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超魔術転生~最強の7歳の俺に嫁と娘がいた~ 作者:暁える

第六章 決着編

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第四十八話「帰路」

※改稿済み(2017/5/5)
 ドロシーに案内されて、古代兵器が眠るとされる格納庫まで足を運んだ。
 格納庫も例にもれず青い光を発するパネルでぼんやりと照らされていた。
 しかもこの部屋は暑くもなく寒くもなく実に快適。ドロシーに尋ねると、この宇宙船にはエアコンという機能があるらしい。なんて素晴らしいんだ。

 しかし……だ。この格納庫は学校の体育館ぐらいの広さに感じられるのだが、殺風景なだけで、肝心のモノがどこにも見当たらないのだ。

 戦車、戦闘機、ロボットはどこ?
 部屋の奥にヘンな装置と球体があるだけだ。

「超科学兵器はどこだい? 古代の兵器があるんだよね?」

 どんだけ見渡してもそれらしいモノがない。
 なんか話が全然違う。てか、壁画を見たせいで俺が勝手に、そう思い込んでいた、だけ?

「ほら、あそこで君達も見ただろ?」
「ほむ」
「はい?」

 二人が頷く。そしてドロシーが俺の意図に気がついたように、

「あ、王子。鋼鉄のドラゴンのことなのですね」
「そうそう、それだよそれ!」
「お父様から聞いた話なのですが、古代兵器は物騒だということで、英雄王が全て破壊して処分したそうですよ」
「にゃ、にゃんだとー!」

 な、なんてことをしやがったんだ……。

 俺の戦車や戦闘機が……いやいや、この星が地球なのか確認する為の手掛かりでもあったのに……。 

「今あるのはこれだけなのです」

 ドロシーが球体を指差した。大きな球体の隣には、何かを操作する為のコントロールパネルのようなものが付随していた。

「大きな球体だね。この中に入れたりするの?」

 と、言いつつ球体に寄りかかると……「おおっと! なんだこれ? 吸い込まれるように中に入れたぞ?」
「はい、なのです。それは時空を旅する為の魔道具なのですよ」
「って……つまりこれがタイムマシーンなのか?」

 俺の呟きにメアリーが反応した。

「ルーシェ様、以前、清家雫に面会した時にもタイムマシンがなんとかっておっしゃってましたよね?」
「あ、うん……」

 凄まじい記憶力だな。しょうがない説明タイムだな。

「ふふ、タイムマシンは過去や未来に行ったり来たりできるモノなのだよ」
「過去や未来にですか?」
「ああ、そうさ。これを使えば、100年先の未来にだって行けるんだ」
「ほ、本当なのですか!」

 メアリーが驚いていると、ドロシーが、

「王子、残念なのですが、この装置は過去には行けても、未来には行けないようなのです」
「……へ? 未来に行けないの?」
「そうなのですよ」

 とにかく未来からドロシーとマリーの二人が、この装置を使って俺達の時代に来たのは間違いなさそうだ。ドロシーは魔道具と呼んでいるが。

 しかし不思議な球体だ。見た目はガラスのように見えるのだが、触れると水面のように波紋が広がるのだ。ぷにぷにしてる。

「ルーシェ様、私も中に入ってみていいですか?」
「うん、もちろん」
「あ、わたしも入るのです」

 三人で入ると割と窮屈な感じだ。窮屈なので外に出た。
 外に出るとドロシーは小さな魔力結晶を装置の穴に放り込んだ。
 すると、コントロールパネルにあった燃料を示すゲージのようなものが、少し増えたような気がする。チャージ20パーセントって感じかな? 

