未知との・・・? 其一
白野市
ビルが林立する都市。
都市の多くに、人の目に
付きにくい場所が存在する。
怪談の舞台になる不気味な場所。
今回の話の舞台は、
白野市に最近会社を構えた化粧品会社社員の身に起きた奇妙な出来事。
「トーヤ・スキン」と呼ばれる現在売れ出し中の化粧品会社。
そこに2年前から社員として働く青年
川中 正
(かわなか しょう)
真面目な性格で嘘が苦手
趣味はボディーボード
ただし、会社内では地味で無口な2枚目社員。
「はい、
お忙しいところすみませんでした
それでは、、、」
彼の仕事は外回りの新規客確保と会員へのサポート。現状は厳しく、
2日程1件も新規契約が無い。
「はぁ…
なかなか難しいもんだなぁ……」
同僚には部長になった者
独立して頑張っている者
などもいる。
そのため余計に焦る気持ちがあった。
「次は・・・・っと」
外観から圧倒されそうな豪邸。
表札には
「福田」と書かれてある。
住宅地に突如現れたため近所でも有名だ。
旦那さんが社長だと言う話だが、どこの社長かは……忘れた。
「あぁ…
ここがあの……」
福田
面識はまるで無いのだが
ある噂で知っていた。
その噂とは
「福田の奥さんは宇宙人」と言うなんともバカ気たものだ。
もっともこの噂の発生源も子供なわけで
もちろん信じている者など誰もいなかった。
ただ、白野高校のオカルト研究部が調査に来たとか。
「子供の話を真に受けたのか
それとも相当暇なのか」
そんな噂話を鼻で笑うと
玄関のチャイムを鳴らした。
インターホンから女性の声が聞こえた。
「はい」
「お忙しいところすみません
私トーヤ・スキンの川中と言う者ですが
現在無料で肌年齢のチェックをさせて頂いておりますお時間が5分程ですので
いかがでしょうか?」
玄関の扉が開くと
白く透き通る様な肌の女性が現れた。
ピンクのキャミソールに
ミルク色のフリルスカート肩にかかる薄い茶色の髪がいっそう表情を明るく見せた。
外見で言えば20代前半だろうか。
「今暇してたの
ついでに話相手になってもらえるかしら?」
夫人に招かれるまま
居間へと向かった。
居間には大型の液晶モニター
大人が3人くらい座れるレザーソファー
床には美しい装飾のじゅうたん
部屋も広く、これぞ豪邸と言った感じだ。
「大きなリビングですねぇ」
「リビングは家の顔ですから
少し無理を言ったのよ?」
そう言って笑う顔は
少女の様でしばし見とれた。
「…あら?
私の顔、そんなに珍しい?」
正が見とれているのを
茶化す様に笑ってみせた。
「あぁ、いや
すみません
今まで見たこと無い様な
笑顔だったので・・・」
「ふふっ
お世辞がお上手ね」
彼女の人当たりの良さに
浮かれ気味になってはいたが
(あの肌からいけば
美白には敏感なはず
うまくいけば契約できるかも?)
正は
早速仕事の話に移る。
肌の健康は
老廃物の蓄積
皮脂脂などで害される。
それを知る方法として
ペンシル型ファイバースコープが多用される。
簡単に説明すると
ペンのタッチ部分にマイクロカメラが取り付けられ
ケーブル端子を使って家庭用画面に出力する機械。
トーヤ・スキンで従来品を改良した物だ。
おおまかに説明を終えるとペンを彼女のほほに当てがった。 |