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アイコン三国志 作者:小金沢

第二章 魔王・董卓

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〇〇七   董卓追討軍

~~~長沙ちょうさ~~~

挿絵(By みてみん)
区星おうせい
「現れたな孫堅! お前とも戦い飽きた。今日こそ決着をつけてやろう!
この長沙は大盗賊・区星様のものだーーッ!!」


挿絵(By みてみん)
孫堅そんけん
「おう、だりィけど暇つぶしによろしく頼むわ」


挿絵(By みてみん)
程普ていふ
「旦那様、しばしお待ちください。
袁紹様よりこのような手紙が届いております」


挿絵(By みてみん)
孫堅そんけん
「あぁん? 董卓追討軍を結成するからお前も来いだと? へえ」


挿絵(By みてみん)
区星おうせい
「何をだらだらと話している。
よそ見をしている間に斬り捨て――うおおっ!?
ば、馬鹿な。この俺様が、一撃で…………」


挿絵(By みてみん)
孫堅そんけん
「悪ィな区星。おめェと戦ってるより面白そうなことが始まったんだ。
手加減してやるのは今日までだ。
野郎ども、盗賊は片付いた。さっさと都へ行くぜ!」


~~~洛陽らくようへの道~~~


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「おうおう関さん、張さん。面白そうなことになったのう。
董卓のアホをやっつけちまおうって、
各地から続々と諸侯が集まっとるぞ」


挿絵(By みてみん)
張飛ちょうひ
「……で、それになんでアタイたちが参加しなきゃいけないのよ」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「そりゃあ董卓にいいように使われとる皇帝陛下は、
わしの親戚じゃからな。助けてやらにゃいかんじゃろ」


挿絵(By みてみん)
張飛ちょうひ
「何が親戚だか。
アンタは同じ姓だから皇族だって勝手に自称してるだけじゃないの。
それにこのドタバタに乗じて一旗揚げてやろうってのが本音のくせに」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「はっはっはっ、全くその通りじゃ。
でも張さんは人が良いのう。
なんだかんだ言いながらわしを助けてくれる」


挿絵(By みてみん)
張飛ちょうひ
「そりゃアンタみたいな甲斐性なし、
ほっといたら即座に野垂れ死にするからね。
ちょっとの間でも付き合ってやった仲だもの。
野垂れ死にさせたら寝覚めが悪いじゃないか」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「またまたそんな憎まれ口叩きおって。
張さんみたいなのを世間でああ言うんじゃな。
なんじゃったかな、ほら、ツンツンじゃなくて、ええと」


挿絵(By みてみん)
関羽かんう
「ツンデレ」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「そうじゃ、張さんはツンデレじゃ!」


挿絵(By みてみん)
張飛ちょうひ
「誰がツンデレよ!
それに天下の関帝様ともあろう人が、初セリフがツンデレって何事よ!
アンタ祟られたいの!?」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「何を興奮しとるんじゃ?
それより、物知りの張さんならあの諸侯もみんな知っとるじゃろ。
ちょっと紹介してくれんかのう」


