第13話:カブトVSフライワーム
俺こと黒川 慎吾は今、自分の部屋にいる。
俺はそこで、今月号の格闘雑誌を読んでいた。
すると、俺の携帯がメールを着信した。
俺は、携帯を取るとメールを確認。
メールは、真理からだった。
何々・・・。
「助けて。渋谷に・・・。」
ほぉ。真理の奴、渋谷に・・・。
って、渋谷!?
あそこは7年前から封鎖されている。それなのにどうして!?
と、兎に角、渋谷に行ってみよう。
きっと、真理に何かあったんだ!
俺は急いで支度をし、自宅を出るとカブトエクステンダーにまたがって渋谷を目指した。
途中、ワームが人を襲っていたが、相手なんかしてる暇は無い。
急がないと真理が危険なのだ。
俺が焦ってスピードを出していると、後ろからパトカーがサイレンを鳴らして追いかけて来た。
「そのバイク止まりなさい。」
と、パトカーのスピーカーから聞こえる。
嫌なこった。
俺はカブトゼクターを呼び、カブトに変身すると、瞬時にキャストオフをした。
「残念だが、此処でお別れだ。」
そう呟き、俺はクロックアップをした。
すると、カブトエクステンダーがクロックアップに同調し、猛スピードで町中を駆け抜ける。
そして、ようやく渋谷に到着した。
俺はエクステンダーを止めると、エクステンダーを降りて変身を解き、封鎖されている渋谷へと入って行く。
渋谷は、瓦礫以外何も無かった。それも、7年前に墜落した宇宙船のおかげだ。
「本当にこんな所に?」
と、俺は独り言を言う。
俺は、暫くの間歩き続けた。
が、こう瓦礫だらけじゃ何が何だか分からない。
それでも俺は真理を捜し続けた。
それから暫くすると、何やら怒鳴り声が近くから聞こえた。
俺は、それを確かめるべく、所々残っている壁を盾に、その怒鳴り声がする所を確認した。
するとそこには、一匹のワームが女の子の首を掴んで持ち上げていた。
俺はその女の子が真理である事に気付いた。
「真理・・・。」
俺がそう呟くと、真理はぐったりした。
どうしたのだろうか?
俺は、ワームに気付かれない様に近づいて真理の安否を確認した。
真理は死んでいた・・・。
俺がワームに顔を向けると、ワームは真理に擬態する。
「これで、これで良かったのよ・・・。」
と、真理に擬態したワーム。
「良くねえな。」
と、俺はワームに向かって言う。
真理に擬態したワームは俺の声に反応して振り向き、
「あ、慎吾じゃない。」
と、言った。
「ワーム如きが気安く俺を呼ぶんじゃねえよ。」
「な、何言ってるの慎吾?ワームって何?」
「惚けてんじゃねえよ。」
そう言って、俺は倒れてる真理を指さした。
「俺は見てた。お前が真理の首の骨を砕いてトドメを刺した所を。」
俺がそう言うと、擬態したワームは元の姿に戻った。
その姿は、フライワームだった。
「ふ、フライ・・・。お前だったのか。」
「問題でもありますか?」
こ、コイツ・・・自覚無いな。
「大有りだ。お前は俺の大事な友を殺した。それの何処が問題じゃないって言うんだ。」
「あ、あれはビートル様の為を思って。」
「俺の為?いや、違うな。」
「何が違うんですか?
私は、7年前にビートル様が命令した通りに人を殺して擬態しただけですよ。」
この時、俺の堪忍袋の緒が切れた。
「許さねえ。絶対に許さねえ。」
「び、ビートル様?何をそんなに怒っていらっしゃるんですか?」
「俺が怒ってんじゃねえ。俺の中の慎吾が怒ってんだ!」
俺がフライに言うと、カブトゼクターが俺の元へとやって来た。
「な、何をなさるおつもりですか!?」
「お前を・・・殺すんだよ!」
そう言って、俺はゼクターを掴んだ。
「変身!」
そう言って、俺はゼクターをベルトにセットし、
「HENNSHINN!(変身!)」
の機械音と共にカブト・マスクドフォームに変身をした。
「どうしてもやると言うのですか・・・。それなら私も容赦しません。」
そう言うと、フライワームはクロックアップをした。
「俺から逃げられると思うなよ。」
俺はそう言って、ゼクターホーンを起こし、エネルギーをチャージさせ、
「キャストオフ。」
と言って、ゼクターホーンを完全に倒す。
すると、
「cast off.」
の機械音と共にアーマーが弾け飛び、ライダーフォームへの移行が完了すると、
「change beetle.」
と言う機械音が鳴った。
「クロックアップ。」
俺はそう言うと、
「clock up.」
の機械音を発してクロックアップをした。
クロックアップした俺は、フライワームに近づいて、
「こいつは・・・真理の分だ!」
と言って、思い切り殴りつける。
だが、フライワームは素早くそれを手で受け止めた。
「ビートル様。早さでは私の方が上ですよ。
マラソン大会で私に勝った事がありますか?」
「ならこれでどうだ?」
と、俺はカブトクナイガン・アックスモードをパンチを止めているフライワームの腕に振り下ろした。
フライワームはそれに気付くと、素早く手を引っ込めた。
「危ないわね!」
そう言うと、フライワームはもの凄いスピードでラッシュをして来た。
「くっ!」
俺は連続パンチを全て受け、フライワームの攻撃がやむと足下がすくみ、その隙にフライワームが真理のスペシャル回し蹴りを放った。
これは!?
と思った俺は、
「プットオン。」
と言って、ゼクターホーンをマスクドフォームの位置に倒した。
すると、
「put on.(プットオン。)」
と機械音を鳴らし、装甲を張って完全に防御。
だが、フライワームはそれに気付かず回し蹴りを叩き込んだが、装甲のお陰で俺は殆どダメージを受けずに済んだ。
「ふっ、真理のスペシャル回し蹴りをやるとは大したもんだ。
だが、お前の負けだ。よく見てみろ。」
俺が言うと、フライワームは俺の容姿を見て驚いた。
「そんなの・・・卑怯よ。」
「これが戦いってもんだろうが。」
俺はそう言って、再びキャストオフし、
「ワン、ツー、スリー」
と、フルスロットルを順番に押して行き、ゼクターホーンを倒してチャージさせた。
「ライダー、キック。」
俺はそう言って、ゼクターホーンを再度倒してライダーキックを発動させ、
「ルァイダーキーック」
の機械音と共に回し蹴りを放った。
ライダーキックを受けたフライワームは、大ダメージを受けてその場に倒れた。
かろうじて意識のあるフライワームは、
「な、何故手加減をなさったのですか?」
と、聞いた。
俺はそれに対し、
「出来ない・・・。お前を殺したら、真理の記憶が消える・・・。」
と言った。
そう、あの時・・・フライワームが回し蹴りをして来た時、俺は真理を感じたのだ。
だから手加減をしてやったのだ。
フライワームは、真理の姿になると、ゆっくり起きあがり、
「慎吾・・・。」
と、俺を呼ぶ。
「何だ?」
「慎吾・・・私、平気だよ。ワームになっても・・・。
私、ワームの中で生きて行く・・・。だから、もうやめて。」
それを聞いた俺は変身を解き、真理に擬態したフライワームを抱いた。
にしても、不思議な事だ。
人間の心って・・・ワームまでもを操ってしまう・・・。
俺も慎吾の心に操られているのだろうか。
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