第7話:罪人狙い
真夜中。東京のとある細道。辺りには何も無い。
「へっ!チョロいもんだぜ!」
と、大きな袋を背負って走っている男がいた。
男が、何も無い細道を走っていると、目の前に何者かが現れた。
男は驚いた。自分と同じ姿をした人物が目の前にいたからだ。
目の前の男は、笑いながら、成虫ワームへと姿を変える。
「た、助けて〜!」
と、男は叫びながら逃げ出す。
が、ワームは男の前に先回りをし、口から毒液を吐いた。
毒液が掛かった男は、苦しみながらその場に倒れ、亡くなってしまった。
それから暫くして、これと似た様な事件が相次いで多発した。
警察の捜査で分かった事は、被害者には共通点があり、その共通点と言うのが全て、窃盗、恐喝、殺人と、必ず悪い事をしていると言う事だ。
俺は、この事件に興味を持ち、一人で捜査を始めた。
が、全く持って進展が無い。
こうなったら、捜査方法を囮捜査に切り替えるか。
そう思った俺は、ZECT本部に行き、岬に会った。
「あら。何か用?」
「岬さん。大至急頼まれて欲しい事がある。」
「何かしら?」
「最近、罪人が殺されると言う事件が相次いで多発している・・・。俺は、その事件を調べているんだが、ワームが関与しているんじゃないかと思う。」
「それで?この私に何をしろと?」
「囮だ。」
「囮?」
「あぁ。」
俺はそう言って、岬に囮捜査の協力を要請した。
岬は、
「良いわよ。」
と、やりたそうに言った。
「そうか。なら今夜決行だ。」
俺はそう言って、
「東京駅の前にある宝石店で強盗をして来てくれ。勿論、店員には事前に連絡が行ってる。」
と、付け足した。
「え?でもそれじゃあ、掛からないんじゃない?」
「ニュースに取り上げる。そうすれば絶対来る筈だ。」
こうして、俺と岬は今夜、罠を張ることにした。
夜中・・・。
岬が宝石店の前に金属バットを持ってやって来た。
俺は無線を使い、
「慎重に行け。」
と、岬に言った。
岬は、
「了解。」
とだけ言って、店内に侵入した。
店内に侵入した岬は、宝石の置いてあるガラスケースを片っ端から破壊していく。
すると、警報ブザーが鳴り、セキュリティーシステムが作動し、岬の行動を監視カメラが捕らえ、それをセキュリティー会社に映像として送る。
その間、岬はありったけの宝石を袋に詰めて行く。
そして、全て詰め終わると、岬は宝石店から逃げ出した。
それから暫くして、通報を受けた警察共が宝石店に駆けつけて来た。
が、時既に遅く、岬はもうそこにはいなかった。
その後、岬が行った事はニュースになり、瞬く間に世間に広がった。
翌朝、俺は岬に会いに行った。
「岬さん、あれから変わった事は?」
「いいえ。無いわ。」
「そうですか。」
と、そこへ加賀美が出勤して来た。
「お客さん?」
と、加賀美。
「黒川だ。」
俺がそう言うと、
「何、この天道みたいな奴。」
と、岬の耳元で小さい声で聞く。
「聞こえてるぞ。」
加賀美は驚き、
「地獄耳。」
と、小さく聞こえない様に言った。
「地獄耳で悪かったな。」
加賀美は更に驚いた。
「駄目よ。彼を怒らしたら。」
と、岬が加賀美に言う。
「そ、そんなにやばいんですかコイツ。」
「コイツじゃない。俺様だ。」
「何なんだよ・・・。」
と、加賀美は呟いた。
が、加賀美は無視され、俺と岬の話が続く。
「じゃ、そろそろ出歩いてみるか・・・。
岬さん、車降りてその辺をぐるっと一週して来てくれ。」
「分かったわ。」
岬はそう言うと、車を降りて歩いて行った。
「なぁ。お前、何がしたいんだ?」
と、加賀美が聞く。
「Need not know.(知る必要の無い事だ。)」
そう言って、俺は答えなかった。
「英語だよなそれ。どういう意味なんだ?」
と、加賀美。
「知る必要の無い事だ。」
「そんな事言わずに教えてくれよ。」
コイツ・・・バカ?
説明してやるか?
「Need not know.
日本語で、知る必要の無い事って意味だ。」
「違う。意味なんか聞いていない。
岬さんとお前は何がしたいのか。それを聞いてるんだ。」
ぐはっ!これでは、俺がバカみてえじゃねえか。
「お前には教えない。」
俺はそう言って断った。
「教えろ。」
「嫌だ。」
「教えろ。」
「なら俺に敬意を払え。」
「何でそうなるんだよ?つーかお前、目上の人に対しての言葉の使い方、少し弁えた方が良い。」
と、加賀美は傲岸不遜の俺に注意するが、
「俺は世界一だ。」
と、言い返してやった。
するとその時、
「コンコン」
と、誰かが車の窓ガラスを叩いた。
俺と加賀美が確認すると、カブトゼクターが羽を羽ばたかせて飛んでいた。
「カブトゼクター!?」
と、加賀美。
「遂に俺を選んだか!」
加賀美は勘違いをしつつ喜んでいた。
「来た様だな。」
俺はそう呟くと、車を降りて岬の所へ行った。
俺が行くと岬は、成虫ワームに胸ぐらを掴まれていた。
「待て。お前の相手は俺だ。」
俺はワームにそう言った。
すると、ワームは俺に気付き、岬の胸倉を放した。
俺は、カブトゼクターを掴み、
「変身。」
と言って、ベルトにセットしてカブト・マスクドフォームに変身した。
「キャストオフ。」
そう言って俺はゼクターホーンを反対に倒してキャストオフをし、
「cast off...change beetle」
と言う機械音を鳴らしてライダーフォームになった。
ライダーフォームになった俺は、クロックアップをし、ワームに近付き攻撃。
攻撃を受けたワームは反撃をして来たが、俺はそれを巧く避けてラッシュを掛け、怯んだ隙にライダーキックをお見舞い。
ライダーキックを受けたワームは、爆発をして消滅する。
その後、
「clock over」
と、俺はクロックアップが解除されると変身を解き、
「岬さん。お怪我は?」
と、聞いた。
岬は、
「大丈夫。」
と言って車に戻った。
岬と別れた俺は家路に着いた。
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