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アイコン三国志 作者:小金沢

第三章 人中の呂布

17/125

〇一六   流浪の呂布

~~~常山じょうざん~~~


挿絵(By みてみん)
袁譚えんたん
「く、くそっ! 黒山賊こくざんぞくがこんなに強いとは……。
後ろだ! 後ろに向かって全速力で走れ!!」


挿絵(By みてみん)
李大目りだいもく
「見えます。見えます。
袁譚までの位置、右30度。距離200」


挿絵(By みてみん)
張燕ちょうえん
「張牛角様! 今です!」


挿絵(By みてみん)
張牛角ちょうぎゅうかく
「うおおおおおお!!! 行っけえええええ!!!!」


挿絵(By みてみん)
袁譚えんたん
「何!? 部下をぶん投げただと!?」


挿絵(By みてみん)
麹義きくぎ
「袁譚様! 危ねえ!!」


挿絵(By みてみん)
張燕ちょうえん
「シャオッ! シャオッ!!」


挿絵(By みてみん)
麹義きくぎ
「ぎゃああああああっ!!」


~~~常山じょうざん南部 袁紹軍~~~


挿絵(By みてみん)
袁紹えんしょう
「むうう……。
名族の血を引く袁譚をたやすく破り、
麴義を討ち取るとは、黒山賊はなんという強さだ。
公孫瓚こうそんさんめ、厄介な奴を味方につけたものだ」


挿絵(By みてみん)
逢紀ほうき
「10万の兵力に加え、怪力無双の張牛角、
千里眼の李大目、両手鎌の張燕か。
まるで万国びっくりショーだな」


挿絵(By みてみん)
沮授そじゅ
「閣下、都を追われた呂布が訪ねてきました。
なんでも家臣に加えて欲しいとのことです」


挿絵(By みてみん)
袁紹えんしょう
「り、呂布だと? じ、冗談ではないわ!
董卓に続いて名族の首も奪おうと言うのだろう。
すぐに追い返せ!」


挿絵(By みてみん)
審配しんぱい
「待て待て閣下。これはいい機会だ。
呂布に黒山賊を攻撃させよう。
呂布が勝てばよし、負けても我々は痛くもかゆくもない」


挿絵(By みてみん)
逢紀ほうき
「ふむ。お前もたまにはマシな策を立てるのだな。
呂布には家臣になりたければ黒山賊を倒せと命じてこよう。
それでいいですな、閣下?」


挿絵(By みてみん)
袁紹えんしょう
「う、うむ。名族もそう思っていたところである」


~~~常山南部 呂布軍~~~


挿絵(By みてみん)
張遼ちょうりょう
「大将、これは袁紹のヤローにていよく利用されちまったぜ。
黒山賊なんて放っぽっちまってよ、別の誰かを頼ろうや」


挿絵(By みてみん)
呂布りょふ
「kkishkjps@」


挿絵(By みてみん)
陳宮ちんきゅう
「ミスター張遼が怒るのもわかります。
ミスター袁紹はずるい人ですからね。
でも、私は黒山賊と戦おうと思うのです。
なぜなら彼らは人々を困らせています。
困った人々を助けるために戦いましょう」


挿絵(By みてみん)
張遼ちょうりょう
「はっ。あいかわらず人のいいこっちゃ……」


挿絵(By みてみん)
高順こうじゅん
「それでこそ呂布将軍だ。
――すぐに出陣の準備を整えよ!」


挿絵(By みてみん)
成廉せいれん
「はい。私は一隊を率いて敵の背後に回ります」


挿絵(By みてみん)
魏越ぎえつ
「ならば俺は騎兵で前に出て敵を引きつけよう」


~~~常山~~~


挿絵(By みてみん)
于毒うどく
「性懲りもなくまた現れたか。今度は俺様が相手だ!
毒の刀を喰らえッ!!」


挿絵(By みてみん)
呂布りょふ
「jkladskfl;98lkzl;;;」


挿絵(By みてみん)
陳宮ちんきゅう
「昔の人は言いました。
『当たらなければどうということはない』と。
とてもいい言葉です」


挿絵(By みてみん)
于毒うどく
「げええっ!? お前は呂布!? ぐわあッ!!」


挿絵(By みてみん)
張牛角ちょうぎゅうかく
「袁紹め、呂布を助っ人に呼びおったか!
だがしかし、我々のコンビネーションは破れん!
行くぞ張燕! うおおおおおお!!」


