挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
アイコン三国志 作者:小金沢

第一章 黄巾の乱

4/125

〇〇三   潁川の戦い

~~~潁川えいせん~~~


挿絵(By みてみん)
皇甫嵩こうほすう
「黄巾賊め、この潁川に全軍を集結させたようだな」


挿絵(By みてみん)
孫堅そんけん
「ここで決着をつけられてちょうどいいじゃねェか。
おかげであちこち行かされなくて済むぜ」


挿絵(By みてみん)
袁紹えんしょう
「行くぞ! この名族に続けえええい!!」


挿絵(By みてみん) 挿絵(By みてみん)
張宝・張梁ちょうほうちょうりょう
『兄者、官軍が突撃してくるぞ!』


挿絵(By みてみん)
張角ちょうかく
「飛んで火にいるなんとやらだな。お望み通りに火をくれてやろう。
走れ! 業火よ!」


挿絵(By みてみん)
皇甫嵩こうほすう
「何ッ!? 突然、火が燃え広がったぞ! これでは近づけん!」


挿絵(By みてみん)
張角ちょうかく
「続いて風よ起これ! 愚昧なる輩に熱風を浴びせよ!」


挿絵(By みてみん)
孫堅そんけん
「あー。敵に妖術使いがいるようだな。
こりゃ勝負にならねェわ。オレは逃げるんで、後はよろしく」


挿絵(By みてみん)
袁紹えんしょう
「そ、孫堅どこに行く!? この名族を置いて逃げる気か!?」


挿絵(By みてみん)
孫堅そんけん
「オレはともかく、兵がおびえちまったら戦にならねェよ。
お前らも早く逃げろ。じゃあな」


挿絵(By みてみん)
張角ちょうかく
「そうかそうか、火は熱いか! 恐ろしいか!
ならばお詫びに水を進ぜよう。洪水よ全てを押し流せ!」


挿絵(By みてみん)
袁紹えんしょう
「う、うろたえない! 名族はうろたえない!
名族は退かぬ! 全軍、後ろに向かって突撃しろ!!」


挿絵(By みてみん)
波才はさい
「官軍が尻尾を巻いて逃げてくぜ! 我らの勝利だ!
張角様バンザーーイ! 黄巾バンザーーイ!」


~~~官軍~~~


挿絵(By みてみん)
皇甫嵩こうほすう
「助かったぞ、朱儁、鄒靖。
お前たちが来てくれなければ全滅していたところだった」


挿絵(By みてみん)
朱儁しゅしゅん
「なあに、お安い御用だ。それより妖術使いをどうする?
あれをどうにかしなければ戦いにならんぞ」


挿絵(By みてみん)
鄒靖すうせい
「だが、対抗しようにも我が軍には妖術使いはいない。
孫堅も逃げたきり戻らないし、戦力も不十分だ。
……どうだ、ここは盧植ろしょくの力を借りようじゃないか」


挿絵(By みてみん)
袁紹えんしょう
「盧植だと? しかし名族の記憶するところ、
あやつは皇帝陛下の勘気を被り、謹慎しているはずだ」


挿絵(By みてみん)
鄒靖すうせい
「あいつは相手が陛下だろうと誰だろうと、平気でずけずけ物を言うからな。
しかし官軍で最も頭が切れるのは盧植だ。
あいつなら妖術を破る手立てを知っているに違いない。
何進大将軍に取りなしてもらい、盧植をつれてこよう」


~~~~~~


挿絵(By みてみん)
盧植ろしょく
「…………というわけで、私が担ぎ出されたわけか。
まあ、謹慎を解いてくれた恩くらいは返そう。
要するにその妖術使いをどうにかすればいいんだな」


挿絵(By みてみん)
皇甫嵩こうほすう
「誰か、官軍に協力してくれる妖術使いでも知っておるのか?」


挿絵(By みてみん)
盧植ろしょく
「そんな都合のいい知り合いはいない。
だが、妖術などたやすく打ち破れる人材には、心当たりがある。
そいつを北から呼ぼう」


挿絵(By みてみん)
朱儁しゅしゅん
「き、北だと? 盧植、まさかお前…………」


~~~~~~


挿絵(By みてみん)
董卓とうたく
「フハハハハハ! 吾輩に目をつけるとは、
都にも少しは物の道理がわかるヤツがいると見えるな。
よかろう、黄巾賊など吾輩の騎馬軍団が蹴散らしてくれる!」


