NO.4.5「雫」
学校のプールサイド
普通のプールサイドというのは生徒達の休憩所であったり、体操をするための場だったりするわけだが、ことここに至っては真逆の展開が広がっていた
「はぁぁぁぁぁ!」
舞を踊るかのように流れる瞑の手刀。その手刀は確実に雫の首筋を捕らえる
が
「甘い、ぬしは甘すぎるのう」
ブシャッ、という水音と共にすり抜けてしまう瞑の手。そしてその隙ができたところへ今度は雫の蹴りが入る
「グァ! ハァ、ハァ……」
息が、切れ始めた。先ほど能力を使って戦っていたせいもあるだろううが、この人は『強い』。攻撃しても水となってすり抜けることをはずしたとしても並のPSP患者なら即座にやられてしまうだろう。私の『神経推考』の能力も相手の能力がわからないようじゃ役にたたない。ましてや綾君の言い分だとPSP患者ですらないという話じゃないか。雫の更なる蹴りの押収をかろうじてかわしながら考えを巡らせる
この雫さんは本体じゃない?
全身が水ならどのように倒せばいいの?
水……みず……ミズ……
そんなことを考えているうちに雫の手から大量の水が集まり始めていた
「な、にを!」
「ふふ、せいぜい楽しませてくれるがいい」
その水は瞑に向かって一直線に飛んでいく、まるで滝の流れをそっくりそのまま横にしたみたいに。しかし私もやすやすと当たってあげるほど間抜けではないので、水の軌道、雫の手の動きを見ながら最小限の動きでその水をよけ続ける
「はっはっはっは! いい様じゃないか!」
「っく、その余裕もあと少しのところでしてよ!!」
とはいったものの完全にやられているのはこちら側である。プールサイドという狭い地形をできる限り視野として広く捕らえ、最小にして最良のよけ方をしても、やはり雫の攻撃範囲はありえないぐらい広いもので、あたるのにそう時間はかからなそう時間はかからないと判断する
しょうがない、やっぱり奥の手でも使いましょうか……
瞑はひとつにやり、と顔を緩めると雫の前にあきらめたかのように立ち尽くした
「どうした? もう降参か?」
「ええ、もう疲れましたの。殺るならさっさとお殺りなさいな」
「ほう、よい心がけだ。ではわしもそれ相応の力で対抗してやろうじゃないか」
両手を前に突き出すと今まで以上の水が濁流と化して瞑に襲い掛かる。しかし、これが雫の敗因だった。瞑はひとつ息をつくと雫と同じように両手を前に突き出す。唯一違うのは瞑の手からは水ではなく『電気』が放出されたということだろうか
「これで終わりですわ! さようなら雫さん」
「なに! っく、あぁぁぁぁぁぁぁ!」
濁流を伝い雫にまで電気が通ると雫はその場に倒れこんでしまった。少しの水を浴びただけの瞑はほとんどノーダメージである。瞑は失神しているであろう雫に近寄るととりあえず頬を触ってみた
「……ん、っぐ……りぅ……」
「……触れますわね」
触ってみると実に見た目相応のやわらかさが瞑の手を包んだ。つまりは自分の意識があるうちじゃないと自分の体を水にすることができないということだろう
「ふぅ、さすがの私も疲れましたわ」
『神経推考』の能力で人体に宿っている静電気を一気に両手に集める事で、一瞬だが手に電気を帯びることができる。しかしこれは一般の人じゃあ思いつきもしない考え方だろう。そう、瞑のようなよほど頭の切れがよくない限りそこには気づかないのだ
このまま一思いに殺してしまおうか? 一瞬そんな考えが瞑の頭によぎった。今回は奥の手をこちらが隠し持っていたからなんとか勝てたが、起き上がってしまったら次はないかもしれない。だが、ここで殺してしまうとせっかくの雫さんの秘密が謎のまま終わってしまう
「う〜ん、どうしましょうかねぇ」
そんなことを悩んでいるうちに誰かがこのプールサイドに入ってくる気配がした。一体誰だろう。またしても敵が来たのなら今度こそ負けてしまうかも知れない、最初から本気で戦おう。そう決意すると瞑はプールサイドの入り口へ意識を集中させた
俺は今プールサイドの入り口にいる。先ほどまでざわついていたプールサイドからは今や何も音が聞こえない。つまり、雫が勝つにしろ瞑が勝つにしろ決着がついたということだろう
そう思いながら用心して扉を開け、とりあえず中の様子を見ようとしたまさにその時だった
「いやぁぁぁぁぁ!」
俺の死角から的確に急所を狙ったとび蹴りが飛んできたのである。それは今まで見たどのとび蹴りよりも早く、華麗に俺の目に映ったため一瞬よけるのが遅れてしまった
「うわぁぁぁ!」
「もらいましたわ! って、え! 綾君!」
とび蹴りをかましてきた張本人(瞑)は何とか体制を整えようとするが、もはや間に合わないだろう。やばい、このままだとなんか出てきてしょっぱなで死んでしまう! と思ったそのとき、
バシィ!
