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風の名のもとに
作:三神ざき



カーニバル!


カーニバル当日。町中は、お祭りモードで一杯だった。そこらに屋台が並び、どこからともなく人が集まり自然と気分がうきうきしてくるような感じである。
 そんな中、護は一人ふてくされていた。
「僕も楽しみたかったのに〜」
「まあそういうな。これも任務だ」
 劉が笑いながら答える。
 昨日の会議の結果、城の大部分の人間は町の中の治安維持のため、見回りをすることになったのだ。お仕事なので遊んでる余裕がない。
「でも、大会だけは絶対に見に行きますからね」
「わかってるって。その時はちょうど交代の時間帯だろ?もう少しだ。それまでの辛抱さ」
「あ〜、そこ。変に絡んだりしないようにね」
 酔っぱらいに注意を促す。本当、祭りはおもしろいが変な奴ら増えて困る。みんな良識のある奴らなら、こんな事に労力をさく必要なんてないのにな。と護は考えていた。
 「しかし、危ない情報も入ってきているのだろう?」
 「ええ、まあ」
 実はそうなのだ。昨日入った情報では、なにやら大会のときに混乱を乗じて王の命を狙う輩がいるんだとか。普段、城の出入りは自由であるし謁見もできる。しかし、そこには常に強固な守りがついていて、そういったことはできない。しかし、大会の時はそうはいかない。戦ってる最中に、誤って王のところに魔法とかが飛んでくる可能性だってあるのだ。そう言う混乱を乗じる輩がいても不思議はない。それに今回は賞品が指輪だ。どんな奴が狙ってくるかわかったものではない。なにより、去年の事件のこともある。その用心も兼ねて、大会の時は護が交代することになっていたのだ。
「なにごとも、お役所仕事ってのは大変って事ですか。やめちゃおうかな」
 さらりと言ってみる。
「おいおい。少佐とも有ろう人が何を言っている」
「冗談ですよ。冗談」
笑いながら言ってみたものの、本気で考えようかな?とか思ったりする。
「まあ、なんにせよ。何も起こらないことを願いますよ。僕、大会は楽しみにしてるんですから。やっかいごとはごめんです」
「そうだな。」
 二人は雑踏の中、気を引き締めて見回りを続けた。そろそろ、大会の始まる時刻ではないだろうか?












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