挿絵(By みてみん)
張飛ちょうひ
「全く、しょうがないわね。
アタイがいなけりゃ、何にもできやしないんだから」


~~~董卓追討軍 全諸侯入城~~~


挿絵(By みてみん)
劉岱りゅうたい
近づきしだい斬りまくってやる!
龍に比された猛将・劉岱だァッ!!


挿絵(By みてみん)
公孫瓚こうそんさん
無敵の騎馬軍団が逆賊を踏みつぶす!
北方の雄・白馬将軍こと公孫瓚!!


挿絵(By みてみん)
孔融こうゆう
先祖が偉けりゃ俺も偉い!
儒学の祖・孔子の末裔・孔融だァ!!


挿絵(By みてみん)
王匡おうきょう
強敵とものためなら命も惜しまん!
武侠の河内太守・王匡!!


挿絵(By みてみん)
張邈ちょうばく
金も名声ももう飽きた! 欲しいのは董卓の首一つ!
名家の伊達男・張邈!!


挿絵(By みてみん)
張超ちょうちょう
兄貴だけだと思うなよ! 張家の遺伝子が吼える!
張邈の弟・名家の御曹司・張超!!


挿絵(By みてみん)
陶謙とうけん
にっこり笑顔で人を刺す!
徐州じょしゅうの曲者刺史・陶謙だァーー!!


挿絵(By みてみん)
鮑信ほうしん
呂布対策は完璧だ!
文武両道に名高き名門の出・鮑信!!


挿絵(By みてみん)
袁遺えんい
戦は力じゃない! 頭でやるものだ!
博学な山陽さんよう太守・袁遺!!


挿絵(By みてみん)
張楊ちょうよう
陛下のためなら命も捨てる!
心優しき仁愛の将・張楊!!


挿絵(By みてみん)
橋瑁きょうぼう
筆は剣よりも強しを証明してやる!
檄文の名手・橋瑁だ!!


挿絵(By みてみん)
韓馥かんふく
ヒロォォォォォいッ説明不要!!
広大な冀州きしゅうを領する韓馥!!


挿絵(By みてみん)
孔伷こうちゅう
清談はこの男が完成させた!
当代一の清談家・孔伷!!


挿絵(By みてみん)
袁術えんじゅつ
袁紹と覇を競うもう一人の名族!
煩悩は力だ! 袁術だァ!!


挿絵(By みてみん)
袁紹えんしょう
特に理由はないッ 名族が強いのは当たり前!!
董卓追討軍盟主・ミスター名族・袁紹が来てくれたーーー!!


挿絵(By みてみん)
張飛ちょうひ
「ふう、ざっと目に付くのはこんなとこかしら」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「さすが張さんじゃのう。
しかしこれだけそうそうたるメンツが集まったら、
董卓なんかちょちょいのちょいで倒せそうじゃな」


挿絵(By みてみん)
張飛ちょうひ
「それはどうかしらね。
董卓軍は厳しい北の大地で、異民族を相手に長年戦ってきたのよ。
黄巾の乱が起きたばかりとはいえ、
中央の兵たちは経験値では董卓軍に大きく劣るわ。

……それより、アンタこれからどうするのよ。
どこかの軍に潜り込まないと、褒美の一つももらえないわよ」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「それなら心配いらん。
公孫瓚とわしは、盧植ろしょく先生のもとで一緒に学んだ仲なんじゃ。
公ちゃんに頼み込めばきっと雇ってくれるじゃろう」


挿絵(By みてみん)
張飛ちょうひ
「ふーん。アンタにしちゃあ珍しく、まともな考えがあったのね。
じゃあ早速、公孫瓚のもとに行きましょ」


挿絵(By みてみん)
関羽かんう
「……………………」


~~~洛陽の都 呂伯奢りょはくしゃ邸~~~


挿絵(By みてみん)
戯志才ぎしさい
「完全に出遅れてしまったな。
このままでは董卓追討軍と戦うことになる。
それを断れば逆賊として董卓に殺されるだろう。
どうするのだ、曹操?」


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「君の言うとおりだよ。八方ふさがりだね。
遺書でも書くとしようか」


挿絵(By みてみん)
戯志才ぎしさい
「また心にもないことを……。
曹操、お前なら成すべきことはわかっているはずだ。
だがお前にはまだ迷いがある。
だから実行に移せないままずるずると来てしまい、逃げる機会を失った」


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「おやおや、今日の戯志才君はずいぶんと手厳しいね」


挿絵(By みてみん)
戯志才ぎしさい
「お前の優柔不断に付き合って死ぬのはごめんだ。
今日は言いたいことを言わせてもらう」


挿絵(By みてみん)
呂伯奢りょはくしゃ
「お話中のところすみません、お食事の準備が整いました。
どうぞこちらへ」


挿絵(By みてみん)
戯志才ぎしさい
「たとえばこの男だ。
この男は董卓の配下で、もてなしを口実にお前を見張っているが、
お前は知らぬふりをしている」


挿絵(By みてみん)
呂伯奢りょはくしゃ
「な、何をおっしゃるのですか」


挿絵(By みてみん)
戯志才ぎしさい
「曹操、お前がこの男を殺せないのならば、
私が代わりにやってやろう」


挿絵(By みてみん)
呂伯奢りょはくしゃ
「お、おたわむれを……
ウギャー! 董卓様ーッ!」


挿絵(By みてみん)
戯志才ぎしさい
「いいか曹操、お前が人に背くことがあっても、
人がお前に背くことは許してはならない。
そのくらいの心構えを持つんだ。さあ、早く都から脱出するぞ」