「え!!」
何かが俺の目の前に現れて瞑の蹴りを受け止めたのである
「……りぅを、傷つけようとする奴は、誰、であろうと、……許さない!」
「雫!!」
「雫さん! そんな、もう動けるはずが!!」
ぼろぼろな格好の雫はとび蹴りしたほうの足を片手でつかんだ直後、予想外のあまりそのまま落下していく瞑にもう片方の手で水球を作り出し、そのまま瞑の腹部へ叩き込んでゆく
「きゃぁぁぁぁぁぁ! っく……」
瞑はそのまま5メートル近く吹っ飛んだ後、フェンスにぶつかり意識を失ってしまったようだ。雫は力を使い果たしてしまったのかその場にへたりこむ。その後、もうぼろぼろなのは雫の方なのになおも雫は俺の方に向かって
「りぅ、大丈夫だったか? 怪我はないか?」
なんて言ってきやがった。あからさまに怪我しているのは雫の方なのに、こいつはいつもこうやって俺を助けてきたのだ
「ああ、サンキューな。たすかったよ」
「ああ、それよりもこいつに止めをささないとダメだ。りぅを傷つけようとする奴は死ぬしかないからな」
そういうと雫は立ち上がり気絶している瞑へ近寄ろうとする。が、俺はそんな雫の肩をつかんで静止させた
「だめだ雫、こいつは俺の仲間なんだから」
いずれ戦うことになるとしても、今は仲間である限り殺してしまうのはやはり得策ではない。雫の目を見て真剣に話すと、その思いが通じたのかどうかはわからないが、雫はこちらに振り返りあきらめたような素振りを見せた
「ふぅ……、りぅのお人よしも相変わらずだ。仲間なんて私だけでいいだろうに」
まぁそのとおりではある。雫は決して過大評価するわけじゃないが、こと俺が関わってくると『強い』のだ。その威力は計り知れないほどで、なぜ俺が特別教室に選ばれたのかもこれでわかるだろう
「だが、あいつを殺さないなら一つだけ条件がある」
「ん? なんだ?」
雫は手を広げ水球を作ると一気に破裂させ、周りにある監視カメラを一つ残らずぶっ壊してこう言った
「私と交われ」
その時俺は切実にやべぇ、やっぱこなかった方がよかったかもしれねぇ。と思ったのである
「ご、ご主人様ぁ、は、はやく、入れてくだひぃ……っう!」
気絶している瞑よりではない方のプールサイド。既に前戯も終わり雫の膣内はこれでもかというほどに蜜があふれている。後は俺のぺ●スを雫の中にいれればよい話なのだが、いかんせん俺は乗り気ではなかった
「なぁ、その言葉遣いなんとかならないのか?」
そう、先ほどから雫はなにが面白いのかこの言葉遣いをやめてくれないのである。元々そういう趣味を持たない俺にとってはただただ困惑するだけだ
「何を言うりぅ、エッチには雰囲気が大切だとお前が持っていた本にも書いてあったじゃないか」
「だからそれは親父のだっつってんだろー!!」
おかげで勃つものも勃たないじゃないか
「どうしたんですかぁ、ごしゅじん、さまぁ……っあ、早く雫のオマ●コにその立派な……でもないか。はぁ……。りぅ、私が見ない間に性器不能にでもなったか?」
「誰のせいだと思ってるんだ誰の」
しかしこのままではいつ瞑が起きるかわからない。それに監視カメラが壊れたってことは警察の人々が来るかもしれないじゃないか
「しょうがない、じゃあ特別に私がお前のアレを勃たせてやろう」
雫は立ち上がるとこちらに向かって歩いてくる。しかも珍しく相当な笑顔で
「……な、なんだ……。何をするつもりだ……」
思わず後すざる俺。もしかしてもしかすると……
「ジャガジャガディラディラクックルクー☆」
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ! やっぱりぃぃぃぃぃ!」
