(16)
「此処が生徒会専用フロアだ、
まぁ涼子は今朝来たから知っているだろうけど」
赤いカーペットに幾つもの銅像今朝見たばかりのあの景色
たった一つ違うのは
アタシがこのフロアに出入りするのが許されたってこと
アタシは、退学を免れる為にコイツの“ペット”になることを約束した
これからどんなことをやらされるんだろう・・・・・
「生徒会に加わったからには、涼子には俺達と同じ寮に住んでもらう。」
は?
言葉の意味がまったく理解できない涼子
アタシがこれから
この生徒会長と
「同じ寮ッ?!!」
「当たり前だろ、生徒会に加わったんだから
荷物は、既に普通寮から生徒会寮へと移されている」
翼は何事もないような平然とした顔をする
「お・・・・同じ寮っ・・・・・??」
未だに翼が言った事を理解できない涼子は放心状態になっていた
「安心しろ、誰もペットに手を出そうなんて思わない。」
「ッ!!何なのよアンタ本当にいちいち腹立つわねッ!!」
「翼サマ。」
「はッ??!!」
涼子は、何処かで同じような光景があった事を思い出す
「これから翼サマと呼びやがれ。」
教室でヒロに言われた言葉が頭の中で再生される
【だから、ヒロ様教えてくださいって言ったら教えてやるよ】
これは、遺伝子なのか・・・・・?
従兄弟同士ソックリなんてDNAって凄いんだなぁ・・・・・
そんな下らない事をかんがえているとまたあの生徒会長が憎たらしい口を開く
「返事が遅い
ペットのくせに生意気だぞ。」
こんのヤロ〜ッ!!!!!!
そう言いたいのを退学にされては、困るので我慢する
「すっ・・・・すいませんつ・・・・つば・・・・さ・・・・サマ」
耐え切れない屈辱と恥ずかしさが涼子を襲った
「よくできました。」
それなのに、翼はわざとかどうかは不明だがこの一言で余計涼子の屈辱を2倍にさせた
「あと生徒会メンバーを紹介しないとな、よし涼子生徒会室へ行くぞ、迷子になるなよ・・・・?」
「・・・・・・。」
涼子は、無言で翼の後ろについていった
また、この学校は何でこんな馬鹿に広いんだろう・・・・?
先ほどから20分は歩いているというのにまだ生徒会フロア内だ
「着いたぞ。」
ガチャ・・・・―
涼子が見た先には、今まで見てきた部屋とは比べものにならないほど大きな部屋
「おーい、亮、翔太、望いるかぁー?」
翼がそう呼ぶと次々に現れる生徒会メンバーたち
「この子が翼が体育館で全校生徒集めて俺のもの宣言した涼子チャン?!!」
「うーわ、女の子だーかーわいい」
「僕の方が可愛いもんっ」
また、キャラの濃そうな人たちに涼子は早くも疲れを感じた
「今日から俺のペットになる涼子だ、悪戯したらブッ殺すから。
じゃぁ俺、会議に行ってくるから、あと適当に自己紹介とかしといて。」
そう言い残すと分厚い書類を引き出しから取り出し翼は部屋から出て行ってしまった
「愛だねぇ・・・あれは、そうとう涼子チャンにハマってるよ。」
「はっ?!!!」
じぶんの耳を疑った
アイツがアタシにハマってる?!!!!
「無い無い、考えただけでも鳥肌立つし。」
「あーれ?普通の女の子だったら泣いて喜ぶのに〜」
「いいから、早めに自己紹介しようぜッ!!!
あっ、俺の名前は福山 翔太会計やってまーすっ!」
勝手に自己紹介を始める落ち着きの無い頭がツンツンした、見た感じスポーツ少年
「じゃあ次僕かなぁっ?
僕のお名前はぁ山下 望君ですっ、んーとねぇ書記やってるよぉ」
後ろ髪を二つに縛り大きなリボンをつけているのが印象の可愛らしい少年
「書記次長の久原 亮です、よろしく涼子チャン♪」
世間一般でいう“たらし”という言葉がピッタリの外見チャラい男
「え・・・・とアタシは・・・・広田 涼子で・・す・・・・よろしく・・・・」
涼子は少しぎこちない自己紹介をして
目の前の3人の視線から逃れようと少し後ずさりした
「で、どうやって翼を手懐けたの?!!」
「え・・・・?」
「何か、特別な方法でも使ったんでしょ?!
あの女嫌いの翼が生徒会に女の子を入れるなんて・・・・弱味でもにぎったの?!!」
「女嫌い・・・・・?」
「あれ?知らなかったの?
翼って、女の子と離すことも触ることも超苦手なんだよねぇ」
え・・・・??
|