挿絵(By みてみん)
張遼ちょうりょう
「させるかっつーの!! おらあっ!!」


挿絵(By みてみん)
張燕ちょうえん
「なんだと!? 俺をキャッチした!?」


挿絵(By みてみん)
高順こうじゅん
「張遼、そいつを寄越せ! この鉄球にくくりつけて投げ返す!
ふんッッ!!!」


挿絵(By みてみん)
張燕ちょうえん
「わああああああ!! 避けてください牛角様!!」


挿絵(By みてみん)
張牛角ちょうぎゅうかく
「ぐおおおおおおッ!?」


挿絵(By みてみん)
張燕ちょうえん
「な、なぜ避けなかったのですか牛角様!」


挿絵(By みてみん)
張牛角ちょうぎゅうかく
「フン。かわいい部下を見捨てられるものか……。
張燕、後は頼んだぞ……。ぐふっ」


挿絵(By みてみん)
魏越ぎえつ
「今だ! 黒山賊を突き崩せ!」


挿絵(By みてみん)
張燕ちょうえん
「牛角様の築いた黒山賊を全滅させるわけにはいかん。
ここは退くぞ! 李大目、お前も逃げろ!」


挿絵(By みてみん)
李大目りだいもく
「呂布軍接近中。注意。注意。
呂布軍までの距離、100。90。80。7……。
………………致命傷。致命傷。活動……停止……」


挿絵(By みてみん)
成廉せいれん
「背後に回った私までは見えなかったようですね。
さあ、後は張燕だけです。追撃しましょう」


~~~常山南部 袁紹軍~~~


挿絵(By みてみん)
袁紹えんしょう
「な、なんとすさまじい連中だ。
たったあれだけの兵で、黒山賊を壊滅させてしまったぞ」


挿絵(By みてみん)
審配しんぱい
「呂布と黒山賊が共倒れになればいいと思っていたが……
まさかこれほどまでとはな。
閣下、かくなる上は呂布も殺してしまおう。
奴らはいずれ害となる存在だ」


挿絵(By みてみん)
袁紹えんしょう
「う、うむ。名族は許可する。よきにはからえ」


挿絵(By みてみん)
逢紀ほうき
「戦勝祝いの酒宴を開くと言って、呂布を招こう。
その席で顔良がんりょう文醜ぶんしゅうらに斬らせるのだ」


~~~常山南部 袁紹軍 宴会場~~~


挿絵(By みてみん)
呂布りょふ
「123kll;dlllasioopk」


挿絵(By みてみん)
陳宮ちんきゅう
「みなさん、ミスター袁紹が素敵なパーティーを開いてくれました。
今日はどうぞ旅と戦いの疲れを癒してください」


挿絵(By みてみん)
成廉せいれん
(……魏越)


挿絵(By みてみん)
魏越ぎえつ
(ああ、におうな。少し周囲を調べてみよう)


挿絵(By みてみん)
成廉せいれん
(わかった)


挿絵(By みてみん)
顔良がんりょう
「襲撃の準備はできたか? 油断はするなよ。
相手はあの呂布だ。二重三重に包囲するんだ」


挿絵(By みてみん)
文醜ぶんしゅう
「フンガー! フンガー!」


挿絵(By みてみん)
魏越ぎえつ
「やはり、な。俺が奴らの注意をそらす。
お前はその間に呂布将軍らを逃がしてくれ」


挿絵(By みてみん)
成廉せいれん
「了解だ。……死ぬなよ魏越」


挿絵(By みてみん)
魏越ぎえつ
「待て!! 貴様らの陰謀は見破った!
俺がこの場で血祭りにあげてやる!!」


挿絵(By みてみん)
顔良がんりょう
「チッ、勘のいい奴だ。だが死ぬのはお前と呂布の方だ!!」


挿絵(By みてみん)
文醜ぶんしゅう
「フンガーーーー!!」


~~~常山 南西部~~~


挿絵(By みてみん)
呂布りょふ
「…………kghjdkll」


挿絵(By みてみん)
陳宮ちんきゅう
「私は間違っていたのでしょうか。
ミスター袁紹に攻撃され、ミスター魏越を失いました。
私の向かう所では争いが起きるのです。私が原因なのでしょうか」


挿絵(By みてみん)
成廉せいれん
「そんなことはありません!
呂布将軍、あなたは常に正しいことをしています」


挿絵(By みてみん)
張遼ちょうりょう
「おうよ。アンタはただ、人が良すぎるだけだ。
頭にバカが付くくらいにな」


挿絵(By みてみん)
高順こうじゅん
「我々はあなたに従う。あなたは自分の信じる道を進めばいい」


挿絵(By みてみん)
陳宮ちんきゅう
「私もそうです。いつだってあなたの力になりますよ。
もっとも、私には通訳するしか能はありませんが」


挿絵(By みてみん)
呂布りょふ
「………………アリガト。
アリガト、ミンナ……」


~~~徐州じょしゅう西部~~~


挿絵(By みてみん)
曹嵩そうすう
「ま、待ってくれ! 何をするんだ!
ぼ、僕は曹操の父だぞ!」


挿絵(By みてみん)
張闓ちょうがい
「はーはっはっはっ!! そんなことは知ったことか!
俺様の名は張闓! 徐州刺史・陶謙とうけんの命によりお前を殺す!
はーはっはっはっ!!」