挿絵(By みてみん)
朱儁しゅしゅん
「や、やはり盧植が呼んだのは『北の魔王』の異名を取る董卓だったか……。
こんなヤツを招き入れるとは、盧植は何を考えているのだ」


挿絵(By みてみん)
董卓とうたく
「あぁん? 吾輩の悪口を言ったのはどいつだ。
お前も氷人形にしてやろうか!?」


挿絵(By みてみん)
丁原ていげん
「ウホッ、魔王様。仲間割れをしても疲れるだけです。
怒りは黄巾賊に向けましょう」


挿絵(By みてみん)
盧植ろしょく
「これで私の役目は終わったな。それじゃあ都に帰らせてもらおう。
董卓、後は頼んだぞ」


~~~官軍 兵舎~~~


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「おーい、盧植先生!」


挿絵(By みてみん)
盧植ろしょく
「おお、劉備じゃないか。どうしたお前その格好は。
官軍になんか入ったのか? お前らしくもない」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「まあいろいろとあってな。義勇軍で戦っとるんだ。
でも心配はいらんぞ。ほれ、この通り頼もしい義弟が二人もおるんじゃ」


挿絵(By みてみん)
関羽かんう
「……………………」


挿絵(By みてみん)
張飛ちょうひ
「だから誰が弟よ!
アタイは鄒靖のヤツが褒美を弾むって言うから、
しかたなく官軍を手伝ってるだけよ。
そこにアンタたちがのこのこついてきただけじゃないの」


挿絵(By みてみん)
盧植ろしょく
「あー、事情はよくわからんが、劉備。
悪いことは言わん。逃げろ」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「は?」


挿絵(By みてみん)
盧植ろしょく
「その……なんだ、説明すると面倒だから、手短に言う。
官軍からすぐに離れろ。洛陽の都にも当分は近づくな」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「は、はあ……。先生がそう言うなら、そうするが……」


挿絵(By みてみん)
盧植ろしょく
「官軍の、都の中からどうにかしようと、いろいろ考えたんだがな。
面倒になった。だから、一番乱暴な手を使うことにした。
私も都を去ってのんびり暮らすさ。
じゃあな、劉備に弟さん。達者で生きろよ」


挿絵(By みてみん)
張飛ちょうひ
「わけがわからないわねあの人……。
盧植将軍っていえば官軍の中でも有名人だけど、あんな変人だったのね。
劉備、アンタにそっくりじゃないの。
……いや、アンタが盧植にそっくりなのね」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「はっはっはっ、なんせわしの師匠じゃからな。
そういうわけで張さん、関さん。
逃げようか」


挿絵(By みてみん)
張飛ちょうひ
「はあっ!? なにアンタ、盧植の言うこと鵜呑みにしてんのよ。
ち、ちょっと待ちなさいってば!
アタイはまだ鄒靖に褒美ももらってないのよ!!」


挿絵(By みてみん)
劉備りゅうび
「いつだって盧植先生の言うことに間違いはないんじゃ!
ほれほれ、全力で逃げるぞ!」


挿絵(By みてみん)
関羽かんう
「……………………」


~~~洛陽の都 北門~~~


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「戯志才君、盧植君は黄巾賊に対抗するため、誰を呼んだと思う?」


挿絵(By みてみん)
戯志才ぎしさい
「曹操、お前はあいかわらず人が悪いな。
そうやってわざわざ私に何か聞く時は、いつも自分の考えがある時だ。
また私の答えを聞いて小馬鹿にしようって魂胆だろう?」


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「戯志才君、きみの被害妄想にも困ったものだな。
僕はそんな悪人じゃないよ。
……まあ、たしかに僕にも考えはある。
盧植君が呼ぶのは、きっと董卓君だよ」


挿絵(By みてみん)
戯志才ぎしさい
「董卓だと? あの魔王を都に呼ぶというのか。
そんなことをしたらどうなるかわかってるのか」


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「黄巾賊だけじゃない。都が滅びるね」


挿絵(By みてみん)
戯志才ぎしさい
「…………」


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「盧植君もそれをわかってるさ。わかっていて彼を呼んだんだ。
これから忙しくなりそうだね、戯志才君……」


~~~~~~~~~


かくして盧植が呼び寄せた、北の魔王・董卓。
勝つのは魔王か、それとも張角か。
空前絶後の戦いの幕が開く……。

次回 〇〇四   黄夫まさに死すべし
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