ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第30話 恵理…2
挿絵(By みてみん)

俺が引ん剥いたバスタオルの下に……恵理は水着を着用していやがった。
 
しかも肩ヒモナシの純白のビキニ。

胸の谷間部分で生地をひねってギャザーを寄せているデザインのヤツで、下は浅いハイレグだ。
 
……紛らわしいコトしやがって。
 
風呂に入るのに、そんなの着て来るのって違反だ……つか、ひょっとしてさっきの俺の願望が成就したってのか???
 
水着着用……の?


「課長、『洗ってあげる』つってましたよね?」
 
俺は恵理から剥ぎ取ったバスタオルを、ドアのタオルハンガーに引っ掛けながら確認する。

「……そ、そうだけど……」
 
オイオイ、マジで洗ってくれるツモリだったのか?

頬を染めて恥らう恵理に、俺の心臓がきゅん! となる。
 
だけど『ネ』がスナオじゃない俺は、恵理に向き直っていつもの軽口を叩いた。
 
恵理は俺の顔を見ながら、その合間にチラ×2と視線が下ってる。
 
また視線が『元気なココ』に来るのかよ?
 
いい加減に慣れやがれ……ねーかな? 

やっぱし……

「そっ、その心算つもりだったけど、も、もう大丈夫そうだし……あ、ああアタシ、出るね?」
 
我を見失い掛けた恵理は、そそくさと俺に背を向けた。
 
お〜、ブラの後ろは大き目リボンのワンポイント。
 
チョットそのセンス、幼くね?
 
飾り(ダミー)だと判っちゃいるが、思わずそのリボンを解きたい衝動に駆られてしまう。

「ナニ言ってんスか? セッカク来たのに、それはナイっしょ?」
 
おーっと、そうはイカナイヨ?
 
俺は後ろ姿の曲線美に見惚れながら、細い左腕に手を掛けてカルク引いた。

「きゃっ?」
 
恵理は濡れた床に足を滑らせてバランスを崩す。

「っとお!」

「あ……んっ……」
 
俺はタイミングよく恵理を胸に抱き留めようとした。
 
恵理は身体を強張らせて俺の胸に縋り付く……と思ったら、その細い右腕を素早く俺の首に絡めるのとほぼ同時に、捻りをかけて屈みながらスッと重心を落とした。

「へっ?」
 
瞬間的に俺は無重力を味わう。

「う、うわあああ!!!」
 
ザッパーン!!!
 
恵理は細腕一本と、体捌たいさばきの絶妙な体重移動で、自分よりも重い俺を簡単に投げ飛ばした。
 
派手な水飛沫と共に、真っマッパの俺は頭からブザマに浴槽の中へとダイブする。

「ぷあっ、なっ、ナニ……?」

ってぇ、ナニすんの?
 
頭を水面から出すと、俺は左右に大きく首を振った。
 
俺が散らした水飛沫で、恵理が『きゃっつ』と小さく声を出す。
 
ご、護身術? 今度は合気道かよ?
 
あ〜ビックリした。

「ご、ごめ〜ん、司。つい……条件反射で遣っちゃった」
 
恵理はすまなさそうに両手を合わせ、肩を竦めて上目遣いに俺を見る。
 
マッタク悪意の無さそうな素振りで器用にウインクすると、ぺろっと舌を出した。

「つい……って……ひでぇや……」
 
『今のって、ワザとじゃね? こうなるの予期してただろ?』って思えるくらいの鮮やかなお手並み。
 
ったく……。
 
護身術なんか忘れちまえ。

自然と身体が反応して攻撃的になっちまうから、カレシが未だに出来ねーんだよ。
 
けど、『忘れちまえ』……なんて言ったって、頭より先に身体が反応するんだから……仕方ねーよな?
 
