第三話『とどかぬ魔術』
何の前触れも無く現れた塔
「救いの塔」
今世界で何かが起こっている・・・・・・
それも・・・・とんでもないことが・・・・・・・・・
ロイドたちはレアバードを使い、一直線に救いの塔に向かっていた
「ロイド、スピードを落としなさい!焦る気持ちは分かるけど、ここは慎重に行くべきよ」
一人レアバードをかっ飛ばしているロイドにリフィルは言った
ロイドは焦っていた、救いの塔は天使・・・・コレットに関係すること・・・・
またコレットが何か辛い目に遭うんじゃないかと・・・・・・・
そこに後ろに乗っていたコレットが顔を出し、
「大丈夫だよロイド!今度は皆いるんだから、すぐに解決できるよ♪だから、先生の言うとおり
焦らず行こー」
「コレット・・・・・ごめん、俺またかっ飛ばしちまったな・・・・」
ハンドルのスピードコントロールを動かそうとしたとき
「ロイド!!避けて!!!!!!」
大きな叫び声とともに、高速の光の玉が飛んできたのだ
ジーニアスが叫んでくれたおかげで、何とかかわすことはできたが、次々塔から飛んでくる光の玉は
レアバードの羽を砕いていった
「やべえ!!このままじゃ落ちる!!」
焦るロイドにリフィルは指示を出した
「ロイド!!ここままでは落とされてしまうわ!!だから今すぐ、急降下して着陸しなさい!!」
「ええ!?こんな状態で急降下って、自殺行為じゃん!!」
「喋っている暇はないわ!!はや--------------------------
ズドォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!
容赦なく走る光の玉は、ジーニアスたちの乗っていたレアバードに直撃した
「ジーニアス!!!先生!!!」
火の玉となったレアバードは、下の森に落ちていった
ロイドは、ジーニアスたちが落ちたところに近づこうとしたとき・・・
「危ない!!」
コレットがロイドの体を押し、レアバードから落とした
次の瞬間、
ズドォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!
コレットに押された瞬間、レアバードに光の玉が当たった・・・・・・・
「!!!!コレットーーーーーーーーーーーー!!!!!」
ロイドは、爆風で落下スピードがまし、ものすごい勢いで地面に叩きつけられるはずだったが
エクスフィアによる驚異的な身体能力で、なんとか着地することができた
ロイドは自分の赤いレアバード、コレットが乗っているレアバードの墜落した場所に向かった
レアバードは粉々にくだかれ、もう動かす事はできないだろう
辺りを見渡し、コレットを探したが・・・・・・・・・・
「・・・・・・いない・・・・・まさか・・・・」
そのときロイドの脳裏に最悪のイメージが浮かんだ
目の前で大きくメラメラと燃えるレアバード
傷つき、動けなかったコレットは、レアバードと一緒に・・・・・・・・
その時
・・・・・ガサガサ・・・・・・・・
背後から草がこすれる音がした、
「コレット!?」
振り向くと、そこにいたのは・・・・・・・・・・・・・・・・
【ジーニアス・リフィル達】
「うう・・・・・」
光の玉と上空からの落下、服はボロボロで煤だらけになり、あちこち傷だらけの体をなんとか
起こしたジーニアスは、さっきまで自分の傍にいた姉を探した
「何処?姉さん・・・」
力の無い声で、リフィルを呼んだが周りにはいなかった
「だ、大丈夫だよね姉さんは。あんなに強いんだから・・・・うん、大丈夫だ。」
そう自分に言い聞かせようと、目をつぶったとき
「ええ。あなたよりはずっと大丈夫よ」
静かで落ち着いた声が聞こえた
「姉さん!!無事だったんだ!」
喜びを抑えきれないといった顔で振り向くと、
「動かないで。今回復呪文をかけるわ」
ヒールという言葉とともにジーニアスの傷は瞬く間に消えていった
「ありがとう姉さん。やっぱりすごいね!姉さんの魔術は!」
「ずいぶん腕が鈍ったわ。ヒールにも集中が必要なんて・・」
悩みこんだリフィルにジーニアスは、
「僕がついてるよ!」といった
それに元気付けられたのか、クスリと笑い
「ええ、そうね・・」そう言うと、
リフィルの顔が急に変わった
「・・・・盗み聞きなんて随分悪趣味ね」
その言葉に驚いたジーニアスは即座にリフィルの向いている方にけん玉を構えた
森に沈黙が続いた。すると草むらから人影が現れた・・・・
「・・・・・・・・・」
草むらから現れたのは、真っ黒の服をまとった男であった
黒髪に黒い服、まるで死神のような姿をしている男。目は蒼色だが、コレットのように
澄み切ってはいなく、獲物を駆るような鋭い目つきをしていた
無言が続く・・・・・・その空気を切ったのは黒い男であった
「・・・・・・・お前達は、何がしたい?」
あまりに唐突な質問にびっくりしたリフィルであったが、
「・・・・・平和に暮らしたい。それじゃ駄目かしら?」
その答えに男は表情を変えず、ただリフィルとジーニアスを見つめるだけであった
ジーニアスは男を指差し、
「そういうお前はなんなんだ!あの救いの塔の事、何か知ってるのか!?」
それを聞いた男は、クックックと笑い
「そうか・・・
「救いの塔」か。・・・・ああ、知ってるぞ。その目的も、作り出した
張本人も・・・」
「教えてっと言って教えるわけ無いわよね?」
ああ、と言った男に対し、リフィルは武器を向けた
「あまり好きでは無いけど・・・・力ずくでどうかしら?」
すると杖が光り、光の玉が現れた
「死なない程度に・・・・フォトン!!」
巨大な光の玉が男を囲むと、そのまま炸裂した
土煙があがり、男がどうなったかわからない・・・・
だが、この程度で倒せる相手ではない。そう思ったリフィルはジーニアスに合図をし
「!!わかった姉さん!!
≪焔の御志よ 災いを灰燼と化せ≫ エクスプロード!!!」
数ある炎系の術中最強に匹敵する魔法が発動した
灼熱の火球は頭上より飛来し、男めがけて落ちていった
すると土煙から男の手が現れ、火球を握りつぶしたのだ
唖然とするジーニアスに、無傷の男は無言で近づいてきた
ジーニアスは自慢の魔法がまるでゴミのように消された事に混乱し
無我夢中で魔法をはなった
サンダーブレード
まっすぐに向かっていった雷の刃は、男を突き刺さんとスピードが上がる
が、男は片手一本で刃をつかみ、消滅させてしまった
勝てない
そう確信したリフィルはジーニアスの前に立つと、
「ジーニアス、逃げなさい・・・・・」
どうしようもないくらい情けない自分にその言葉が突き刺さった
わかっている
この男には、自分達じゃ絶対かなわない
でも・・・・・・・
「・・・・・・いけない・・・・・姉さんをおいてなんて、絶対いけない!!!」
パチン!
ジーニアスの頬が叩かれた
「・・・・行きなさい。・・・ロイドたちの所に・・・・・」
それ以上何も言わなかった
ジーニアスはけん玉を握り、リフィルに背を向け
「・・・・・・・間違ってもお別れじゃないからね・・・・・・」
それだけを言い残すと、全速力で走りだした
男はそれを止めることは無く、ただ目の前にいるリフィルを見ると
「家族って、いいよな・・・・・・」
ボソッと言った言葉に対し、リフィルが
「え?」と言った直後
リフィルの体は赤く染まっていた |