挿絵(By みてみん)
曹嵩そうすう
「うわあああああああああっ!!!」


~~~徐州じょしゅう~~~


挿絵(By みてみん)
陶謙とうけん
「ほっほっほっ。
張闓ちょうがいが護衛させていた曹操の父を殺した?
そんな馬鹿なことがありますか。誤報ですよきっと」


挿絵(By みてみん)
糜竺びじく
「あっはっは。その通りです。
あの品行方正な男がそんなマネをするはずがありません」


挿絵(By みてみん)
曹豹そうひょう
「……でも、もし本当だとしたら?」


挿絵(By みてみん)
陶謙とうけん
「……………………」


挿絵(By みてみん)
糜竺びじく
「……………………」


挿絵(By みてみん)
陶謙とうけん
「……………………それは、一大事じゃのう」


挿絵(By みてみん)
陳珪ちんけい
「張闓は袁術えんじゅつのもとへ逃げたと聞いた。
おそらく袁術の差し金だったのだろう」


挿絵(By みてみん)
糜竺びじく
「曹操に恩を売ろうとしたのが最悪の結果になってしまいましたね。
父親を殺された曹操は仇討ちに乗り出すことでしょう。
陶謙様、すぐに迎撃の準備をお願いします」


挿絵(By みてみん)
陶謙とうけん
「説得……に耳を貸すはずもないか。
やむをえん、孫乾。各地の諸侯に援軍を頼んでくれ」


挿絵(By みてみん)
孫乾そんけん
「かしこまりました」


~~~青州せいしゅう~~~


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「……なるほど。徐州を旅行中だった父上が陶謙君に殺されたか」


挿絵(By みてみん)
夏侯惇かこうとん
「曹操、親父さんの仇を討ちたい
気持ちはわかるが、よく考えるんだ。
この話、裏に何かありそうだ」


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「父上のことは置いておいて、たしかに腑に落ちないね。
袁術君か誰かが絡んでいそうだ。
でも袁術君に、こんな回りくどい策を立てられるのかな」


挿絵(By みてみん)
夏侯淵かこうえん
「そうか、袁術の仕業なのか。
ならば陶謙の次に袁術の首を挙げるぞ!」


挿絵(By みてみん)
程昱ていいく
「お主はあいかわらずせっかちじゃな。
まだ陶謙を討つとも決めておらんのだぞ」


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「いや、青州黄巾軍を手に入れた
僕らの力を見せるまたとない機会だ。陶謙君は討とう」


挿絵(By みてみん)
荀彧じゅんいく
「た、たしかに父上の仇討ちという大義名分は立ちますが……」


挿絵(By みてみん)
郭嘉かくか
「殲滅」


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「そう、やるなら殲滅だ。僕に歯向かうもの全てを叩き潰す。
僕に逆らったらどうなるのか思い知らせるような、
そんな戦をするべきだね」


挿絵(By みてみん)
曹仁そうじん
「や、やるのか殿!」


挿絵(By みてみん)
曹操そうそう
「やろう。曹操の名を天下に知らしめるんだ。
董卓君に負けた頃の僕とは違うんだということをね……」


~~~揚州ようしゅう~~~


挿絵(By みてみん)
張闓ちょうがい
「はーはっはっはっ!! やったぞ袁術様!
曹操の父を殺し、陶謙に濡れ衣を着せてやったぜ!」


挿絵(By みてみん)
袁術えんじゅつ
「長年の間、ミーのために陶謙に仕えてご苦労だったザンス!
さあ、褒美をくれてやるザンス」


挿絵(By みてみん)
楽就がくしゅう
「………………」


挿絵(By みてみん)
張勲ちょうくん
「………………」


挿絵(By みてみん)
李豊りほう
「………………」


挿絵(By みてみん)
張闓ちょうがい
「はーはっはっはっ!! はーはっ……。
ええと、袁術様、俺の周りに集まったみなさんは……?」


挿絵(By みてみん)
袁術えんじゅつ
「ユーに死という名の褒美をくれてやる使者ザンス」


挿絵(By みてみん)
張闓ちょうがい
「うぎゃああああああ!!」


挿絵(By みてみん)
袁術えんじゅつ
「……これでよかったザンスか?」


挿絵(By みてみん)
周瑜しゅうゆ
「フッ。上出来ですよ。
これで曹操は徐州を攻めてくれます。
その隙をつき、徐州を奪う策を立てましょう。
そうそう、張闓の首を曹操のもとに届けるのをお忘れなく。
お父上の仇が我々に庇護を求めてきたから、殺しましたと言ってね」


挿絵(By みてみん)
袁術えんじゅつ
「ふーん。細かいことはよくわからないザンスが、
周瑜の言うとおりにすればいつも得するザンス。
今も褒美を払わなくて済んだザンス!」


~~~~~~~~~


かくして呂布は放浪を続け、曹操は仇討ちの兵を上げた。
周瑜の操りを曹操は自らの力を示す好機に変えられるのか?
そして狙われた徐州の運命はいかに?

次回 〇一七   曹操危機一髪
+注意+
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