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ファンタジー超短編集 作者:速水 流
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過去

(CLAYMORE)


 深夜、城の一室では彼等の話し声がしていた。


「簡単過ぎるよね、やっぱり」

「パッと見機械しかなかったしな……放棄したって感じだったな」

「でも、何でマルクは居たんだろ? 大事な人材なら連れてく筈だよね」

「んー……」


 ジャンとエドガーが二人で首を傾げていると、それを見ていたウリヤーナが声を掛ける。


「敢えて捨て置いたんじゃないかしら、あちら側が私達の目的はマルクだってのは分かってるだろうし」

「……つまり、マルクを囮にして時間稼ぎを……って事?」

「そう、マルクの身体に色々刺さっていたでしょう? さっきお医者様に聞いたけど、かなり血や魔力を抜かれていたみたいだし……最低限必要な物を持って夜逃げしたのかもね、持ってきた情報はダミーの確率が高いわ。それに色々キナ臭かったから爆破処理したんだし」


 先程メイドに貰ったクッキーを食べながら彼女は話す。それを聞きジャンは小さく溜息をついたが、エドガーは明るく振る舞う。


「まあよ、なにはともあれマルクは生きて戻って来たし、手掛かりだってアイツが寄越したネックレスは絶賛解析中なんだ、前向きに行こうぜ?」

「フフッ、あらあら貴方らしいわね」

「バカってこういう時役に立つね」

「こんのクソガキィ……」


 目元を引きつらせ、男は少年を睨み付ける、女はそれを見て笑う。

 そして場所は変わって、城内の別の部屋。ノエルはベッドに横になっているマルクを心配そうに見つめていた。


「ノエル……俺は大丈夫だから、あまり気負わないで……」

「だが僕がちゃんとしていれば、アイツも……お前も……」

「…………」


 少し前にノエルの口からあらましを聞いているマルクは、ゆっくりと起き上がり彼女の頭を撫でる。

 全てを記憶を取り戻した二人、彼は静かに口を開く。


「……シモンは、人間を恨んでた……?」

「ああ……、でも現王に会って、あの日の事を疑問に思ったみたいだ……」

 兄から託された指輪に記録されていた手紙を読み解いた彼女は、彼の心を親友に話す。


「よく思い出したらおかしな所が沢山あって……。本当の目的は分からないが、僕達の……次代の王の力……お前を狙うという事は、ろくでもない事は確かだろうって……」

「……そうか……じゃあ俺達がそれを、止めないとな」


 かけがえのない幼なじみ。

 過去を取り戻した彼は、覚悟をその胸に宿す。

§§§

「お兄様、やっぱりお父様は……」

「ああ……利用されていたのかもしれないな……」


 明かされ始める真実。
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