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今回の冒頭はいわゆる神視点。中々主観以外は難しい。


主人公がいない呉の話を書きたくなって書いたが、半端になってしまった気が…。

読まなくとも本編には差し障りないです。
EX 呉の中で
~韓当家~


いつも平和な韓当家。
色々な動物達が合同で住む不思議な家。

猫が犬と戯れ、鳥と猪が歌う。

偶に来る訪問者をもてなし、主の帰りを心待ちにしている『家族』。



ある日、韓当家に招かれざる訪問者が。


ガンガンと耳障りな音。
誰かが戸を叩いているようだ。


しばらくしてガラッと戸を開け、見慣れぬ男が入ってくる。

「へっ、やっぱりここに住んでいる将は留守か。話通りだな」

人相の悪い男。

入ってきた、見たことのない男を警戒する家族。

もしかしたら主の友人かと考えまず様子を窺う。


「なんだ?随分動物がいるな……」動物達を睨みつけ、一言。

「五月蝿くするんじゃねぇぞ」

しかし、悪い奴だと思ったのか、気の早い一匹の犬が吠える。

ワンッワンッ!

「チッ!うっせえんだよ!!」

ドカッ

キャイン!

犬を蹴り飛ばす男
そこで家族一同は男を敵だ。と完全に認識した。


…………思えば、この家に盗みに入った事が男の最大の不幸だったのだろう。


「どれ、将の家だ。さぞかし良いものが……グホッ!!」

猪の頭突きが男の横っ腹に突き刺さり、もんどりうって倒れる男。

「ゴホッゴホッ!…なにしやがる!」

スラリと短剣を抜く男。しかし

ガブッ

「ぎゃぁぁ」
犬が五匹ほど、男の体のアチコチを噛む。
腕も噛まれ、短剣を取り落とた。

その短剣を鳥が協力して持ち、何処かへ運んでいく。

続けざまに、猫が飛びかかり、男のありとあらゆる部位に爪痕と噛み痕をつける。


「グァ!…クソっ!なんだってんだ…!」

動物を振り払いほうほうの体で逃げ出そうとする男だが、外に出る扉の前には、いつの間にか、韓当家・第四位、パンダの善々が立ちふさがっていた。

グルルルッ

本来ならば、可愛らしい容姿のパンダ。しかしそれが牙を剥き出し、睨んでいたら話は別だ。


「ひっ!?」


思わず後ずさる男だが、パンダは見た目に似合わぬ俊敏な動きで、男の体を掴み、見事なサバオリ。
「グェェェ!!」

奇怪な叫び声を出す男。

ジタバタと暴れ、何とか拘束から逃れようとするが、パンダの拘束からは、逃れられるわけがなく。メキメキと嫌な音が背骨から響く。

しかし、男の意識が途切れる寸前にパンダは、パッと拘束を解く。

「ゴホッゴホッ」

ズザザッとパンダから距離をとろうとする男。

ドンッ

男が後ろに下がるが、何かに遮られる。

振り返る男。

「………っ!?」

声にならない驚き。

その次の瞬間には、男の顔は、真っ青を通り越し、真っ白になる。

振り向いた先に、これまたどこから来たのかか、韓当家・第三位、白虎の周々。


ガオオォォ!


上げる雄叫びは、男の鼓膜を揺さぶる。

白虎が前足を振り上げ、男に一撃。

バキャ!


白虎の一撃は男の頬を捉え、反対の壁まで吹き飛ばす。


爪はたてなかったようなので、ギリギリ生きているようだが。


そこで男の意識は途絶える。


犬達が器用に男を縄でグルグル巻きにして、馬が後ろ蹴りで男を家の外に蹴り出す。

先ほど蹴られた犬は、男に砂をかけて、多少スッキリした表情。


主の言い付け通り、韓当家の警備は万全。

多分セ○ムより強力。


それから少し後に、副長がやって来て、家族は皆歓迎する。

韓当家は色々ありますが、今日も平和です。







~副長~

こんにちは、あるいは、おはようございます、こんばんは。副長です。

韓当様が蜀に旅立ち、何日か経ちました。

私は周瑜様の下で、机仕事に従事しております。
周瑜様には、正式に文官として働かないか?と、お誘いいただきましたが、私はやはり韓当様の下にいたい、とお断りさせていただきました。




