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幻想

作者:につき
夜は深い。
 人生には輝かしい時ばかりではなくて、幾度も繰り返し夕闇が訪れる。そして夢は沈み、望みは拡散するように、ひと時姿を隠す。しかしもしも少し思い出すならば。白日の下に佇むことの難しさを。光はその波を弱める時にこそ、美しい多層光彩を現すことを。
 未だ若い朝日の金色は、速やかに彩雲を紫から赤へそして薄青へとこころ変わりさせていく。一方で取り残された月が次第に薄く空へ溶けていく様。湖面は揺れながら光の帯を足元まで届ける。輝きとは移ろう光の気まぐれ。まだまだ岩陰には夜が蹲っている。
 そして、夕陽は赤光を射す彼方を西空に望ませるけれど、それとて雲の峰に遮られ視界の届かぬ向こう側で決せられる闇の確定前の騒めきでしかない。花が燐光を放ち始めるころ、思い出された月が登る。反射光は可視光の全波に及び、真白な面を晒してくれる。あの月は太陽の弱さを知らぬ者。豪炎の直視に晒され続け狂ってしまった儚かった佳人。
 モース硬度1の挨拶を交わしている、飛び交う蚊と耳が耐えきれなくなる夜更けに、訪れた音として。言葉を文字に並べるまでに失われていく元素を幻想と呼ぶ。

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