この後の展開は誰しもが想像つくだろう。――そして二十分後
「あぁ! やめておにいちゃん!! そこは……、そこだけは……ダメェェェ!」
「ふっふっふ〜! いくら泣き叫んでもおにいちゃんはやめないぞぉ!!」
肌は汗ばみ雌の匂いをそこらじゅうに発散させている雫のGスポットを擦りながら子宮めがけて突く、突く、つぅくーーー!! 一突き一突きするたびに雫から嬌声が上がり、真夜中のプールサイドに存分に響き渡ると共に俺の耳を犯してくる。何度目かのピストンにより雫の中が今まで以上に蠢き始める
「あ、あぁ! …くひぃ……っあ…あん……」
瞬間、雫の中のひだがいっせいに俺の精を搾り取ろうと凝縮してきた。雫はもはや何度目かわからないエクスタシーを迎えたが、一向に膣内の蠢きが衰えることがないのだ。そのおかげで俺は早5回は逝っているが、不思議なもので、実のところまだ自慢の息子はピンピンしているのだ
「先、ぱぁい……、早く、早くしましょうよぉ……」
今度は部活の先輩後輩だろうか。雫はこれでもかというばかりの上目ずかいで俺を見つめてくる。今や自慢のさらさらな銀髪も汗でべったりくっついてしまっていて、それがさらに俺を淫靡な世界へ招待する。今や視覚、聴覚、嗅覚を雫に支配された俺は悪魔じみた誘惑に耐え切れるわけもなく
「オーケー後輩、こっからどんどんテンション上げていくぜーーー!!」
と、更なる情事を野獣のごとく重ねるのだった。――そしてそれから十分後
「はぁ……ハァ……はぁ、や、やっと終わった」
みかんから飲まされたオレンジジュースの効果がやっと切れ、7回も逝ってしまった俺はその場にへたり込んだ
「かんとくぅ、まだ……まだですかぁ?」
今度はコーチと教え子だろうか。まったく親父はいったい幾つのジャンルのエロ本を持っていたんだろうか
「終わりだ終わり! もうでるもんもでんわ!」
「なんだりぅ、もう終わりか? しょうがない、まぁ許してやるか」
どんだけこいつは体力あんだよ……、そう思いながら服を着ていると瞑がようやく意識を取り戻したみたいだ
「……ん、んん、こ、ここは?」
「あ、ようやく気がついたか。ここはプールサイドだよ」
瞑は一つあくびをすると周りを見渡す。雫が壮大に水をぶちまけていたためあたりは水びだし、更に瞑とバトっていた相手の無残な死体。これだけでも十分ここはついさきほどまで戦場だったんだと思えてくる。それなのにいったい自分は何をやっていたんだろうか……
「そうでしたわね。あ、綾君大丈夫でしたか? あのままとび蹴りが当たっていたら死んでしまうところでしたわ」
「ああ、そうだね。本当に死ぬところだったよ。ありがとな、雫」
これは嘘ではなく本当の話だ。もしあのまま雫が助けてくれなかったら俺は今頃あの世いきだろう
「ふん。瞑とやら、次りぅを危険な目に合わしたら今度こそ殺すぞ」
雫は裸のまま水を一気に体内に集めると新しい服を着た状態の雫が現れた。瞑はその一部始終を見たあと俺に向かってこうつぶやいた
「その能力、ぜひとも聞かせて欲しいところですわね」
もう隠すこともあるまい。俺は一瞬雫のほうをチラッと見ると、相変わらずの仏頂面で俺を眺めている。つまり話しても話さなくてもいいということなんだろう
「ああ、わかった。とりあえず教室に帰ろうか」
「ええ、とりあえずはそうしましょうか」
「あちゃ〜、なんじゃこりゃ」
「凄いですわね」
「りぅ、汚い」
俺達が教室へ帰ってくると机がもうそこらじゅうに転がっていて(ついでに賢も転がっていて)その戦争跡と化した中心に猫のごとく丸まっているみかんがいるのだ
