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ファンタジー超短編集 作者:速水 流
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満月の下

※傭兵シモン、姫ジュディ
(CLAYMORE)


 満月の夜の森の中。


「……あ、シモン……」

「ん? ……ああ、お姫サマ、こんな時間どうしたの?」

「いえ……何か、この辺で大きな鳥を見かけた気がして……」

「鳥? ……俺は見かけなかったけど……気のせいなんじゃない?」


 シモンのその言葉に、ジュディは首を傾げながらも納得する。


「そういえば貴方……何をしていますの?」

「あ……っと……、トイレ…」


 苦笑しながら答えるとジュディは僅かに赤くなり、慌てて後ろを向く。


「す、すみません……私、先に戻りますわね」


 そう言い残し彼女は小走りでその場を去った。

 するとシモンはサイレンサーを付けた銃を抜き、音も無く背後に現れた魔物に銃口を突き付ける。


「そんなに俺の血が欲しいなら……、代わりにコイツをくれてやるよ」


 鮮血の瞳を細め、彼は引金を引いた。

 満月の夜に、血が舞う。
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