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コーズ  作者: ランタン
3/12

第二話 一枚の手紙

手紙を開くと、見たことのないような文字が書いてあった。

「なにこれ、読めないよ・・・」

そして、しばらくじっと見ていると、文字が日本語に変わっていった。


「え?」

そして、そこにはこう書いてあった。



『 幸運なあなたへ


 この手紙を手にしたからには、あなたには強運がついてまわるでしょう。

 そして、その代償として、この手紙を『追う者』がついてきます。

 あなたがもしこの手紙を手放したいというなら、この手紙に「×」を書きなさい。

 けっしてごみ箱に捨ててはなりません。

 それと、『追う者』にとられてもいけません。

 その場合は、あなたとその家族の命が危うくなります。

 では。幸運を祈って・・・    

                 コーズ 』



読み終えてから、私はふっと笑った。

「なにそれ、変なの。ありえるわけないじゃん。」

不幸の手紙以上に威圧感はあったけど、『追う者』ってなによ。

なんだかいじめられている時よりもバカにされた気分になる。


「ばかばかしい。」

そう言って私は、その手紙を封筒にしまって、机の上に放った。



でも、その手紙は正しかった。

次の日からなぜか、いじめられることは極力少なくなったし、逆に人が寄ってきた。

「加奈とずっと話したかったんだけどさ―、やっぱり高岡さんたちの前でしょ。そんなわけにもいかなくって。」

以前親友だった有香が話しかけてきた。

私は、上の空で有香の話を聞いていた。



それよりも、手紙の事が気になって仕方なかった。





私は、そうしていたから気づかなかったけれど――――・・・

「野沢加奈、か・・・」



すでに、『追う者』は動き始めていたのだった。

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