」

参ったなぁ。
前に来たときに休館日を知らせる張り紙があったなぁ、そういえば。
完全に忘れていた。
シャロンも休館日なら来ないだろう。

「どうしようかな」

今から友達でも誘ってどこかに遊びに行こうか。
夏の休日、空は蒼穹で日差しは高い。
以前までなら友達を誘っていた。
手に持った携帯を閉じ、ズボンのポケットにしまう。
最近はずっと図書館に通いづめだったからリズムを忘れてしまった。
完全に手持無沙汰である。
暇だなぁ。
ここ以外にシャロンが行きそうな場所なんて思いつかないしなぁ……。
僕は軽くため息をつく。
図書館の周りはちょっとした公園になっている。
芝生が植えられており、小さな湖がある。
木陰の下にちょうどあったベンチを見つけ、僕は手に持っている鞄から分厚い本を取り出した。
ずしりと重い本を開き、文字を追いかける。
まさか僕が本を読むようになるなんて考えてもいなかった。
思ってもいなかった。
夢中になる。
そよ風が涼しい。
本のかさかさとした紙が指に心地いい。
何やら巨大な兵器と図面が描かれた本はどこへでも僕の想像を掻き立ててくれるようだった。
――そよ風に甘い香りが混ざる。
いい匂い、まるで花を思わせる匂いは目の前に立っている誰かから発せられていた。
本から目を離す。

「!?」

シャロンがそこに立っていた。





               This story continues.
ありがとうございます。
お待たせしました。
色々と多忙により更新が遅れたことお詫びします。

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