今日も仕事を終え、私は韓当様の家族の世話に向かいます。

皆、言う事を聞いてくださるので、とても助かります。

韓当様のお陰なのか、とても動物と思えないほど知識があり、私達の言葉を解する様子さえ見られます。



韓当様の家の前までくると、ふと、砂まみれの蠢く物が。

なにかと思い近寄ると…
縄でグルグル巻きにされ、酷くボロボロな男が横たわっていました。

これは…噛み傷やひっかき傷のようですね。


「うぁぁ……止めてくれ……悪かったら…出てくから……」

うなされているようです。
何があったのでしょうか?

とりあえず衛兵を呼ぶと、この男は最近この辺りで空き巣や強盗などを繰り返していた男だったそうで、そのまま連れて行かれました。

まぁ不届き者が捕まったのですから、良しとしましょう。


家に入り、皆さんの歓迎を受けながら、昼食の準備をします。

量を作らなくてはならないので、中々手間ですが、楽しい時間です。


おや?流し台には、見慣れぬ短剣。しまい忘れでしょうか?




「はい。昼食です」

皆さんの前に器を置いて回ります。

皆さんは、食事の挨拶が言われるまで待ちます。本当に賢いです。

私も輪の中に座り

「いただきます」

と言うと、アチコチから鳴き声が上がり、皆さんも食事を始めます。

私もこの家でとる食事にも慣れ、落ち着いた時間を過ごせます。



食事も終わり、皆さんが協力して器を流し台に乗せます。そこに

「こんにちは!あれ?副長さんじゃないですか。あっ!お昼でしたか」

周泰様がいらっしゃったようです。

「いえ、今終わったところですので」

「そうでしたか!」
溌剌とした表情でおっしゃる周泰様。

周泰様が家の中に踏み込むと、皆さんが構ってくれと、周泰様に寄っていきます。

「ほわ〜♪」

幸せそうな顔をなさる、周泰様。

ここは、将の皆様がよくいらっしゃいます。

尚香様、周泰様を始めに、孫権様、それと孫策様も偶に。

以前一度だけ、甘寧様の姿もありました。
なにをするでもなく、私の出したお茶をすすりながら、動物達を眺め、挨拶をして出て行きました。

よくは分かりませんが、趣味の一環でしょうか。


皆様、韓当様が蜀に向かってから、稀にどこか影がある表情をなされます。

これも、韓当様の影響でしょうか。



何にせよ、早く帰って来て下さるといいです。


……なぜだか、もの凄く無茶苦茶をしている気がしますし。









~孫権~

今日の分の仕事が終わり、ふぅっと一息つく。

そろそろ日が沈む。
窓の外は、夕焼けが照らしている。


「蓮華様、どうぞ」
スッと思春がお茶を出してくれる。

「ありがとう」

一口すする。
暖かい渋みが疲れた頭を癒やす。


南下政策は順調。
特に豪族の抵抗もなく、支配下を着々と広げている。
混乱もなく治められるのは、姉様の名が広く伝わっている証拠だろう。



近々、本拠を建業に移す予定なので、なるべく今のうちに出来る事はやっておきたい。

魏と決着をつける時も刻一刻と迫る。

まだやることは山積みだ。



愛用している髪留めを外し、頭を振る。

良也から貰った髪留めをジッと見つめる。

任務だとは分かっているが、良也がいないのは物足りない気がする。

良也はそろそろ蜀に着く頃だろうか。

色々な事が頭を掠める。

ガチャ
「蓮華〜」

不意に扉を開け、入って来たのは姉様。

「姉様?何かありましたか?」

「そろそろ、蓮華の仕事が終わる頃だと思ってね。ちょっと付き合いなさい。あっ、思春も一緒にきなさい」

「はぁ…、別に構いませんが…」
「御意に」

姉様の突然の誘いに面食らいながらも、了承する。


向かった先は、食堂。