 また、燃料のチャージ量を示すゲージの隣に、行き先や時代を入力するようなモニターもあった。動くのかな? ドロシーに尋ねる。

「燃料も少しあるようだし、とりあえず使えるんだよね?」
「この魔力量だと起動だけで、精一杯なのですよ。もっともっと魔力が必要なのです」
「それって俺の魔力じゃだめなの?」
「魔力結晶からしか魔力を吸収しないのですよ」
「なるほど……」

 仕組みとしては、魔力で次元転移装置を起動し、1.21ギガワットの電力を発生させるらしいのだ。どこかで聞いた風な設定だな……。
 ちなみに燃料が魔力なので、ドロシーは魔道具と呼んでいるようだ。


 突然なのだが、眠くなってきた……。
 懐中時計で時間を見ると、深夜の0時を回っていた。
 もうこんな時間だったんだな。

 とりあえずタイムマシンの存在が確認できただけでも十分だよな。



 ◇◆◇



 翌日の朝。

 竜王城の一室で歯磨きを済ませ、通路を歩いていると、ドラム缶のようなロボットが急接近してきた。

 昨晩感じた無機質な気配はこれだったのかもしれない。

「ピポパポ……ピピピ……ピポパポ……」

 ロボットは接近してくるとホログラムのような映像を空間に映し出す。
 そこに一人の人物が映し出された。

 知らないおっさんだった。
 ただ、見た目の雰囲気は日本人ぽい。

 いや、日本人だ。
 日本語を話し始めた。

『オレの名は、結城秀生(ゆうきしゅうせい)。この世界ではレヴィと言う名で通っている。これからオレが話す言葉は、未来の君達へ送るメッセージだ。心して聞いてくれ』

 この、おっさんがレヴィ・アレクサンダー・ベアトリックス一世なの……?
 何処かの国の軍隊にでも所属していたのだろうか。ミリタリー風の衣装を纏っている。

 おっさんの話によると、地球は行き過ぎた科学の発展により、コンピューターが支配したディストピアな世界へと変貌したそうだ。人工知能が人類の能力を超え、世界を支配してしまったらしい。しかも人類は人工知能に屈服し、人工知能は人類を改良し、電池代わりにしているようなのだ。

 しかしこのおっさんは、コールドスリープで難を逃れ、今の時代から約千年前に復活したそうだ。ひょっとして俺もその口なのか? 

 まだまだ映像は続くと思っていたのに、突然、シャットダウンするかのようにプツっと消えた。

「おいおい、まだ先があるんじゃないのか?」
「ピピピッ! ピコパコ!」

 何か言ってるようだが……意思の疎通ができない。
 だが、ハッキリした。この世界は未来の地球だったのだ。
 しかも、ミッドガル王国建国の英雄王が、まさかの日本人とは恐れ入ったぜ!

「王子、ここにいたんですか、探したのですよ」

 朝食の準備が出来たらしく、ドロシーは俺を探してたようだ。

「このロボットはなんなの?」
「あ、この子はアールフォーなのですよ」
「アールフォー?」
「優しいロボットなのです。特に危険はありませんよ」

 名前を聞いた訳ではないのだが、まぁいいか。
 食事に向うと、メアリーが待っていた。

「ルーシェ様、おはようございます!」
「うん、おはよう」
「王子はここに座ってくださいなのです」

 ドロシーが椅子を引いてくれた。
 昨晩は何も食べずに寝たので、お腹はペコペコなのだ。
 メニューはパンにサラダにチーズだけなのだが、美味しく食べることができた。

 食事の途中。
 ドロシーが俺に、お願いごとがあると言う。
 照れた顔でもじもじしてる。
 何だろうと、耳を傾ける。

「わたしも王子の傍に、お仕えしたいのです」

 竜王様も既に了承済みのようだ。
 断るどころか嬉しい申し出なので、俺は快く返事した。

「王子、無理言ってごめんなさいなのです」

 ドロシーは恥ずかしそうに頬を染めると、上目遣いで俺をチラ見した。 

「僕の方こそ、よろしく頼むよ」

 こうして、ドロシーも、お邸で一緒に暮らすことになったのだ。

 竜王城の外に出た。
 竜王様と先ほどのロボットも送り出してくれた。

「ルーシェリア王子よ。ドロシーのこと頼んだぞ」
「はいっ!」

 俺は右手にメアリー、左手にドロシーの手を握り魔力を込める。

「では、竜王様、またお会いしましょう」

 俺達は空高く舞い上がり、悠々と帰路を目指した。
第六章はここまでです。
次話から新章に突入します。
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