「お、おかえり……。綾、俺はやった、ぞ……」
相当みかんを抑えるのに努力したんだろう。その言葉からどれだけ大変だったのか容易に想像ができた。ありがとう賢、そしてさようなら賢。できれば安らかに眠ってくれることを祈るよ……
「何やってるんですの。さっさと片付けて綾君の話を聞きますわよ」
「瞑、お前って結構鬼畜だな」
――十分後
「なんでこんなロリっこがいんだよ! おかしいだろ制服制服制服制服ゴシックって!」
当初の予定どうりみかんは起こさないで話を進めるつもりだったが、賢が机を間違って当てたために覚醒してしまった次第だ
「まぁまぁ、美佳さんも落ち着いて、綾君の話でも聞きましょうよ」
「そうだ低脳。お前は近寄るだけでみかん臭い」
「んじゃボケこらぁ! てめぇなんざ近寄るだけで乳臭いわ!」
「まぁまぁ、雫さんも美佳さんももっと落ち着いて……」
こうなってしまったらいくら瞑でもこの二人を止められないだろう。そう思った俺はまず雫を止める方に専念することにした
「今のはダメだ、訂正しろ。さもなくばお前を愛媛に送って出荷する……ぞ……」
涼水と書かれたペットボトルを俺のバックから取り出し雫に見せびらかせる。こいつはこの涼水が大の大好物なのだ
「りぅ、それを渡せ」
いきなり雫の表情が変わり俺に詰め寄ってくる
「ああ、その代わり静かにするか?」
「ああ、だから渡せ」
そういって涼水を渡してやるとものすごい勢いで中の水が減っていくのがわかった
「ふぅ、こちらも完了ですわ」
ちらっと隣を見ると瞑がみかんを手なずけているところだった。ちなみにいうと先ほどから賢は疲労しきってしまっていて使い物にならない状態である
「……よし、じゃあ前回の続きから話をしようか」
ようやく皆が俺の話を聞いてくれる体制に入り、一つ息をついてから話し始めることにする
――五本ある涼水のうちの一つを使った俺は早速病院の中へ入っていった
「しかし、どこから『念』が?」
誰もいない。いるはずのない病院の廊下を一人歩く俺。耳を済ませて聞いてみるとどうやら『念』は地下の方から発せられているようだ。しかしこの栗真病院には、案内板を見ても地下なんていうところはありもしないところだった。そんな時、ある病室の一室から変な気配がした。悪寒、とでもいうのだろうか。とにかく気づいたら俺はその部屋に入っていたんだ
ギィィ、という程古びた病院でもなかったのですんなり病室の扉は開かれた。どこにでもあるベットが左右に四つずつ並べてあるだけの部屋。器具などは一切なく、それはもうこの病院が既に機能していないということの証でもあることのように思えた
「さぁて、どこから調べたもんか……」
俺は手当たり次第に探そうかとも思ったが、とりあえずまた耳を済ませてみることにする
『……ケテ、タス……』
やはりこの部屋の下から『念』は発せられているようだ。一体どうやってゆくのだろうか
「しょうがない。めんどくさいから壊してしまおう」
そう、普通の人間ならわざわざトラップを解除するなんていうめんどくさいことをするのかもしれないが、今の俺は『普通の人間』ではないのだから破壊するという選択肢もまたありきなのである
二本目の涼水を使って強引に病室の床をぶち抜く俺。これは立派な犯罪だろうが、今の俺にそれはどうでもいい話だった
床をぶち抜くとそこからどこまで続いているのかわからないぐらい長い階段が出てきた。そして俺はそれに吸い寄せられるようにその階段を下っていったんだ……
