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ファンタジー超短編集 作者:速水 流
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籠の中

(SHADOW)


「んー……クラウドー……?」


 寝惚け眼でベッドを降り、千里はクラウドを捜し部屋を見渡す。見た限りでは彼の姿は無く、気配も無い。


「うーん……仕事かなぁ……」


 しかし荷物はある。荷物を持たず何処に行ったのだろうか。


「……クラウド」


 段々心細くなり千里は再びベッドに潜り込んだ。

 眠ろうと思うも、眠る事が出来ない。


「クラウドー……」

「どうしましたか?」

「……! クラウド……!?」


 待っていた声に飛び起きれば、そこには確かにクラウドが居た。


「クラウド……何処行ってたの……?」

「貴方の服を買いに行っていたのですよ。……たまには人形を綺麗に着飾るのも良いでしょう」

「服? ……僕の?」

「ええ、さあ早く立ちなさい」


 腕を引かれ千里は立ち上がった。

 囚われた小鳥は籠の中で愛でられる。
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