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「やれやれ、君がこんなに強引な手段を取るとはね。
……でも、せっかく汚れ仕事をやってもらったけど、
この出来事は結局、僕のしわざになるような気がするのは、なぜだろうね」


~~~洛陽の都 南方 孫堅軍~~~


挿絵(By みてみん)
孫堅そんけん
「くそっ。もう董卓追討軍の連中は集まっちまったみてえだな。
董卓の野郎があんな南の果てまで飛ばすもんだから、出遅れちまったぜ」


挿絵(By みてみん)
程普ていふ
「焦ることはありません、旦那様。主賓は我々なのです。
旦那様が到着するまでは、宴は始まりません」


挿絵(By みてみん)
韓当かんとう
「艦長! 前方に敵軍だ!」


挿絵(By みてみん)
胡軫こしん
「ヒャッハァー! ここは通さないぜ!」


挿絵(By みてみん)
孫堅そんけん
「董卓軍がこんなところで待ち構えてるとはな!
韓当、あいつを倒せ!」


挿絵(By みてみん)
韓当かんとう
「おう! おおばさみの切れ味を見やがれ!」


挿絵(By みてみん)
胡軫こしん
「あべし!!」


挿絵(By みてみん)
華雄かゆう
「くっ! 副将の胡軫がやられたか。
退けーッ! 退却だ!」


挿絵(By みてみん)
孫堅そんけん
「面舵いっぱい! 追撃をかけろ!
あいつの首を手土産に追討軍に合流だ!」


挿絵(By みてみん)
程普ていふ
「お覚悟下さい、華雄様」


挿絵(By みてみん)
華雄かゆう
「し、しまった! 追いつかれ――ぐわあああああッ!!!」


~~~洛陽の都 南方 董卓軍~~~


挿絵(By みてみん)
李傕りかく
「華雄がやられたようだな……」


挿絵(By みてみん)
郭汜かくし
「だがヤツは四天王の中でも最弱……」


挿絵(By みてみん)
張済ちょうせい
「孫堅ごときに負けるとは四天王の面汚しよ……」


挿絵(By みてみん)
樊稠はんちゅう
「っていうかあいつは四天王じゃねえしな。四天王は俺ら四人だ」


挿絵(By みてみん)
李儒りじゅ
「ここまでは計算通りだ。
華雄を倒して油断したところを包囲せよ!」


挿絵(By みてみん)
李傕りかく
「我ら四天王が出るまでもない……。徐栄、かかれ!」


挿絵(By みてみん)
徐栄じょえい
「はッ!」


~~~洛陽の都 南方 孫堅軍~~~


挿絵(By みてみん)
程普ていふ
「旦那様、どうやら罠にはまったようです。
背後に徐栄様が現れ、さらに李傕様ら
四天王が我々を包囲しています」


挿絵(By みてみん)
孫堅そんけん
「チッ。華雄を倒して一息ついたところに奇襲たァ良い策だぜ。
野郎ども! とっとと逃げるぞ!」


挿絵(By みてみん)
祖茂そも
「艦長、ここは俺に任せてください」


挿絵(By みてみん)
孫堅そんけん
「おう。後は頼んだぜ」


挿絵(By みてみん)
徐栄じょえい
「お前を残して孫堅はしっぽを巻いて逃げたか。
たいした主君だな。同情するぞ」


挿絵(By みてみん)
祖茂そも
「同情なんてよしてくれ。
うちの艦長は、勝つのも負けるのも見捨てるのもさっぱりしてるんだよ。
それが艦長の魅力さ」


挿絵(By みてみん)
徐栄じょえい
「なるほど、そういうものか。
ならば遠慮はすまい。行くぞ、忠臣よ」


挿絵(By みてみん)
祖茂そも
「ここで死ぬと決まった訳じゃない。
お前を片付けて艦長と合流してやるぜ!」


~~~洛陽の都 宮廷~~~


挿絵(By みてみん)
董旻とうびん
「兄貴! 良い知らせと悪い知らせが届いたぞ!
反乱軍に合流しようとした孫堅軍を撃破したが、
華雄が討ち取られたそうだ!」


挿絵(By みてみん)
董卓とうたく
「フハハハハハハ! 弟よ、それは良い知らせだけではないか。
華雄のような役立たずが死んだところで痛くもかゆくもないわ!」


挿絵(By みてみん)
董旻とうびん
「そりゃそうだ! こいつは兄貴に一本取られたぜ!」


挿絵(By みてみん)
董卓とうたく
「……ほほう、袁紹らの反乱軍は虎牢関ころうかんに向かっているのか。
ならば虎牢関は呂布が守れ。
李儒りじゅらを反乱軍の背後に回し、挟み撃ちにしてやろう」


挿絵(By みてみん)
呂布りょふ
「dasfaq798asdfkvj.co.jp」


挿絵(By みてみん)
陳宮ちんきゅう
「それは私にとって良い仕事です。
すこしの兵がいれば城を守ることができます。
他の多くの兵はどうぞ回して下さい。もちろん敵の後ろへとね」


挿絵(By みてみん)
董卓とうたく
「フハハハハハハ! 吾輩は都で吉報を待っておるぞ。
愚かなる反乱軍どもを皆殺しにするのだ!」


~~~~~~~~~


かくして曹操の脱走はまだ
董卓にとって良い知らせにも悪い知らせにもならなかった。
はたして虎牢関で待ち構える呂布に、追討軍は勝つことができるのか?
そして迷える曹操は覇道を歩むことができるのか?

次回 〇〇八   虎牢関の戦い
+注意+
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