俺はそんな事を考えながら、浴槽の前で立っている恵理の姿を『ぢい〜〜〜っ』と見詰めた。
 
……ひょっとしたら、今の水飛沫で恵理が濡れて、水着も薄っすらと……
 
恵理の白い水着は確かに濡れてはいたが、胸にはカップがあるタイプだし、下もカンペキにガードされているヤツだった。

白い水着だからこその透け感にワクワクしてしまったのに……
 
ナンだ……期待してソンした。

がっくし……
 
ツイデに俺の相棒も、湯船の中で気が抜けた〜〜〜

 
俺の視線が恵理の水着に注がれているコトに、恵理も勘付いたらしい。

「な、ナニよ?」

そう言って不服そうに口を尖らせると、ほほを赤らめた。
 
慌てて胸を腕で覆い隠しながら身体をよじる。

レースクイーン並みのスラリとした立ち姿がとてもセクシーだ。
 
俺は片手で濡れた顔を拭い、その手で前髪を掻き上げると、浴槽から出た。
 
あ〜あ、お湯が半分無くなったぞ。


シャワーが取り付けてあるすぐ横には、全身が見渡せる鏡が嵌め込まれている。
 
俺は恵理に背を向けて、その鏡の前に立った。
 
恵理が鏡越しに俺を見て、標準タイプに戻った俺の相棒に気が付いたみたいだ。
 
……だ〜ら、マジ見すんなってーの!!!

「あ、あの……司?」

「はい?」
 
俺は恵理の言いたい事が判っているクセに、ワザと聴き返して遣った。

「その……司の……その……ソレ……」

「はぁ? 『ソレ』ってナニ?」
 
にやり!

「う……」
 
コトバに詰まって恵理は困惑した。

「コレのコトかなぁ〜?」
 
俺はイジワルク言って恵理の右手を取ると、無造作に俺の相棒を押し付けた。

「いっ??? きっ、きゃあっ!!!」
 
恵理は驚いて小さく悲鳴を上げた。
 
トッサに手を引っ込めようとしたが、俺はその手をシッカリと握って放さない。
 
恵理は表情を引き攣らせ、僅かに息を呑んで退いた。

「……」
 
暫しの間――
 
引っ込めようとしていた恵理の手が停まる。
 
力ずくでは俺にかなわないと諦めたのか、それとも『チャンス!!!』って思い直してなのか、腕の力を抜いて俺の意のままにゆだねて来た。

ナンだか少しだけ嬉しそうにも……見える?

=「んっ……さっきよりチッチャイ……」
 
が〜〜〜ん!!!
 
言うな〜〜〜! 聞えてるぞぉ! 

しかも、『チッチャイ』だとおぉ〜???
 
有紀と一緒に来たオッサンからも言われるし……標準タイプならコウ(松永)とほぼ同じなのに……

俺、ショック……激しく傷付いた。

それでも恵理の手は除けないのな?

「あぅ……」
 
俺はキモチ良くなって、思わず声を漏らした。
 
ナンか、恵理が急に積極的にさわって来るし……
 
初めは俺の相棒に触れるのを、拒んで戸惑っていた恵理だったのに、慣れたのか俺の相棒と仲良くなったみたいだ。
 
ドウシテ?

「や〜ん、カワイ〜」
 
恵理ははにかみながら、イヌの頭でも撫でてるみたいなノリ。
 
あの……ペットじゃないんスけど……
 
俺としてはナンだか……凄く微妙だ。

でも、徐々(じょじょ)に俺の快感ゾーンが刺激されて、背筋がゾクゾクして来たぞ?

「……ねぇ、その……ドコが……キモチイイ?」
 
……意外とお嬢様は積極的。
 
恵理は俺の真正面で跪いて膝立ちになり、両手で触れて来た。
 
俺は腰が退けて上体を折り曲げる格好になる。
 
息遣いが乱れがちになり、自然と声が漏れた。
 
体勢とは反対に、俺の相棒は元気復活。

「うわ、凄ぉ〜い」
 
またしても恵理に観察されて……しまった……
 
ヤメロォ〜〜〜、恥ズイじゃねーかよ!!!

「……」
 
俺をマジ見していた恵理の目が、いつの間にかトロンととろけていた。
 
その顔が俺の相棒に近付いて来る……こっつ、この状況はぁあ!!!

