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ファンタジー超短編集 作者:速水 流
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海山さんと栗田さんの田舎

(海山さんと栗田さん)


 親戚に呼ばれた海山さんは、栗田さんと共に田舎にやって来た。

 親戚のじい様が持って来罠の中には、何やら珍妙な生き物――丸い何かしらの動物の様なモノ――が入っている。


「……何だコレ」

「妖怪の一種じゃねェべかな。おめぇが連れてきた女子もそんだべよ」

「あー……」


 栗を拾っている栗田さんを見つめ、海山さんは溜息を吐く。


「どうすんだよ、コレ」

「んー……熊に似てっから熊鍋にして食っか?」

「ノォーーー!!」


 熊らしきモノから断固拒否らしき声が上がった。

 此方の言葉が通じるらしい、だけではなかった。


「何エグイ事言ッテンノオ宅ラ! コンナプリチーナモノ食ウトカ!」

「んな事言ってたら羊とか食えねェだ……」

 気配を気付き振り向くと、栗田さんが真後ろに居た。“熊鍋”という単語に反応したのだろう。


「……海山さん、それ」

「ん……?」


 罠の傍に腰を落とし、栗田さんは眼を輝かせる。


「美味そうですねィ……」

「ノォーーー!!」
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