一段、また一段と下っていくごとに『念』の大きさも増していき、それはなぜか今いるこの世界との別離を表しているようで、この先には確実に何かがあることを綾の脳内が先ほどから警告している
「ふぅ、ここが終点か」
どれだけ下ったのだろう。十分は下っただろうか。長い階段を下り終えるとこれまた長い扉が現れた。鍵はかかっていない、ということで早速入ってみることにする
暗い、暗い部屋。綾は夜目はかなりきく方だったが、さすがに見えないので、スイッチを手探りで探す。スイッチを見つけた綾はダメもとで入れてみると、部屋内の電気はいっせいに点いたのだった
「!! こ、これは……」
そこにはホルマリン漬けにされた動物や魚、果てには人間までもが幾十も陳列されていたのだ。これは何かの研究だろうか? そう思って近くのパソコンを観覧してみると
『強化人間の製造』
と書かれた研究書を発見した。それの内容は、大まかに言えば動物や人間の体を媒体に、無理やり特殊能力、一般には超能力というものを宿す。というものであった
さらにはできるだけ幼い体で精神年齢が高い方が成功しやすいとか、男性より女性の方が成功しやすい等の研究結果まであり、この研究は本格的につい最近までやっていたのだと俺は思った。そんなこんなで見ているとある一文が俺の目に留まったんだ
『ようやく実験が成功。水の力をもったこの強化人間を雫と名づける』
なんだろう? なぜか知らないが『念』の主はこの雫という人のような気がしたんだ。更に見てみると寒気がするような文章が俺の視界に入ってきた
『ダメだ。やはり実験は失敗だった。わが研究員全員が一瞬にしてあの悪魔にやられてしまった。なので暴走して手に負えないためシェルターに格納することにする。……私の命をもって』
これでこの研究の資料は終わっていた。つまりあの『念』の主はシェルターに格納されているということだろうか。あたりを見回してシェルターらしきものがないか確認する
「……あった」
それはシェルターというより強固な宝箱みたいなもので、涼水を全部使わないと開かないだろう
「しょうがない、ものは試しか……」
俺は涼水全部を使ってシェルターを開けることを決意した
…………
「ま、後は雫を助けてやったらなんか異常になつかれちゃったってわけよ」
話を終えて皆を見る。みんなある程度は予想していたのか少し驚いた顔をしたがすぐに冷静な顔になった
「ふ〜ん、じゃあこいつはPSP患者じゃなくて『元から超能力者』なわけなんだね〜」
みかんは終始瞑からもらったみかんをほおばっている。こいつはおとなしく人の話を聞けないのだろうか
「なんでそんな廃墟同然の病院の地下で実験なんか行ってたんでしょうね」
「やっぱり人が来ないからじゃないか?」
そうやってあれやこれやと議論しているときだった。教室に大人の女性のアナウンスが流れる
「皆さんお疲れ様です、これで今日の試合は終了します。なお、明日からのバトルロワイヤルはただいまからクラス替えを行ってから、バトルを行いますので、皆さん注意をしてください」
「はぁ! クラス替え?!」
みかんが騒ぐ。まぁ当然だろう、俺もクラス替えなんて今知ったばかりである
「なお、特別教室の方も今まで生き残ってきた方と混じってクラス替えを行うので、とりあえずそのままお待ちください」
大変なことになってきた。つまり運が悪ければ次の試合に賢やみかんとあたる可能性もあるということだ。クラスが騒然とする中、ただ一人動揺しないのは雫だけである
「くく、いいお遊びじゃないか」
雫は一つ冷笑を浮かべると賢の顔をなめるように見つめるのだった |