「……い……い?」

恵理のふっくらとした唇から、溜め息のような声が漏れた。
 
いや、チョットソレは……
 
嬉しいケド、タジログ俺。

チョッと怖いかも。
 
初心者の恵理が、果たして上手に遣ってくれるかどうか、メチャクチャ不安。
 
つか、ひょっとして俺って被験者で実験台?

……どうしよう?

って、俺がチェリー君みたいじゃねーかよっつ???

恥ズイだろうがっ!!!
 

恵理の舌がモゾモゾとギコチナク這って来る。

「……司、携帯で……こんな事……されてた……」

がぁ―――ん!

恵理の言葉に、俺ショック。

水守は有紀とのアレを、ズーム動画で恵理に送り付けやがったんだな?

俺は猛烈な羞恥心に晒される。

だけど……
 
見よう見真似で恵理はンなコト遣ってるのか?
 
有紀の時は嬉しくなかったけど、恵理が上手に遣ってくれるンなら……その……イイかな? なんて思ったりして……

「っつ!」
 
最初、チョットだけ気持ち良くカンジテいた俺は、刺すような痛みに飛び上がりそうになった。
 
俺は慌てて恵理の細い両肩を押さえた。

「……うん?」

「チョット……たっ、たんま!」
 
遂に俺はガマン出来なくなって、恵理の肩を掴んで引き離した。
 
そして俺の相棒を解放させる。
 
は〜〜〜っつ、痛かった〜〜〜☆

「もおー、課長はコッチ!」
 
俺は利き手の人差し指と中指を二本揃えて、恵理の艶やかな唇を割らせ、少々乱暴に捻じ込んだ。
 
イキナリ指二本を奥の方まで咥えさせられた恵理は、スコシ涙目になっている。

「コレで練習してからじゃないと、ダメ」

「……やら、ろうひれ?(ヤダ、ドウシテ?)」
 
涙眼になった恵理が、上目遣いで俺を睨んだ。
 
『アタシの遣り方、間違ってる???』って顔をする。
 
俺はフフッと口端で笑って答えない。

「練習してみて?」

「れっ、れる……ヨラレ、れそう……うっ」
 
頬を桜色に染めた恵理の口端から、透明な糸がつつっ……と首筋まで流れる。
 
口中から溢れた自分の涎に気付いた恵理が、恥らって咥えていた俺の指を放そうとした。

「イイんですよ。唾液なんか気にしなくって。ほら、舌で包むみたいに上手に舐めてみて?」

「ひにふるよぉ〜(気にするよぉ〜)」

「唾液で絡めるようにしてくれればイイんだって」
 
唾液はこのバアイ潤滑剤の役割をしてくれる。

「んふぅ……」
 
恵理は俺の指先に、エンリョ気味に舌を絡めて来た。

「そ、歯を立てないように……上唇と舌でガードすんの」
 
恵理の旨そうなチェリーピンクの唇から、更に唾液がしたたって、細くて白い顎からのどへと伝い落ちる。
 
遣ればデキルじゃん?


俺は恵理の表情をオカズに、薄っぺらな恵理の掌で相棒を包ませると、目の前で自慰行為を見せ付けてやった。 

「……」

恵理が驚き、蒼ざめてドン退きしているのが手に取るように判る。

「こ……んなの……見たの初めて?」
 
やっぱ、そうだよな? 
 
俺の相棒には触れるの初めてだったし……恵理的には、ちょっとショックが大きいか???
 
恵理はまだ凍り付いている。

「ふううん……も、やらぁ……」
 
自分の於かれた状況から我に返った恵理は、俺の行動が理解出来なくなったのか、続行を拒否して首を横に振った。
 
怖くなったのか、潤んだ眼からポロッとヒトシズクの涙が毀れる。

「ちゃんと……遣って?」

「やらあぁ!」
 
半ベソを掻いた恵理は、俺から顔を背けた。

「……っだあああ〜〜〜!!!」
 
俺のヒメイが浴室に反響する。
 
恵理のヤツ、俺の指に噛み付きやがった!!!