そこには、冥琳と祭もいた。

「姉様?一体なにを?」

「なにをって、仕事が終わったなら、これしかないでしょ?」

お酒を取り出し、一言。

「雪蓮は、仕事があっても飲むじゃない」

冥琳が溜め息と共に言う。

「ぶー、なによー、今日はちゃんと終わらせたじゃない」

「毎日そうなら助かるのだがな…」

「うっ…」

冥琳の小言に姉様が呻く。

「冥琳、いいじゃないか、小言ばかりでは酒がマズくなるわい」

「祭殿も、です。全く…飲むのは構わないですが、仕事に支障がでるならば、断酒令を出しますよ」

「なんじゃー!冥琳、まさか儂に喧嘩を売っているのか!?」

ガーッと吠える祭。
まぁ祭からお酒を抜いたら干からびる気がするけど。

お互い文句を言いながらも、どこか楽しそうな様子。

「まぁ今はそれは、置いておいて、飲みましょ?」

姉様の一言に二人も矛を収める。


偶にこうして、姉様に誘われて飲んでいる。
呉が再建してからは、めっきり回数が減ったが、姉妹の交流の場だ。


しばらく飲み交わす。
すると突然

「蓮華、そういえば良也の見送りには行かなかったの?」

良也の話を振られる。

「いきなりなんですか。仕事で留守にするのですから、一々見送りに出てはキリがありません」

「ふ〜ん。別にあの時は仕事が詰まってた訳じゃないんだから、見送りくらい行ったらよかったのに」

そこで祭が

「そういえば、良也が此処を出た朝、権殿は随分ソワソワしていたな。きっと行きたいのを我慢していたのだ、責めてやるな」

「祭っ!」

余計な一言を言う祭。
顔が酒ではなく、羞恥で赤くなるのが分かる。

「慎ましいのは良いが、良也はあれで意外とモテるぞ。少し鈍い所があるが、蜀ではまた違うおなごをコマしてくるのではないか?ボヤボヤしてはいられかもな?」

フッと笑いながら祭は言う。

別に…私は良也の事は…信頼しているだけであって…恋愛感情など……確かにあの独特の雰囲気は好ましいけど…。

「おーおー、いい顔じゃ。権殿も良也の前ではおなごのようじゃな」

「ダメよー、蓮華。良也は呉の将なんだから、独り占めはダメ。呉の共通財産なんだから♪」

「だから!そんな感情はないと!」

腰を上げかけながら怒鳴るが、祭と姉様はどこ吹く風といったところだ。

全く、二人にはかなわない。
上げかけた腰を下ろし、一口酒を煽る。



良也が帰ってきたら一緒に飲むのも悪くないかも…と、心の片隅で思うのだった。



呉の中で、此処にはいない男に思いを馳せる。




様々な影響を齎した男は、この物語の先に一体何処へ辿り着くのか。
ランキングは一位茶夢、二位ひなた(超馬)、三位周々、四位善々。
ちなみに韓当は除外。何故かって?察してください。

特別付録。

古きよき戦隊物。


「グルルル!(パンダの善々!)」

「ガオオォ!(白虎の周々!)」

「ヒヒーン!(馬のひなた!)」

「がうぅぅ!(人間の茶夢!)」

「そして俺が、チートの韓当!」

「2人と3匹揃って
野生戦隊!ナンジャコリャー!!」


なんじゃこりゃー。



特別付録2。

次回予告。

ナンジャコリャーに立ちふさがる黒い影!


「うっふん、まだまだねん♪韓当ちゃん」

ほとばしる漢女臭。躍動する大胸筋。

「くっ!強い……これまでなのか……」


「にゃーはっはっは!」
「がぅ!?(誰だ!?)」

2人と3匹の前に現れたのは……!?

次回
『敵か味方か!?南の王者』
次回も神様パワーでチートだ!



なんじゃこりゃー。

どうでもいいことなんだけど、2人の3匹って、もっそい語呂悪いね。


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