「ヤダッツ!」
 
視線を戻した恵理は、真っ赤になって俺を一睨みすると、ツンとソッポを向いた。
 
ただ、両手は俺が右手でシッカリと掴んでいるから、拘束されたままの状態だ。
 
……サスガは自尊心のカタマリのお嬢様。

スナオに俺なんかに指南されるイワレはナイ! って?

「じゃ、もう止めましょう?」
 
セッカクだけど。
 
俺は手を放して、恵理の両手を解放した。

「うーっ」
 
怒っているのか? 
 
恵理は膝立ちのまま、自分の掌に残されたモノをキモイとばかりに左右交互に見詰め、俺の股間を前にして呻った。

「ザンネンですけど、俺、途中ストップがデキルヤツなんッス」
 
ソレは俺自身が不思議に思っているコトだ。
 
今まで燃え上がったら最期、『イク』まで途中ストップなんか出来なかったし、そんなコト在り得ねーって思っていた。
 
――恵理と会うまではね。

その代わり、ケッコー精神的体力が必要だけど。
 
 
手を洗って立ち上がった恵理に背を向けて、俺はハードタイプのナイロンタオルにたっぷりとボディソープを付けると、ソレを恵理に差し出した。
 
コレは百円ショップで買った俺専用。

恵理のはシルクが含まれている高級タオルだ。

「はい。洗って……くれるんでしょ?」
 
俺は視界の隅に恵理の姿を捉えながら、ニッコリと笑った。

「〜〜〜」
 
一瞬、恵理が『いやあ〜〜〜ん』って言った気がした。
 
だけど、俺を洗うツモリで来たんだろ?

「優しくしてクダサイねぇ?」
 
ワザと言った俺のオネエコトバに、恵理が真っ赤になってドン退きしているのが判った。
 
俺はその様子をチラリと盗み見て、笑いを噛み殺すのに苦労する。
 

「くすくすくす……やっぱ、貸して?」
 
恵理にタオルでマッサージされていた俺は、肝心な場所に近付くとくすぐったくなってガマン出来なくなった。

そしてタオルを半ば強引に取り上げる。

「自分で洗いますから」
 
恵理がじっと見詰めている中、俺はいつもよりも手短にササッと洗って流し終える。
 
視線を向けると、恵理とバッチシ眼が合った。
 
恵理がハッとして俺を見上げる。

「洗って……あげましょうか?」
 
俺はにやっ☆ と笑い、アワだらけのナイロンタオルをカルク持ち上げた。

「……」
 
恵理は顔を引き攣らせて拒むのかと思いきや、急に切なそうな顔をして俺を見上げて来た。

意外だった恵理の反応に、俺はどぎまぎして落着かなくなる。

「え……」

言い掛けた俺は、言葉に詰まってゴクリと喉を鳴らした。

『処女は要らない』『途中ストップが出来る』……なんて、口からの出任せに決まってるし。

本当は俺、恵理のコトが欲しくて欲しくて堪らないだけなんだ。

だけど、恵理は大企業の社長令嬢。

恵理には将来を約束されている婚約者殿がいるんだろ?

財力も、実力もナイこの俺なんかが近付いたり出来ない、別の世界のオンナだろうよ?

俺は頭の中で、何度も問い掛け、必死に自分に言い聞かせていた。


……でも、『恵理が好き』なだけじゃダメなのか?



「恵理……」

躊躇いがちに俺は恵理の名を呼んだ。

そして、両腕を拡げて恵理を抱き締めようと試みる。

「……」

「っあ、ダメだ」

これ以上、近寄れねーっつ!!!

「どうしたの?」

恵理は俺を見上げたまま、不思議そうな顔をする。

そんなに無防備にならないでくれっつ! 

俺、今にも野獣になりそうだ。

「恵理には……その、居るんだろ?」

「誰が?」

「そ、そのっ……け、結婚を約束した……ほら、あの……」

『婚約者』って言葉フレーズが、俺にはどうしても言い出せなかった。
※年齢制限作在り。作品閲覧はご自分の責任にてお願いします。
ブログ かずたかの独り言 ちょこっとな?
TOUCH−UP PAINT(補修剤)


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。